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専門コンサルタントに聞く 財務・会計業界の転職事情

​日系メガバンクで営業をしていた永見真央さんは、エイペックス勤務歴1年未満でありながらすでに多くの実績をあげている財務・会計業界専門のリクルーターです。コロナ禍で今業界の採用動向はどうなっているのか、求められる人材、採用面接のトレンド、最近の成功事例など業界における転職アドバイスとともに、リクルーターとしてのやりがいなどについても聞きました。

Q. なぜメガバンクの営業からリクルーターに転身したのですか?

A. 自分の意思に関係なく2~3年ごどに部署を転々と異動してジェネラリストになるよりも、「プロのヘッドハンター」として手に職を付け自信を持ちたかったというのが一番の理由です。メガバンクでの法人・個人営業の経験も活かせると思いました。エイペックスには、自由でダイバーシティのある環境と社員を大切にする企業文化、多くの企業の経営層の方々とお仕事ができるチャンスがあると感じ、転職を決めました。

Q. なぜ財務・会計チームを選んだのですか?どんなときにやりがいを感じますか?

A.財務・会計チームはヘルスケア、コンサルティング、ITなど様々な業界で活躍されるプロフェッショナルの方の転職をサポートしています。金融業界に縛られずいろいろな業界の方と信頼いただけるパートナーとしてお仕事ができるのは、このチームの醍醐味です。転職者の方から満足のいく結果が得られてお礼のお言葉をいただくときはとてもやりがいを感じますし、採用担当の方からもエイペックスのおかげで採用がうまくいったと言っていただけるときはとても嬉しいです。こうやって、やればやるだけ努力が成果に結びつくのでとてもやりがいを感じています。

Q. 財務・会計業界ではどんなスキルや経歴を持った人材が求められますか?

A.経理のポジションであれば、公認会計士(CPA)、米国公認会計士(USCPA), 簿記(1級、2級)、監査法人(big4等)での経理アドバイザリー経験などがあれば選択肢が広がります。管理会計希望される場合には、前述の経理の資格、又は資格が無くとも経理に関する基礎知識、3年以上の管理会計としての経験などが必要です。監査であれば、監査法人での経験、事業会社での監査経験、J-SOX/US-SOX経験、公認内部監査人(CIA)などが求められます。その他に、システム導入の経験(例:IFRS(International Financial Reporting Standards)の導入経験など)があれば、タイミングによっては大きなチャンスになります。

Q. ソフト面ではどんな人材が求められる傾向にありますか?

A. とにかくコミュニケーション能力の高い方です。上記のようなハード面での能力が十分にある場合でも、コミュニケーション能力などソフト面が足らずに残念ながらお見送りになるケースをよく目にします。特にマネージャー以上のレベルになればなるほど、様々な部署を横断的にまとめリーダー達との連携が取れる人材であるかどうか、採用面接の中でも何度も確認されます。例えば企業が新しい会計システムの導入経験のある方を探している場合、営業や開発など様々な部署との協働が必須となりますので、導入実績だけでなくどれだけリーダーシップをとり導入を成功させたかの経験談が必要になります。自身のどの経験でソフト面でのアピールが出来るのか、ハード面と同じくらい合否の差が出るポイントとなりますので事前の準備が必要です。

Q. 今までで印象に残っている転職者の方の成功事例はありますか?

A. ヘルスケア業界から外資系の部品メーカーの経理マネージャーに転職された方は、ちょうど応募先企業がグローバルで経理システムを統合する大規模なファイナンスプロジェクトを始動させるタイミングで、過去に同様の経験をお持ちの方でした。まさに双方のタイミングとマッチングが成功につながった例です。

他にもグローバル企業のHead of Financeに転職された方は申し分のない経歴もそうですが、採用企業がその方リーダーシップ力イニシアチブの取り方、お人柄などソフト面を特に気に入られ、結果的に10%以上の年収アップ(通常は3~5%前後)を実現した大きな成功事例です。

Q. 今業界で需要が増しているポジションはありますか?

A. ファイナンスの組織の中には、一般的に経理、管理会計、税務、監査、内部統制等の役割の方々が含まれますが、需要としてはコロナ禍でも大きな振れ幅なく安定的に求人が出ています。その中でも、経理(Accounting)と管理会計 FP&A)の募集人数は多く途切れなく求人が出ています。一方、税務や監査・内部統制をそれぞれ専門とするポジションの募集は比較的規模の大きい企業からに限られ、経理・管理会計と比べると募集人数は少なめです。

経理に関して言えば、スタッフレベルの募集では企業側はより手を動かせる若手の候補者を求める傾向にある一方、条件に当てはまる若い候補者が足りていないという現状です。マネージャーレベルでは逆に10~20年以上の経理経験、マネジメント経験等が要件としてよく求められます。一般的なキャリアパスを考えれば、経理で経験を積んだあとに企業の経営方針を財務的な視点で支えるFP&Aに転身したい方は多いと思いますが、需要も多いのですが候補者も多いため採用基準が厳しくなっている傾向にあります。

また、Big4系FAS(Financial Advisory Services)は若手をどんどん採用する傾向にありますが、やりがいも大きい分ハードな勤務であるため人材の流動も多い業界です。そこでファイナンスアドバイザリーや監査の経験を積んだ方であれば、In-houseでの高いファイナンスポジションに採用される可能性も高まるでしょう。

Q. 採用面接のトレンドがあれば教えてください

A. 採用面接でよく聞かれる質問としては以下のようなものがあります。
  • 志望理由(企業、職種、職位)、転職理由(過去全ての転職について)

  • ご自身の強みと弱み(それぞれ3点ずつ)

  • 今後のキャリア形成(転職後どのように形成していくか)

  • 入社したらどのように信頼を勝ち取っていくか

  • 困難な状況をどのように打開するか

  • どのようなITシステム、会計基準を使ったことがあるか

  • どのような部署と日頃から連携を取っているか

  • 他部署と過去に連携して成功した事例

  •  (部下有ポジションの場合)マネジメントにおけるポリシー

  • ルーチンワークについて:日々どのようなスケジュールでどのようなタスクを行っているか

  • 数値に差異が生じた際の主な要因と対処方法。過去分析の主な差異要因は何だったのか

採用面接については事前の対策がカギとなります。現在もWEB面接が主流となっていますので、今一度オンライン面接向けの対策もおさらいしておいてください。エイペックスでも想定質問の洗い出しや模擬面接、フィードバック後の対策など内定獲得~入社後までの全プロセスをサポートしていますので、是非プロの力を頼ってみてください

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