転職活動を行うタイミングは、転職活動を有利に進め、キャリアの成功を左右するための重要な要素です。しかし、転職を検討しているものの、「いつ転職活動を始めるべきか」「どの時期が最も有利なのか」が分からず迷っている方も多いのではないでしょうか。
転職市場は季節や時期によって変動があり、同じ業界・企業でも求人数や競合の多さ・採用意欲などが変化するため、自分のキャリアプランや個人の事情に合わせて最適な転職時期を見極めることが重要です。
本記事では、転職活動に最適な時期についてさまざまな観点から詳しく解説します。
求人が増加する時期とその理由
季節ごとの転職活動のメリットとデメリット
個人の目標に応じた転職時期の選び方
転職を有利に進め、キャリアアップを図りたいとお考えの方はぜひ最後までお読みください。
▼転職活動全般の成功ポイントについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
転職成功のコツ7選!転職成功者が実践していた秘訣もあわせてご紹介!
目次
外資系企業の採用活動が活発化するのは「1~2月」と「10~11月」
内資系企業の採用活動が活発化するのは「2~3月」と「8~9月」
採用活動が鈍化するのは外資・内資ともに12月
その他、求人が増加傾向にある時期
【目標別】転職活動を始めるのは何月がおすすめ?
転職時期を決める上で注意が必要なこと
コンサルタントが語る、転職活動を始めるのにおすすめなタイミング
転職するべきか悩んでいる方へ
転職活動に最適な時期に関するQ&A
転職の時期やタイミングで迷ったらエイペックスへご相談下さい
外資系企業の採用活動が活発化するのは「1~2月」と「10~11月」
外資系企業を希望する場合、採用活動が最も活発化するのは年度が替わった「1〜2月」と年度替わり前の「10〜11月」です。
外資系企業の決算は12月が大半であるため、新年度に向けての人事異動や事業計画の見直しに伴い、10~11月頃に多様な職種で募集が行われます。新年度が始まった1~2月も、プロジェクトの稼働に伴い人員補充のための求人が多く出る傾向にあります。年度締め後にインセンティブボーナスが支給される1月を待って退職する人も多いため、2月以降も活況です。
外資系企業への転職を目指すのであれば、夏休み後~9月くらいからリサーチをスタートするのがベストといえるでしょう。
内資系企業の採用活動が活発化するのは「2~3月」と「8~9月」
内資系企業の場合は、年度替わり前の「2〜3月」と下半期開始前の「8〜9月」に最も採用活動が活発になります。
国内企業の決算は3月末締めであるため、4月からの新年度に向けて2~3月に多くの求人が転職市場に出る傾向にあります。また、8~9月は夏のボーナスをもらってから退職する人の補充や、10月の下半期開始に向けて体制強化を図るため求人が増える傾向です。
ただし、外資系・内資系問わず求人は通年で募集があり、今すぐ転職したいのに我慢して時期を待つ必要はありません。求人募集が多いということは求職者も多くなり、それだけ競争も激しくなるということで、それを避けたいと考える求職者の方もいらっしゃいます。
一方、急いで転職する必要がない場合には、戦略として最も多くの求人が出ている時期を狙い、十分な準備をして転職活動に臨むことで内定獲得の確率が高まることが期待されます。
採用活動が鈍化するのは外資・内資ともに12月
一般的に、12月の転職活動は避けた方が無難です。多くの企業で年末調整や予算策定などの業務が集中するこの時期は、人事・総務部門の繁忙期にあたります。人的リソースを採用に割くことが難しいため、新規採用活動が減速し求人数が大幅に減少する傾向にあります。
また、多くの企業は年末年始に長期休暇があるため、採用の動きが鈍化します。特に外資系企業の場合、外国籍の上司や意思決定者が長期休暇を取る可能性が高いため、12月中の内定獲得が難しくなります。もし急いで転職しなければならない理由がなければ、この時期は転職活動を控え、代わりに自己分析や企業研究など準備に時間を充てることも選択肢の一つになります。
その他、求人が増加傾向にある時期
その他にも以下のような時期は求人数が増える傾向にあります。
大型連休が終わった後
ゴールデンウィークやお盆休みなどの大型連休後は、求人が増加する傾向にあります。長期休暇中に転職を考える人が多いため、企業も後任者の採用のため連休明けに多くの求人募集を行うことが考えられます。
ボーナスシーズンが終わった後
特に内資系企業に見られる傾向ですが、6月〜7月や12月〜1月のボーナス支給後は退職する人が多く、多くの企業で人員補充のため求人が増える傾向です。
【目標別】転職活動を始めるのは何月がおすすめ?
企業の求人が多い時期に合わせて転職活動を行うのが最も効果的ですが、それ以外にも個人の目標や事情にあわせて転職したい時には、以下のようなタイミングも適しています。
長期休暇を活用したい
ゴールデンウィークや夏季休暇、年末年始などの長期休暇を利用して、業界研究やエントリーシート作成に取り組むと効率的に転職活動を進められます。休暇明けの5月・8月・1月頃に本格的な応募を始め、7月・10月・3月頃に内定を獲得することを想定したスケジュールがおすすめです。
ただし管理職の場合は面接回数も多くなる傾向にあるため、内定までにはさらに時間を要することを心得ておきましょう。
ボーナスをもらった後で転職したい
ボーナス支給後の転職を考えるなら、支給時期の1ヶ月前から活動を始めるのがおすすめです。6~7月や12月のボーナス支給を想定し、5~6月または11月頃から活動を開始すると、タイミングよく転職できる可能性が高まります。
過ごしやすい季節に転職したい
体調管理や気候の影響を考慮するなら、5月や10月など過ごしやすい季節の転職がおすすめです。花粉症やインフルエンザの心配が少ない時期を選ぶことで、面接時の体調不良やキャンセルのリスクを軽減できます。
ライバルが少ない時期を狙いたい
ライバルが少ない時期を狙うなら、内資系企業であれば新卒採用後で人員補充の余裕がない4月や、一般的なボーナス支給時期である6月、12月より少し早めの5月や10月に動き出すのが効果的です。
外資系企業の場合は、中途採用がメインとなる企業が多いため内資系企業よりも通年で求人募集がある傾向にあります。
社会保険料の負担を減らしたい
社会保険料の負担を軽減するには、退職日と入社日が同じ月内か連続する日付になるよう調整します。有給休暇を消化しつつ、月末退職の翌日入社に設定するのが最も理想的です。これにより、保険料の全額負担や手続きの煩雑さを避けられます。
転職時期を決める上で注意が必要なこと
最適な転職時期を判断するには、企業側の需要のほかに以下のような要素も考慮するとより満足度の高い転職活動ができる確率が高まります。
現在の年齢を考慮に入れる
年齢によって積み上げるべきスキルやキャリアは異なるため、それに応じた転職戦略を取りキャリアを構築していくのが理想的です。
20代:キャリアの基盤構築
30代:専門性の深化やマネジメント能力の向上
転職市場は、若手であるほど採用までのハードルが低いのが現状であり、すでに転職を決意しているのであれば早めに行動に移すのがベターです。
年齢よりも専門性や経験が重要ではあるものの、同じようなスキルであれば40歳の候補者よりも39歳の候補者が書類を通過するということもあり得ます。ぜひ、自身の年齢も考慮しながら今後のキャリアパスについて考えてみましょう。
年末調整に注意する
年末調整は現在所属している企業が行うのが原則であるため、年末調整が行われる10月~12月の退職・就職には注意が必要です。例えば、10月末で退社し11月に最終の給与支払いを受け、12月に新しい会社に就職したといったケースの場合、自分で年末調整を行わなければならない可能性がでてきます。
転職エージェントに、最も負担のない退社日・入社日はいつなのか相談すると確実です。詳細はこちらの記事をご覧ください。
転職活動にかかる期間も考慮に入れる
転職活動はスタッフレベルで平均して3ヶ月、管理職の場合は6ヶ月程度までかかることがあります。自己分析・情報収集から応募、面接、退職手続きまでの期間を考慮し、目標とする入社時期から逆算して計画的に活動を開始しましょう。
具体的なスケジュールの組み方や注意点については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
時期にこだわりすぎない
転職しやすい時期の知識は有用ですが、過度にこだわる必要はありません。キャリアアップの機会や現職の業務状況など、個人の事情も大切にすべきです。理想的な求人は予測不可能なタイミングで現れることもあるため、常に転職エージェントとコンタクトを取り続け、準備を整えておくことが大切です。
転職市場に出てこない欠員補充の求人や上級レベルの求人情報は、転職エージェント限定で応募を受け付けていることが少なくありません。特に中途採用がメインの外資系企業などの場合、エイペックスのような外資系専門の転職エージェントを活用することが理想の転職の秘訣です。ぜひ、下記のボタンからお気軽にご相談下さい。
コンサルタントが語る、転職活動を始めるのにおすすめなタイミング
エイペックスのコンサルタントから、外資系企業や日系グローバル企業への転職活動を多数サポートしてきた経験に基づき、最適な転職活動の時期やタイミングをご紹介します。
転職にベストなキャリアステージ
「一つ大切なのは、今の会社に定年まで勤める気持ちがないのであれば、キャリアの後半になるまで転職を待たないことです。 20年、30年と同じ会社に勤めてから初めて転職すると、新しい企業文化や働き方に適応することが想像以上に難しいのと、新しい組織で自分自身を確立し、キャリアを発展させる時間が足りない可能性があるためです。
キャリアの中で何回か転職することのメリットは、これまでと違った働き方が経験できたり、新しい人脈ネットワークを築けたり、新しい職責を担えることにあり、これらがあなたのキャリアを実り豊かなものにするでしょう。 」ジョン・マカルーン(製薬チーム プリンシパルコンサルタント)
「最も市場価値が高まるのは、一般的には30代です。一定レベル以上の専門性とソフトスキルを有し、即戦力としての活躍が見込めつつマネージャー候補としての将来性もあるのが30代で、最も求人募集が期待できる年代です。
30歳手前で就職活動を始める場合でも、若手として応募できるポジションは多岐に渡り、未経験の職種にチャレンジすることも容易です。反対に40代以降では未経験での採用はほぼ難しくなるため、新しい職種や業界への転職を考える場合には、少しでも早い時期に転職活動をスタートさせましょう。 」梨田 颯(製薬チーム コンサルタント)
転職にベストなタイミング
「転職すべき時期については、非常に個人的な判断になるといえます。 例えば新入社員の入社が多い4月や10月、1月などの時期に入社すれば、多くの新入社員と関係を築くチャンスに恵まれるかもしれません。
また、転職活動~入社後しばらくは多くの時間とエネルギーが必要となり、出産や子供の進学、産休からの復帰など個人のライフステージや家族の事情と転職が重なると非常に消耗してしまうことが予想されます。可能な限り、プライベートが安定しているときに転職するのがベストなタイミングと考えられます。」ジョン・マカルーン(製薬チーム プリンシパルコンサルタント)
「市場に出る求人案件の数を考慮すると、2~3月と8~9月が最も転職活動に適した時期といえるでしょう。 各企業の決算時期によってばらつきはありますが、概ねこの時期は採用の動きが活発なので、希望の求人が新規で出ていないか継続して注視することをおすすめします。 」梨田 颯(製薬チーム コンサルタント)
転職活動に関するアドバイス
「新しい会社を選ぶ際には、最初からすべてを決めすぎないほうが良い転職先が見つけやすいものです。 将来目指すキャリアパスがはっきりしている方や、転職に自信がある方であっても、上手くいくかどうかは何事もスタートしてみないと分かりません。
複数の企業に応募し面接プロセスに入っていくと、新しく出会う人との多くの交流によって素晴らしい相談相手が生まれ、その過程で自分自身についてより深く学ぶことができたりします。 面接での会話にオープンになることで、将来のキャリアパスとして最適な就職先が見つかる可能性が高まるでしょう。 」ジョン・マカルーン(製薬チーム プリンシパルコンサルタント)
「ソフトの面でもハードの面でも、新しいスキルを構築し充実したキャリア人生を送れるチャンスは、現職に留まるよりも転職によって身につけられることのほうが多くあります。
そうしてスキルを磨くことでさらにキャリアの幅を広げ、昇進や昇給、さらに高い年収での転職も可能になります。ぜひ、同じ業界での転職成功事例などをコンサルタントに聞いて、今後のキャリアの参考にしてみてください。 」梨田 颯(製薬チーム コンサルタント)
転職するべきか悩んでいる方へ
仕事や職場を変えることは、その後の人生を大きく左右する重要なターニングポイントとなり得ます。転職を考えている方にとって、現在の職場環境や仕事内容に不満を感じながらも簡単に決断できなかったり、新たな環境への不安や未知のリスクに躊躇したりするのは当然です。
しかし現在の悩みや迷いを放置し続けることは、キャリアの停滞やモチベーションの低下につながる恐れがあるため、リスクや注意点も理解した上でできるだけ早期にベストな判断を下す必要があります。
▼転職そのものについてなかなか決断できない時は、ぜひ以下の記事も参考にしながら「本当に転職すべきなのか」「今後どのように働いていきたいのか」など、現在の気持ちや将来のキャリアプランを見つめ直してみて下さい。
【転職すべきか悩む方へ】決断の基準やしない方が良い場合もご紹介
転職活動に最適な時期に関するQ&A
Q. 中途入社のおすすめ時期はいつですか?
A. 中途入社に最適な時期は、上記の外資系・内資系企業の採用動向を合わせると、「1~3月」と「8~11月」が最も適したタイミングといえるでしょう。
1~3月は内資系企業の新年度が始まる4月に向けた採用が活発になり、また外資系企業でも新体制に向けた欠員補充などがよくあります。8~11月については、内資系企業の下半期が始まる10月と、外資系企業の年度末に向けた採用が活発化します。ただし業界や企業によって時期が異なる場合もあるため、志望企業の採用スケジュールは個別に確認しておきましょう。
Q. 外資系企業で求人が増える傾向にあるのは何月ですか?
A. 外資系企業で求人が増加する傾向にあるのは、主に1〜2月と10〜11月です。これは多くの企業の会計年度が1~12月であるため、新年度に向けて秋頃に採用が活発になるためです。年度初めの1~2月も、新体制をスタートさせるための欠員を補充する動きが活発になります。
Q. 春に転職活動をするメリットは何ですか?
A. 内資系企業の場合、2~3月頃に転職活動を行うと4月の新年度スタートに合わせて入社できる可能性が高いというメリットがあります。多くの企業で組織変更や新プロジェクト開始のタイミングでもあるため、新しい環境に馴染みやすく、キャリアアップの機会も多いでしょう。
ほかにも、日頃はあまり募集がない企業のレアな求人など転職先の選択肢が広がることや、4月入社なら夏のボーナスの査定で勤務実績に影響しないため有利になるケースもあること、年度の節目で前職を退職しやすいことなど、春の転職には多くのメリットがあります。
転職の時期やタイミングで迷ったらエイペックスへご相談下さい
転職の時期やタイミングは、転職活動とその後のキャリアの成功を左右する重要な要素です。しかし市場動向や個人の状況・企業の採用サイクルなど、考慮すべき要因が多岐にわたるため、最適な時期を見極めるのが難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
エイペックスは、外資系企業や日系グローバル企業への転職に特化したエージェントとして、以下のようなサポートを提供しています。
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