転職活動における情報収集の際には、自己分析を行なったり転職の軸を定めたりしたうえで、情報の信憑性や更新された日付に注意しつつ情報を集めることが必要となります。十分な情報を集めたうえで転職先を決めることで、入社前と入社後のギャップを減らし、理想の転職を実現させることができるため、非常に重要です。
そこで、本記事では「これから転職活動を始めたいけれど、どうやって情報収集をしたら良いのか」と迷っている方に向けて、
情報収集を開始する前にやるべきこと
転職活動に関する情報収集の方法
転職活動で情報収集する際のポイント
をご紹介していきます。転職を視野に入れている方はぜひ一度ご覧ください。
目次
転職活動において情報収集が必要となる理由
転職の情報収集を開始する前にやるべきこと
転職活動に関する情報収集の方法
自分に合う転職の際の情報収集の方法は?
転職時に集める情報の種類
興味がある企業に対して集めておきたい情報
転職時の情報収集のポイント
転職の情報収集で失敗しないために注意が必要なこと
転職エージェントが語る情報収集のコツ
転職時の情報収集に困ったら転職エージェントを頼ろう!
転職活動において情報収集が必要となる理由
転職活動において情報収集が必要となる大きな理由は、情報収集をあまりしていない状態で企業から内定を受けて入社した場合に、自分が思い描いていた企業イメージとのギャップにより退職を繰り返してしまう場合があるからです。
また、転職の市場動向や業界動向、希望先の企業情報などを正しく把握することで、選考通過率を高めることができます。情報収集した内容をもとに志望動機や自己PRを考えたり、今後どのように仕事を進めていきたいかを伝えたりすることで、面接官に良い印象を与えることができるでしょう。
そしてもう一つ大切なことは、情報収集によりその職種の相場や自身の市場価値を知ることで、内定時に適切な年収で交渉できるという点です。本来の能力よりも低い報酬で契約してしまうことを避けるためにも、情報収集を怠らないようにしましょう。
転職の情報収集を開始する前にやるべきこと
それでは、転職の情報収集を開始する前にやるべきことを確認していきましょう。
自己分析・キャリアの棚卸し
情報収集を開始する前に、まずは自己分析を行いましょう。自分の経験やスキルをベースとせずになんとなく求人を探してしまうと、選考過程を通過できないうえに、もし内定が出て入社した場合でもミスマッチが発生し再び転職しなければならない恐れがでてきます。
自己分析を通して見える自身の強みや次のキャリアで活かせる経験、さらに伸ばしたいスキルを考え、キャリアの棚卸しを行います。転職を考え始めるとついネットで求人検索をしがちですが、まずはセルフブランディングしっかりと行ってから次のステップに進みましょう。
転職理由や軸の明確化
自己分析が終わったあとは、転職理由や転職の軸を明確化することも重要です。なぜ転職したいのか、転職を通じて達成したいことやキャリアの目標をしっかりと見定めましょう。同時に、希望する条件の優先順位付けも重要です。妥協できる条件などを明確にしないまま転職活動を始めてしまうと、目先の給与や福利厚生などだけで入社を決めてしまい転職後に後悔する可能性が高くなります。
転職活動に関する情報収集の方法
では、転職活動に関する情報はどんなところで収集できるのでしょうか?情報収集の方法は下記のようなものがあります。
転職サイトを見る
転職サイトに掲載されている情報は、各運営会社の営業担当が企業に営業をかけて集めたものであるため正確な情報です。転職サイトによっては職場メンバーやオフィスの写真が掲載されているなど、情報量も豊富です。ただし、転職エージェントが抱えている非公開求人とは異なり、基本的に求人票は誰でも閲覧できるため、応募が集中することや求人票の多さから自分に合ったものを見つけるのに時間がかかってしまうことがデメリットとして挙げられます。
転職エージェントに登録する
転職エージェントに登録することで、転職サイトに掲載されている求人票に加えて非公開求人を紹介してもらうことができます。転職エージェントにのみ共有されている、企業が一般公開したくないポジションの求人を非公開求人と呼び、公開されている求人と比較して応募が殺到しにくいことや、会社の重要なポジションに就くことができる可能性が高いことなど複数のメリットが存在しています。非公開求人が気になる方は、自分に合う求人があるかを転職エージェントに問い合わせてみると良いでしょう。
転職エージェントには大きく、幅広い選択肢の中から求人を提案する「総合型転職エージェント」と、専門知識やノウハウを有し、業界・職種の特性を考慮したサポートを提供している「特化型転職エージェント」に分かれています。希望する業界や職種が決まっていない方は「総合型転職エージェント」の活用がおすすめですが、もし応募したい業界が決まっている場合は業界特化型の転職エージェントを活用することで、興味がある業界の最新動向や企業についての最新情報を入手することができます。まだ具体的な希望条件が決まっていない方でも、自分の経験やスキル、希望条件などを深掘りしてアドバイスをもらうことができます。
実際に働いている人を紹介してもらう
希望する業界や企業の情報を持っている人に聞くのも一つの手です。実際に働いている人に会社の方向性や事業戦略、仕事の進め方などを聞くことで、より具体的に会社のことを理解することができます。特に、忙しくて転職活動の時間がなかなか取れない場合は、情報を持っている人にまとめて聞くことで、自力で情報を集める手間を省くことにもつながります。応募を検討している企業でなくとも、同じ業界の人に話を聞く機会が持てれば、自分の視野を広げられるため転職活動にも役立つでしょう。
業界情報サイトを見る
特定の業界で働いているのであれば、業界情報を掲載しているサイトをチェックするのも一つの方法です。業界内の求人情報以外にも、業界のトレンドや動向が詳しく掲載されていることが多いため、面接での質疑応答にも役立つでしょう。
ビジネス系の雑誌を読む
ビジネス系の雑誌を読むことも、転職活動において情報を集める際に役立つでしょう。ビジネス系の雑誌では、ホームページや新聞と比較してより詳細な情報を得ることができるため、情報を活かして面接に臨むことで、面接官に良い印象を与えることができます。「プレジデント」や「日経ビジネス」など複数のビジネス雑誌がある中で、自分が求める情報が掲載された本を探すのは大変ですがぜひ活用してみてください。また、会社の四季報を読むことも企業情報を得る手段の一つです。
企業のホームページを見る
次に、企業のホームページを閲覧して情報を集める方法です。企業のホームページには、その会社の事業内容や会社概要、社訓や会社の沿革、プレスリリースなどを含めた情報が掲載されています。転職サイトなどに求人票を掲載せずに、ホームページのみで採用活動を行っている企業もあるため、興味がある企業の情報は必ず確認しましょう。また、社員のインタビュー記事や社長からの言葉、社員の1日の流れなどを掲載している企業もあるため、活躍している社員の情報や企業が求めている人物像などをより正確に把握することができます。
転職用口コミサイトを確認する
Openworkなど転職用の口コミサイトでは、転職の体験談や実際に勤めていた社員からその企業についてのレビューを見ることができます。口コミサイトによっては、実際に面接で聞かれた質問や面接時の雰囲気などまで掲載されています。面接は応募する事業部やポジションによっても質問内容や判断基準が変わるため、口コミ情報とは異なる場合もありますが、参考までに確認してみるのも良いでしょう。
採用担当者のSNSやブログを見る
採用担当者がSNSやブログを運営している場合は、確認しておくことをおすすめします。企業情報に加えて、求めている人物像などが発信される場合もあるため、それらを参考にして自己アピールのポイントを選択することもできます。
転職説明会
転職の説明会や転職フェアなどのイベントでは、多くの企業が出展するため複数の企業の求人をまとめて確認することができます。また、気になる求人があればその場で人事に質問することができる点も、大きなメリットと言えるでしょう。これらのイベントは常に開催されている訳ではないため、イベント情報や説明会の情報をこまめに確認しておくことをおすすめします。
自分に合う転職の際の情報収集の方法は?
いくつか情報収集の方法をご紹介しましたが、どの方法を使えば良いのかが分からない人も多いのではないでしょうか。ここでは、転職の条件が決まっている人とそうでない人に対してそれぞれおおすすめの情報収集方法をご紹介します。
転職したいがまだ条件を決めていない人
転職をしようと決めたものの、まだ条件が決まっていない人は、転職エージェントへの相談をおすすめします。在籍するコンサルタントは毎日多くの候補者と会い、様々な企業の採用担当者とも常にコミュニケーションを取っているため、あなたも思っていなかったような強みを見つけてくれたり、市場価値を判断してくれたりします。そのようにして転職エージェントとの面談を通して、具体的なキャリア相談や条件の整理を行うことができるので、おすすめです。
転職したい業界や希望条件が決まっている人
転職したい業界や希望条件が決まっている人は、転職サイトを利用して求人情報と自分の軸を照らし合わせてみましょう。希望する業界や企業まで決まっている場合は、企業のホームページや求人票、採用担当者のSNSやブログを確認しておきましょう。希望している企業の求人が見つからない場合は、転職エージェントが非公開求人として保有している場合があるため、一度問い合わせて確認することをおすすめします。
転職時に集める情報の種類
ここでは、転職の際に集める情報の種類について見ていきましょう。
転職市場動向
転職市場は常に変動しているため、変動の要因となっている経済状況や技術のトレンド、政策などを把握しましょう。転職市場の動向を把握することで、自分が転職を考えている業界や職種で求人数が増えているのか、競争率が高くなっているのかなどを確認できます。転職市場の動向について情報を集める場合には、転職サイトや転職エージェントが提供している市場動向レポート、希望している業界のニュースやレポートなどを活用しましょう。転職市場の動向を把握することで、転職活動を有利に進めることができます。
業界のトレンド
転職市場の動向に加えて、自分が希望している業界のトレンドを把握することも重要です。業界特有のトレンドを把握することで、より具体的に転職活動の戦略を立てることができます。情報を集めるために、その業界の専門メディアが発信する情報をこまめに確認するようにしましょう。転職エージェントに話を聞くことも、業界トレンドを把握する際に活用できる一つの手です。エイペックスでは、各業界に特化した人材コンサルタントが業界の最新トレンドを把握しているため、転職したい業界が決まっている人には多くの役立つ情報を提供できます。興味がある方はぜひお問い合わせください。
興味がある企業や職種で求められるスキルや経験
興味がある企業や職種で求められるスキルや経験も同時に把握しておきましょう。次のパートで説明しますが、詳細な仕事内容や入社後の教育体制などを事前に調べておくことで、転職後の働き方やキャリアプランを想像しやすくなります。また、自分の経験とスキルを市場のニーズに照らし合わせ、求められるスキルに合わせて自分のスキルを磨いていくことが重要になります。
興味がある企業に対して集めておきたい情報
ここでは、興味がある企業に対して集めておきたい情報についてご紹介していきます。
詳細な仕事内容
求人票に記載されている情報は仕事内容全体の一部や概要である可能性があるため、本当に自分のスキルや経験が活かせるのかを判断するためにも、転職エージェントやホームページの情報などを参考にして詳細を確認しておきましょう。
入社後の教育体制
入社後の教育体制についての情報を確認することで、入社後の働き方のイメージを明確にしておきましょう。どのような研修制度なのか、教育担当者やメンターがいるのか、いきなり現場で仕事をしながらスキルを身につけていくのか、どれくらいで独り立ちすることになるのか、などを把握しておきましょう。
社風や働き方
年功序列や実力主義など、希望する会社の社風を確認しておくことは、入社後に後悔する可能性を減らすことにつながります。いくら仕事内容がやりたいことであっても、社風が合わなければ長く会社を続けることは難しいでしょう。また、チームワークと個人の裁量で仕事を進行できる能力のどちらを企業が重視しているのかを把握しておくことで、書類選考や面接に活かすことができます。
ワークライフバランス
平均の残業時間や有給休暇の取得率、出張や転勤、リモートワークの可否などについて情報を集め、自分が求めているワークライフバランスを確保できるかについて事前に調べておきましょう。
これからのキャリアアップの可否
無事に希望通りのポジションに転職ができたとしても、今度は自身のキャリアプラン達成のための道筋を確認しておくことが大切になってきます。そのポジションを通して身につけられるスキルや、どのような成果を納めればどれくらいで昇進できるかなど、昇進スピードやその可能性について確認しておきましょう。転職に成功し中途採用者として入社した場合には、新卒社員との待遇や昇進のしやすさに差があるのかを確認することも大切です。また、実際に昇進している中途入社の社員の働き方や、評価されているポイントまで把握できると尚良いでしょう。
転職時の情報収集のポイント
集める必要がある情報についてご紹介したところで、ここでは転職活動における情報収集のポイントについて確認していきましょう。
転職の軸や目的・条件の優先順位を明確にしておく
事前に決めた転職の軸や目的、条件の優先順位を明確にし、それに沿って必要な情報の取捨選択を行いましょう。軸や優先順位をはっきりさせることで、どの情報を収集するばいいのかを明確化できます。
順序立てて情報を集めていく
転職のために情報収集を行う場合は、順序だてて情報を集めていくことが必要となります。未経験の業界や職種に挑戦する場合は、企業情報よりも先に業界や職種に関する情報を集める必要があります。業界や職種についてある程度理解してから、企業の基本情報や経営理念、社員のインタビュー記事や会社の口コミなど、順番に集めていきましょう。順序立てて企業情報を深掘りすることで、企業への理解を深めることができ、転職前と転職後のイメージのギャップを減らすことができます。
収集する情報を決めておく
情報を集めるときは、給与や福利厚生、事業内容など、最低限必要となる情報を前もって決めておきましょう。特に、明確にした自分が大切にしたい転職の軸をもとに、必要となる情報を集めましょう。こうすることで、膨大な情報を効率良く情報収集することができるようになります。
転職の情報収集で失敗しないために注意が必要なこと
転職活動における情報収集にはいくつかの注意点があるためご紹介していきます。
インターネットの情報は情報源を確認する
情報を集めるとなれば、インターネットを活用する方も多いのではないでしょうか。しかし、インターネットには信頼できる情報とそうでないものが混在しているため、膨大な情報量の中から信頼できる情報を探し出す必要があります。そのため、気になる情報を見つけ次第、情報源が信頼できるかどうかを確認することが重要です。企業のホームページや採用担当者のブログ、SNS、転職サイトや転職エージェントの情報は信憑性が高い一方で、個人ブログなどでは情報の正確性を担保することが難しいため、注意が必要です。
何となく条件が合っているからといって応募しない
転職活動を成功させるためには、企業を研究してから応募する必要があります。詳しく調べずに、求人票や企業のホームページなどを見て「何となく条件が合っている」という理由で応募してしまうと、書類選考を通過したとしても、企業理解ができていないため志望動機が薄っぺらいものになったり、企業の求める人物像と合っていなかったりなどの理由で、採用が見送られる確率が高くなってしまいます。仮に内定を受けて入社したとしても、入社前と入社後のギャップから再度転職活動を行う必要が出てくるため、注意が必要です。
いつの情報かを確認する
転職市場は常に変化しているため、いつの情報かを確認することも大切です。何年も前のデータは現状が正確に反映されていない場合もあるため、公開された日付に加えて、最後に更新された日付も合わせて確認するようにしましょう。
転職エージェントが語る情報収集のコツ
大きく下記3つに対して人材コンサルタントに聞いたコツをご紹介します。
効率良く転職活動を進めるために必要な情報収集
得た情報の活用方法
転職活動の失敗を避けるために注意すること
効率良く転職活動を進めるために必要となる情報収集のコツは、複数の転職エージェントに登録し、各エージェントの特徴や自分との相性を確かめることです。その中で自分に最適な人材コンサルタントを見つけましょう。最適な人材コンサルタントが見つけた後は、そのコンサルタントと密に連絡を取るように心がけると良いでしょう。求人情報は毎日更新されているため、コンサルタントが新規求人の紹介先を考えた際にあなたのことを思い浮かべられるようにコミュニケーションを徹底することで、より良い求人に巡り合うことができることでしょう。
次に、得た情報を活用するコツですが、表面的に捉えるのではなく、実際に得た情報をもとにその仕事で働いている自分をイメージすることです。3年先〜5年先の自分をイメージしておくことで、長期的に前向きに勤務可能かを考えることにつながります。
最後に、転職活動の失敗を避ける他に注意が必要なポイントは、その会社に転職するメリットに加えてデメリットも事前に確認しておくことです。転職先候補の企業を様々な条件から総合的に評価し、現在の企業から移るべきかを考えると良いでしょう。
転職時の情報収集に困ったら転職エージェントを頼ろう!
転職時の情報収集は、希望する企業に対する入社前のイメージと入社後のギャップを減らし、自分が思い描いていた職場で働くために非常に重要なステップです。情報収集の際には、求人サイトやイベント、企業のホームページなど様々な方法がありますが、どの方法が自分に合っているのか分からない人も多いと思います。
情報収集で困った時には転職エージェントを活用することがおすすめです。特に、希望する業界が決まっている場合は各業界に特化した人材コンサルタントが在籍している経験豊富なエイペックスに一度ご相談ください。対応している業界は弊社のサービスページでご紹介しています。また、今後のキャリアパスについての相談相手が欲しい方や、自分の転職の軸が決まっていてそこにあった求人を紹介して欲しい方なども、ぜひ一度お問い合わせください。