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CRO転職は企業選びがポイント!各社の特徴と転職成功のポイントをご紹介!

製薬業界の中でも成長分野のCRO。CROへの転職を成功させるためには、実は企業選びが一番のポイントとなります。同じCROでも大手か中堅か、外資か内資によって特徴や強みが異なり、どんな働き方でどのようなキャリアを積んでいきたいかによって選ぶ選択肢が変わってきます。

そこで今回は、CROに勤務する現役の採用担当者に、各企業の特徴と転職成功のポイントについて話を聞きました応募先の企業に合致したスキルや希望をアピールすれば、面接官にあなたが将来働いている具体的なイメージを持ってもらえ採用の確立が上がりますので、是非ご覧ください!

CRO転職は企業の特徴をつかむことが大切

CROとは、医薬品開発業務受託機関(Contract Research Organization)の略称で、企業や医療機関などから委託を受けて医薬品の臨床開発業務を専門に行う会社のことです。近年は、製薬メーカーのコスト削減や、治験のリソースを持たない外資系バイオファーマなどの相次ぐ日本進出により、CROに業務を委託する企業の割合は増加傾向にあります。

現在CRA(臨床開発モニター)、もしくはこれからCRAを目指す方の中には、製薬メーカーとCROどちらに勤めたら良いのか決められない方もいらっしゃるかと思いますが、製薬メーカーの募集のほうが数として圧倒的に少なく、特に未経験者には狭き門となっています。
今後の成長が見込まれているCROの場合、業界未経験者であっても採用のチャンスが十分にあり、今後の選択肢を広げるためにも転職先としておすすめの業界です。

ただ、大手CROと中堅CRO、外資CROと内資CROでは扱うプロジェクトに大きな違いがあり、この違いを理解せずに転職活動を行うと、自分のやりたかったことや希望の働き方が叶わず残念な結果になってしまうこともありますので、事前に違いを学んでおくことが必要となります。

CRO各社の特徴

CROは全国に49社※あり、国内では外資・内資合わせてうち4社が業界大手と言われています。(参考:日本CRO協会 会員企業一覧)※日本CRO協会会員企業数

外資大手は、IQVIAサービシーズジャパン株式会社とパレクセル・インターナショナル株式会社の2社、内資大手はシミック株式会社とイーピーエス株式会社の2社となります。

外資系

IQVIAサービシーズジャパン株式会社
(旧クインタイルズ・トランスナショナル・ジャパン株式会社)

100以上の国と地域に拠点がある世界No.1のCRO企業。世界売上TOP100の医薬品のうち98の開発を支援している。

外資系

パレクセル・インターナショナル株式会社

70以上の国と地域に拠点がある世界No.2のCRO企業。柔軟に働くことができる会社TOP100に10年連続ランクインしている唯一のCROでもあり、働きやすさも重視している。

内資系

シミック株式会社

日本初のCRO企業としての歴史がある。研修制度も充実しており、自己啓発支援・メンター・キャリアコンサルティングなど様々な支援を展開。

内資系

イーピーエス株式会社

内資大手CROの一つ。CROとしては珍しくモニタリングの次にデータマネジメント、安全性情報の受託が多い。最近ではバーチャル治験構想にも着手している。

(参考:IQVIAサービシーズジャパン株式会社パレクセル・インターナショナル株式会社シミック株式会社イーピーエス株式会社

大手CROと中堅CRO、外資CROと内資CROの違い

では、大手と中堅、外資と内資の違いについて見てみましょう。それぞれ異なった魅力がありますので、自分の将来像を想像しながら参考にしてみてください。

大手

・業務の細分化で効率的な働き方ができる

・受託プロジェクトの種類が豊富でやりがいを感じやすい

・プリファード契約で医薬品開発全般の業務に携われるチャンスがある

中堅

・プロジェクトの1から10まで携われ、経験値がUPしやすい

・若手が多いため実績を積めば早期に昇進出来るチャンスがある

・モニタリング業務以外を行うチャンスもある

外資

・グローバル治験が多く英語の使用頻度が高め

・アジア地域の試験の統括などグローバルに活躍できるチャンスがある

・報酬が高い分、成果や実力で評価が決まる

内資

・研修制度・教育制度が充実している

・グローバル治験の受託数は外資と比べて少なめ

大手CROは業務の細分化と豊富なバリエーションが強み

大手CROは、プロジェクトの細分化が進んでいて効率的に業務を行えるのが特徴です。例えば立ち上げ専門チームがいたり、契約書作成専門チームがいたりと、各業務ごとに分かれて仕事を行う企業が多い傾向にあり、自分の得意としている分野ややりたい業務に特化して仕事が出来るのが強みです。

また会社の規模が大きいため、多岐に渡る疾患のプロジェクトに携わるチャンスがあります。受注プロジェクトが多いため、オンコロジーやヘマトロジー、免疫疾患、CNS、希少疾患といった人気の領域で多くの経験を積むことも可能です。

また、医薬品開発に関わる総合的なソリューションサービスを提供しているのも大手の特徴であるため、メーカーの治験業務を優先的に一括して受注できるプリファード契約を多く持っているのも大手の強みとなります。メーカーとチームになって戦略を協議するなど、将来的に他のポジションで活躍されたい場合にもチャンスが広がるのが大手CROになります。

中堅CROは経験が積みやすい環境が強み

中堅CROは、プロジェクトの開始から完了までエンド・ツー・エンドでプロジェクトに携わることが多いため、幅広い業務で経験が積みやすい環境と言えます。ご自身の裁量でプロジェクトを進めていきたい傾向が強い方にはおすすめです。

また若い社員が多いため、経験を積めば昇進がしやすく、早期にリーダーポジションを担いたい場合には良い選択肢となります。中堅CROで部下マネジメントのスキルを磨き、その後大手CROに転職するというケースも見られます。

データマネジメントなどモニタリング以外の業務についてもCRAが行っている企業もありますので、希望次第で他の機能で経験を積むチャンスもあるでしょう。

外資CROは高報酬だが成果主義

外資CROはご想像通り、グローバル治験が多いため英語での業務が格段に増えます。作成書類も英語となりますので、英語に苦手意識がある方は厳しいかもしれません。ただしネイティブ並みの語学力が必要ということではなく、学校で習ってきた読み書き程度の英語力でも問題なく業務は出来ます。

また、日本国内のみならずアジア地域で行われる試験をリードする機会もプロジェクトによってはありますので、より広範囲でクロスファンクショナルなリーダシップを発揮されたい方、英語を使ってグローバルに活躍されたい方には最適です。

CROに限った話ではありませんが、外資のため成果主義実力主義の企業が多く、評価制度が厳しい企業もあります。その分報酬も高水準ですが、きちんと結果を残すことが求められるため、その点が自身の志向と合っていればやりがいを持って仕事が出来るでしょう。

内資CROは研修制度が充実しているがグローバル治験は少なめ

CROは全体として研修制度が充実していますが、特に内資系の場合は豊富な研修・教育制度が特徴であり、一歩ずつ着実に理解しながら業務を進めていける風土の企業が多くあります。OJT制度なども取り入れ、先輩方に丁寧に教えてもらえる環境で働けますので、ゆっくりと着実にスキルを身に付けていきたい方にはおすすめです。

年収は外資と比べて低い企業が多く、理想通りとはいかない可能性もあります。海外からの治験依頼が増えている昨今において、外資と比べてグローバル治験に携わる機会が少ないという点も考慮しておきたいポイントです。

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その他の企業選びのポイント

大手、中堅、外資、内資のそれぞれの特徴をつかみ自身のおおよその方向性が決まったところで、残るポイントを確認しておきましょう。以下の点を採用面接官や転職エージェントに確認することで、転職してから希望のプロジェクトに携われる可能性が高くなります。

どんな疾患領域が多いのか?

CROは様々なメーカーから業務を委託されます。製薬会社に限らず、医療機器メーカーからの仕事が多いCROもあり、それぞれの企業によって強みとなる領域が違います。転職先を決定する際のポイントとして、どのメーカーと取引があり、どんな領域を担当できる可能性が高いのかを確認すると良いでしょう。例えば、プロトコルの難易度が高いプロジェクトを多く担当したい場合には、オンコロジーやヘマトロジー領域、再生医療などの割合はどれくらいあるのか、といった点を検討材料にすると良いでしょう。

グローバル治験はどれくらいあるのか?

グローバル治験に数多く携わりたい場合は、内資よりも外資系CROを転職先と考えましょう。その際、グローバル治験の割合は受託プロジェクト全体の中でどれくらいなのかを確認しておくと、入社後のミスマッチを少なくすることが出来ます。英語の使用頻度が高くなりますので、どの程度の英語力が必要となるのかも合わせて確認しましょう。

CRO各社のさらに詳しい特徴を専門コンサルタントに聞く

CROの年収

現在CRO業界は売り手市場であり、外資系CROを中心にメーカーに近づく給与水準を目指す企業も増えています

モニタリング業務を支えるCRAの場合、外資・内資、大手・中堅で年収は異なりますが、下記がCRA経験者の中途採用者のおおよその年収です。

  • CRO:400万円~800万円(リーダー以上の場合は600万円~1,000万円)

エイペックスのデータベースによると、CRO転職者全体のインセンティブを含めた平均年収は、9,685,673円でした。人手不足の企業も多く、優秀な人材に対しては良い待遇で採用されるチャンスも多いので、給与交渉を担ってくれる転職エージェントを上手に活用しながら理想の転職を実現させましょう。

CROへ転職してどう働きたいのかを考えよう

CROへ転職する際には、それぞれの会社の特徴をつかんで自分の希望に合っているかよく吟味して決めることが成功の秘訣です。バリバリ働いて経験を積みたいのか、しっかり着実にスキルアップしていきたいのかなど、報酬や待遇だけではなくどんな働き方をしたいのかを見据えて企業選びを行えば納得のいく転職につながります。

CROへの転職を考えていたり、今後のキャリアをプロに相談したい場合には、エイペックスの製薬業界専門チームにぜひお問い合わせください。チームで一人ひとりの求職者の方のキャリアをサポートさせていただきますので、様々な選択肢を聞くことができ納得のいく転職活動が出来ます。
外資系を考えていて英語に不安がある場合でも、バイリンガルのコンサルタントが英文履歴書の作成から英語の模擬面接の実施まで全面的にサポートさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください!

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