近年、IT業界でも最も注目されている職種である「プロダクトマネージャー」。高度なITスキルだけでなく、プロダクトの価値を最大化し長期に渡って売上を確保できるビジネスセンスも必要になる職種です。
そこで本記事では、エイペックスのITチームのコンサルタントとして活躍する和田 聖子さんに、プロダクトマネージャーの仕事内容や他のエンジニア職との違い、求められるスキルや役立つ資格試験、平均年収、転職するためのコツなどをわかりやすく解説してもらいます。
今、需要が伸びているプロダクトマネージャーになるために必要な情報を載せていますので、ぜひ最後まで読んで今後のキャリア形成の参考にしてみてください!
目次
プロダクトマネージャー(PM / PdM)とは?
なぜ、IT業界でプロダクトマネージャーが重要なのか?
プロジェクトマネージャー(PM)との違い
プロダクトマネージャーの仕事内容
プロダクトマネージャーが覚えておきたい3つのフレームワーク
プロダクトマネージャーに求められる4つのスキル
プロダクトマネージャーに役立つ資格試験
プロダクトマネージャーに向いている人
プロダクトマネージャーの平均年収
プロダクトマネージャーになるには
プロダクトマネージャーへの転職成功のポイント
プロダクトマネージャー(PM / PdM)とは?
「プロダクトマネージャー(PM / PdM)」とは、その名のとおり企業が消費者に提供するプロダクト(製品)の責任者となる職種のことを指します。
プロダクトには、形として目に見える商品もあれば、ITサービスやコンサルティングなど 目に見えないものもあり、そうした製品やサービスはすべてプロダクトに含まれます。
企業はプロダクトを発売したら終わりではなく、なるべく長く、多くの人に利用してもらえるよう宣伝の仕方や展開先を考えたり、顧客の意見を聞いて製品を改良したりします。
そのようにしてプロダクトの発売前から販売終了まで、ライフサイクル全般に渡ってプロダクトの成長に責任を持つのがプロダクトマネージャーです。製品責任者として、プロダクトの開発・改善や価格設定、マーケティング・営業関連の施策まで幅広い役割を担うため、やりがいを感じやすく人気の職種となっています。
なぜ、IT業界でプロダクトマネージャーが重要なのか?

IT業界においては、新興企業を含めたSaaS企業の台頭などもありプロダクトマネージャーの需要が伸びています。SaaS(Software as a Service:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)製品の特徴は、サブスクリプション(定期購入)型のビジネスモデルであり、消費者はいつでもサービスを開始したり解約したりすることが可能な点にあります。
そのため消費者の継続利用を促すには、使いやすさやアフターサービス、必要に応じて機能改善が施されるかなど、良質なユーザー体験が長期間に渡って提供できるかが重要になってきました。 以前のように優れた広告宣伝に頼るよりも、無料の試用期間でプロダクトの良さを実感してもらい、契約後はユーザーデータの収集からニーズを把握してプロダクトを改善したりと、プロダクトの品質や機能を向上させる施策によって顧客満足度を高め、長期的な売上を確保することが求められています。
こうしてプロダクト自体の重要性が高まることで、プロダクトマネージャーのニーズも高まっており、近年求人採用が増加しています。企業活動の根幹を成すプロダクトの開発が成功するか、利益を最大化させ企業の成長に貢献できるかの重要な役割を担うのが、プロダクトマネージャーといえるでしょう。
プロジェクトマネージャー(PM)との違い
プロダクトマネージャーと似た職業で、「プロジェクトマネージャー(PM)」があります。
プロダクトマネージャーは、顧客のニーズを把握しながら製品の戦略とビジョンを設定し、プロダクトのライフサイクル全体を管理してビジネス目標を達成することが務めです。
対してプロジェクトマネージャーは、製品開発におけるプロジェクトを管理し、プロジェクトが円滑に進むよう調整するのが役割となります。
つまり、プロダクトマネージャーは売上を含めた製品全体のマネジメントを、プロジェクトマネージャーは開発現場でのプロジェクト全体の進捗を管理します。
プロダクトマネージャー | プロジェクトマネージャー |
担当業務範囲: | 担当業務範囲: |
役割: | 役割: |
ミッション: | ミッション: |
開発インプット: | 開発インプット: |
期間: | 期間: |
必要なスキル: | 必要なスキル: |
※どちらもPMと略されることがあるため、混同しないよう気をつけましょう。
プロダクトマネージャーの仕事内容
プロダクトマネージャーの責務は、プロダクトに関わる工程すべてを管理しながら、顧客満足度を高めて利益を最大化させることにあります。
主な仕事は、以下の4つに分けられます。
プロダクトの企画立案・ロードマップの策定
製品開発のディレクション
マーケティング戦略の立案
ユーザーリサーチとフィードバック収集による継続的な製品改善
プロセス管理の過程で、開発チームやマーケティングチーム、セールスチームなど多くの関係者と協働するのも特徴の一つです。では、下記で詳細を見てみましょう。
①プロダクトの企画立案・ロードマップの策定
まず、どのようなプロダクトを開発するのか、プロダクトの企画・戦略の立案を行います。このプロセスは非常に重要で、成功するプロダクトを開発するための基盤となり、今後の開発やマーケティング・販売戦略などすべての活動に影響をおよぼします。
まずは市場調査からスタートし、マーケットの状況や競合分析を行い、どこにニーズや課題があるのか、潜在的なターゲット層を絞り込みプロダクトのターゲットを設定を行います。
その結果をもとにプロダクトのポジショニングを決定し、製品のコンセプトや顧客に提供できる価値を明確化し企画に落とし込んでいきます。STP(Segmentation・Targeting・Positioning)分析や5F(ファイブフォース)分析などのフレームワークを活用しても良いでしょう。
そのうえで、プロダクトのロードマップを策定します。ロードマップにはプロダクトのビジョンや短期・長期の目標を含めた成長戦略、タイムライン、各フェーズのKPIと測定指標などが含まれます。 ロードマップは、開発チームの目標設定であるとともに経営層への訴求に使用されるため、投資に対する回収予測や価格設定などの財務的な分析、事業目標への適合や貢献度などより具体的な内容が盛り込まれます。
②製品開発のディレクション
プロダクトの企画策定のあとは、開発の進行管理を行います。実際の開発は開発チームが行うため、開発側のリーダーやプロジェクトマネージャーと連携を取り、開発状況を管理します。
このプロセスでは、プロダクトの要件定義や仕様・設計書の策定、各プロセスごとのKIPの設定なども含まれ、問題が発生すればプロジェクトマネージャーと協働で解決に努めます。
予算やスケジュールなどの条件面や各ステークホルダーの要望を考慮に入れながら、ターゲットのニーズを満たす質の高いプロダクトの開発をディレクションしていくのが、プロダクトマネージャーの仕事です。
③マーケティング戦略の立案
プロダクトの開発と同時に、どのように潜在顧客にプロダクトを認知してもらい、契約につなげていくのか、長期的な視点でマーケティング戦略を考えるのもプロダクトマネージャーの仕事です。やみくもに広告宣伝をするのではなく、市場でのプロダクトのポジショニングを意識し、長期的なビジョンに基づいた製品コンセプトを持つプロダクトマネージャーでないと務まらない仕事です。
マーケティング施策には、CMや雑誌・インターネットなどの広告、SNSプロモーション、ダイレクトメール、パブリシティ、イベントの開催などが含まれます。そのなかで、競合製品との違いやプロダクトの優位性をターゲットユーザーに意識させ、購買につなげていきます。
リリース後についても継続的にマーケティング戦略に関わり、ユーザーから定期的にフィードバックを収集して施策に役立てるのも仕事の一つです。実際の活動はマーケティングチームが担当しますが、プロダクトのコンセプトやイメージから逸脱しないよう活動を管理していきます。
④ユーザーリサーチとフィードバック収集による継続的な製品改善
プロダクトのリリース後は、売上やユーザーレビューなどKPIの測定と分析を定期的に行います。また、新製品がリリースされるスピードの速いIT市場では、競合情報や市場のトレンドにも常に注意を払い分析することもプロダクトマネージャーの大事な務めとなります。
こうした分析結果をもとに、プロダクトの改善を行いリリースを続けることで、顧客満足度を高め継続的な使用に結びつけます。プロダクトの持続的な成長のためにも、ユーザーリサーチと改善のサイクルは、プロダクトのライフサイクルが終わるまでのプロダクトマネージャーの責務となります。
プロダクトマネージャーが覚えておきたい3つのフレームワーク
ここで、プロダクトマネージャーが効果的にプロジェクトを進めるために役立つ3つのフレームワークをご紹介しましょう。
①アジャイルフレームワーク
アジャイルフレームワークとは、反復に行われるアジャイルのプロセスを体系化したワークフローステージです。
アジャイルフレームワークをプロジェクトに導入する目的は、担当者の責任範囲やタスクの要件・期限を設定し、各人の責任の明確性と透明性を持ってチームが効率的に作業を進める点にあります。
アジャイルフレームワークは、以下のプロセスに分割されます:
立ち上げ:開発の要件を確認した後、プロジェクトを開始する
計画:プロジェクト完遂に向けたスケジュール計画の策定とタスク整理を行う
実行:各タスクを実行する
監視制御:各タスクの進行状況やプロダクトの品質を管理する
クロージング:要件の完遂を確認した後、プロジェクトを終了する
以下のスクラムフレームワークとカンバンフレームワークは、アジャイルフレームワークの一種になります。
②スクラムフレームワーク
アジャイルフレームワークの一種であるスクラムフレームワークとは、スクラム開発のプロセスを体系化したワークフローステージです。
スクラムフレームワークでは、プロジェクトを複数のスプリントに分割し、各スプリントをさらに細分化して複雑なプロジェクトを効率的に管理する方法です。
以下のプロセスを反復的に行い、成果物を作り上げていきます:
スプリントプランニング:チーム全体で目標や作業計画を立てる
スプリント:1ヶ月以内の短い作業期間で開発やテスト、リリースなどを行い成果物を作り出す
デイリースクラム:進捗状況の検査や作業状況の明確化、チームのコミュニケーションを行う
スプリントレビュー:ステークホルダーに成果物を提示し、目標や進捗へのレビューを受ける
スプリントレトロスペクティブ:チーム全体でスプリントの進め方を振り返り、次回以降のスプリントの品質向上を目指す
アジャイルより軽量かつシンプルなことから、高い柔軟性とスケジュール管理のしやすさが特長です。ユーザーリサーチの結果をもとに仕様や機能性を変えるなど、柔軟にプロダクトを開発したい場合には、スクラムフレームワークが相性の良い手法となるでしょう。
③カンバンフレームワーク
アジャイルフレームワークの一種であるカンバンフレームワークとは、カンバン方式のプロセスを体系化したワークフローステージです。
カンバンフレームワークのものでは、チームメンバーは「新規」「進行中」「完了」などの指示カードに従ってタスクを実行します。もともと製造業で用いられていた手法ですが、現在ではソフトウェア開発にも広く応用されています。
以下のプロセスに各タスクを当てはめ、プロジェクトを進行していきます:
ToDoリスト:未着手のタスクをリストアップして、今後取り組むべきタスクとして表示する
進行中:現在取り組んでいるタスクを表示して、誰がどの作業を担当しているかを明確化する
完了:完了したタスクを表示して、プロジェクトの進捗状況を表示する
カンバンフレームワークはプロセスを視覚的に表現できることから、追加や削除が柔軟に実施できる点が特長です。プロダクトの開発に伴うプロセスを柔軟に管理したい場合には、カンバンフレームワークが相性の良い手法といえるでしょう。
一方で、カンバンフレームワークは個人が抱えているタスク(WIP)が多い場合に機能性を失うリスクがあるため、WIP数の限定など一定のルールが必要です。
プロダクトマネージャーに求められる4つのスキル
では、プロダクトマネージャーを目指すにはどんなスキルを身につけたら良いのでしょうか? 下記は、プロダクトマネージャーの採用においてよく求められる4つのスキルです。
①市場調査とデータ分析スキル
市場で優位性を持つ製品・サービスを開発することがプロジェクトマネージャーの務めであり、そのためマーケットの調査・分析スキルは欠かせません。
競合他社や市場動向、自社プロダクトの現状を把握すると同時に、ユーザーが何を求めているのかを定期的にリサーチし、製品開発や改良に役立てます。シェア率や販売数の推移など定量的な調査スキル・統計的な分析スキルの他に、ユーザーの評価や口コミなどの"肌感覚"を理解できるリテラシーも必要です。
こうした調査・分析スキルが、新たな課題の発掘やトレンドの予測、新規プロダクト開発のヒントとなることもあり、プロダクトマネージャーにとって非常に重要なスキルとなります。
②柔軟な発想力・判断力
プロダクトマネージャーは、課題解決や新製品のコンセプト立案のために既存の発想にとらわれない柔軟な発想力や想像力が求められます。もちろん、単に珍しいプロダクトだから良い発想というわけではなく、前述の市場調査とデータ分析スキルを活用し、継続的に収益が見込めるプロダクトを開発しなければなりません。
開発後も、市場の反応や変化に合わせてユーザーへのアプローチやプロダクトの機能性を変えるなど、柔軟な判断力が必要となってきます。状況に合わせたベストな対応を選択するには、さまざまなアイデアを引き出せる発想力が必要になるというわけです。発想力や想像力は、プロダクトの開発過程で発生する課題に対しても役立つスキルとなります。
③プロジェクトマネジメントスキル
プロダクトをライフサイクル全般に渡って管理していくうえで、プロダクトマネージャーはさまざまな関係者や細分化されたプロジェクトを管理していく必要があります。そのため、プロジェクトの進捗管理やタスク管理、予算管理、品質管理などのプロジェクトマネジメントスキルが欠かせません。
具体的には、特に以下のマネジメントスキルが必要となります:
プロダクト開発にかかる工数やコストの見積もり
リソース配分やベンダーとの調整
プロダクトの開発状況・スケジュールの管理
課題の整理と優先順位づけ
品質の低下や進捗を妨げる要因へのシューティング
経営陣や社内関係者との調整
品質と開発工数はトレードオフの関係にあることから、バランスの見極めもプロダクトマネージャーの業務になります。
プロダクトの開発から市場投入~改良までには長い期間を要するため、プロダクトマネージャーには全体を俯瞰して効率的にプロジェクトを進行するスキルが求められるでしょう。
④コミュニケーションスキル
プロダクトマネージャーは、社内外のさまざまなステークホルダーと連携を取りプロジェクトを進めていく職種であるため、ステークホルダーと連携・交渉できる高いコミュニケーションスキルが求められます。
協働先は顧客や社外のパートナーやベンダー、開発チームや営業、マーケティング、財務、経営陣など多岐に渡るため、異なる立場の関係者に対しリーダーシップを取りながら交渉し、合意を得ていなければなりません。開発は通常スピード感を持って行われるため、相手に早く決断してもらえるようなわかりやすく説得力のあるプレゼンスキルも重要となります。
プロダクトマネージャーに役立つ資格試験

プロジェクトマネージャーになるためには、この資格を持っているから転職が可能になる、というようなものはありません。
しかしながら、以下のように資格取得が有利に働くことが多くあり、可能であれば早期にチャレンジされることをおすすめします。
転職活動:資格があることで一定レベルの知識・スキルをアピールできる
案件のアサイン:特定の資格を持つ人材を募集している案件にアサインができる
昇進昇格:特定の資格を昇進昇格の条件にしている企業がある
祝い金や資格手当:資格を取得すると祝い金や資格手当を支給する企業がある
具体的には、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催するIT系の国家試験を受験することをおすすめします。難易度(レベル1~4)・専門分野別に13個の試験があり、難易度の低いものから段階を踏んで取得を目指すと良いでしょう。 特にレベル4は高度情報処理技術者試験と呼ばれ、試験の難易度はもちろん高い専門性が要求される試験になります。
応用技術情報者試験(レベル3):技術から管理・経営までITエンジニアとしての幅広い知識と応用力が証明でき、システム開発、IT基盤構築などで高いパフォーマンスの発揮が期待される資格。合格率はおおよそ20%強と比較的難易度が高く、レベルの高いITエンジニアとしての証明になる。
システムアーキテクト試験(レベル4):システム開発の上流工程を主導する立場で、豊富な業務知識に基づいて的確な分析を行い、業務ニーズに適した情報システムのグランドデザインを設計し完成に導くための試験。合格率はおよそ15%前後と難易度が高く、上級エンジニアを目指す方向けの試験。
プロジェクトマネージャ試験(レベル4):開発プロセスの指揮・監督を行うのに必要な知識を学べるため、プロダクトマネージャーにも役立つ試験。体系的にプロジェクトを学ぶことで、プロジェクトマネジメントへの新たな引き出しが得られるようになる。合格率はおよそ15%弱と難易度が高く、システムエンジニアなど確立したIT専門分野を持ち、今後プロジェクトマネージャーなどへのキャリアアップを見据えた方に適した試験。
そのほかにも、こちらの資格試験もおすすめです。
認定スクラムマスター(Certified ScrumMaster®、CSM®): Scrum Alliance®が提供する認定資格。開発プロセスにスクラムを用いている場合には、スクラムでのリーダーシップや適切な課題抽出に役立つ。認定スクラムマスターの研修では、実践的な事例を通して課題解決方法が学べ、効率的な開発プロセスの構築や対応力の向上につながることが期待できる。
プロダクトマネージャーに向いている人
プロダクトマネージャーの採用では、以下のような人物像が求められる傾向にあります。すべてを満たす必要はありませんが、このなかで自分に該当する項目をいくつか見つけられれば、そこから志望動機や自身の長所として、面接でアピールにつながる経験やエピソードが話せるはずです。
多種多様なステークホルダーと協働できるコミュニケーション能力の高い人
敬意を持って関係者と協働でき、期待に応えることで信頼関係を構築できる人
顧客志向のアプローチで課題解決までの道筋を考えられる人
製品やサービスに対するこだわりが強く、妥協せずに最後までやり遂げられる人
成果物に高い基準を設けており、細部にまで目が行き届く人
新しい技術やサービスに対する好奇心が強く、遊び心を持って学び知識を積極的に共有できる人
ロジカルに課題を解決できる自律性を持つ人
高い決断力を持ちながら、チームワークを重視しチームの成長に貢献できる人
挑戦を恐れず、成長のために高いハードルを設定できる人
※外資系企業に向いている人については、こちらの記事をご覧ください。
プロダクトマネージャーの平均年収
IT業界は現在売り手市場であり、他よりも高年収が期待できる業界です。 そのなかでもプロダクトマネージャーは高い経験値やビジネスセンス、技術力が求められる職種のため、年収も上昇傾向にあります。
以下は、現在の市場における一般的な年収レンジです:
スタッフレベル(日系企業):1,200万円程度
スタッフレベル(外資系企業):~1,500万円ほど
マネージャーレベル(日系企業):~1,500万円+
マネージャーレベル(外資系企業):~2,000万円+
このようにマネージャーレベル以上を目指すことで年収も増加傾向になりますが、そのほかに社内外での英語の使用頻度やグローバルとの協働があるポジションの場合、人材としての希少性からさらに年収が上がる傾向にあります。
プロダクトマネージャーになるには
では、プロダクトマネージャーに転職するためには、どのような経験を積めば良いのでしょうか?
今までにプロダクトマネージャーの経験があり、成功体験やプロダクトマネージャーとしての実績を証明することができれば、現在多くの魅力的な企業からのオファーを受けられる可能性が高まります。ぜひ、転職活動をスタートさせましょう。
ただ注意点として、プロダクトマネージャーはプロダクトの成長・舵取りに直接的に寄与するポジションであることから、純粋なエンジニア職やプロジェクトマネージャー職よりも転職回数や勤続年数をより厳しく見られる傾向にあります。そのため、最低でも3年ほどは同じ企業・サービスに関わり、かつ職務経歴書内でご自身が担当しているサービスに対してどのように・かつどれくらい貢献できたかについて、数字や実際のデータを用いて説明できると書類選考の通過率が上がる傾向にあります。
プロダクトマネージャーの経験がない場合には、いきなり他社にプロダクトマネージャーとして転職するのは厳しいでしょう。その場合は、現職でプロダクトマネージャーを目指すことが目標となります。ある程度スコープが小さいプロダクトマネージャー、例えばテクニカルプロダクトマネージャーやプロダクトマネージャーなどに就ければ転職のチャンスがありますが、その場合でもしっかりと成功実績を作っておくようにしましょう。
プロダクトマネージャーへの転職成功のポイント
現在の転職市場を見ると、中途採用でのプロダクトマネージャーのニーズが高まっており、市場には多くのプロダクトマネージャーの求人募集があります。
しかしながら、同じように「プロダクトマネージャー」という名前での求人であったとしても、各企業によってプロダクト企画や技術的な向上などミッションやスコープがそれぞれ異なることが一般的です。
そのため、応募の前にこれまでのキャリアの棚卸しを行い、今後のキャリアパスについて自身の希望をクリアにしておくと、より希望に近い転職を叶えることができます。自身の適性と希望が何かがわかっていないと、応募してから思っていた内容と違うと気づいて余計な時間を使うことになるからです。
それぞれのポジションのスコープについては、転職エージェントにその企業の組織設計やポジションの募集背景などの詳細を聞くことで、理解を深めることができます。プロダクトマネージャーに限ったことではありませんが、ITという特殊な業界での転職を成功させるためには、市場動向を常に把握し機会を逃さないようにしておくことが大切です。まずは、IT業界に精通した専門コンサルタントが在籍する転職エージェントに相談することが最も効率的で近道でしょう。
ITチームがあるエイペックスには、IT業界に精通しているのはもちろん、外資系・日系グローバル企業を専門としたバイリンガルコンサルタントが複数在籍しています。IT業界の市場動向や各企業の情報についてはもちろん、日英での履歴書・職務経歴書の作成サポートや採用面接の日程調整、想定質問の洗い出し、面接官情報についての共有、内定時の給与交渉まで、一貫したプロのサポートが無料で受けられます。
日々忙しい業務をこなすITプロフェッショナルの方の転職成功には、効率的な転職活動のお手伝いができる専門コンサルタントのサポートが欠かせません。ご興味のある方は、下記のボタンからキャリア面談(オンライン)にお申込みください。