ブログ記事一覧に戻る
時計を見ながら笑顔で退勤をする日本人ビジネスウーマン

外資系企業のワークライフバランスの実態は?残業についての考え方や知っておきたいポイント

ワークライフバランス」は、仕事とプライベートのバランスを共に充実させることで生産性を高め、より充実した人生を送ることを目標とした考え方です。

「ワークライフバランス」を気にしている方の中には、日系企業の働き方が自分に合わずに、外資系企業への転職を考えている方もいらっしゃるかもしれません。外資系企業はワークライフバランスが良いイメージがありますが、本当はどうなのか、実態を把握してからでないと転職活動にも踏み切れませんよね。

そこでこの記事では、日系企業から外資系企業へ転職することでワークライフバランスを実現したい方のために、

  • 日系企業と外資系企業の働き方の違い

  • 外資系企業のワークライフバランスの実態

  • 外資系企業の残業についての考え方

  • 外資系企業での残業代の扱い

などを解説します。外資系企業への転職にぜひお役立て下さい。

外資系企業の概要や特徴について詳しく知りたい方は、下記記事もあわせてご覧ください。

外資系企業とは? 特徴やメリットデメリットを知って転職に生かそう

目次

  • 外資系企業のワークライフバランスの実態とは?

  • 知っておきたい外資系企業の働き方の注意点

  • 外資系企業は残業が多い?

  • 外資系企業と日系企業の残業に対する考え方の違い

  • 外資系企業の残業代の扱い方

  • 外資系企業におけるワークライフバランスの実例

  • 外資系企業のワークライフバランスに関するQ&A

  • 外資系企業への転職ならエイペックス

外資系企業のワークライフバランスの実態とは?

外資系企業は、従業員のプライベートの時間を確保し、ワークライフバランスを重視するイメージがあります。一面ではたしかにその通りであるものの、別の面では日系企業とは違った厳しさも存在します。具体的には次のような点が外資系企業の特徴といえるでしょう。

業務時間を自分で管理する傾向にある

外資系企業では、勤務時間の管理を自己責任で行うことが一般的です。成果が出ない場合は自らの判断で残業が必要となる場合もあります。

一方でタスクの優先順位をつけて効率的に仕事を進め、労働時間をコントロールしながら高い成果を出せば評価が上がり、休暇やプライベートの時間を確保することも可能です。この「仕事の優先順位づけ能力」と「自己管理能力」は外資系企業でしばしば要求されるスキルであり、この能力に長けていればワークライフバランスを実現できる環境が整っています。

マネージャ等の上級職では業務量が増す場合がある

外資系企業では、上級職になるほど業務量が増す傾向があります。これは、日系企業では部下の管理のみを行うことも多いのに対し、外資系では往々にして自らの業務もこなすプレイングマネージャーとしての役割が求められることもあるためです。

スキルアップや効率的な時間管理により、複雑で量の多い業務を効率的にこなせる能力を身につけなくては、ワークライフバランスを充実させるのが難しくなる場合があります。

もちろん、全ての外資系企業がこのようなケースに当てはまる訳ではありません。気になる企業がある場合は、ぜひ一度エイペックスの人材コンサルタントにご相談ください。

気になる企業のワークライフバランスの実態について相談する

リモートワークが可能な場合が多く働きやすい 

リモートワークを楽しむ日本人ビジネスウーマン

外資系企業の多くでリモートワーク制度が導入されており、オフィスとリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークや、中には完全在宅勤務が可能なフルリモートの形態を取っている企業もあります。通勤時間を節約でき、余暇を確保しやすくなったり、家事や育児との両立もしやすくなったりと、ワークライフバランスが充実して働きやすい制度だと言えます。

ただし、オンオフの切り替えができないと仕事の効率が下がったり、だらだらと深夜まで働いてしまう可能性もあるため、ワークライフバランスを実現するにはメリハリをつけて取り組むことが大切です。

グローバルと連絡を取るために時差に対応する必要がある 

グローバルに展開している外資系企業では、海外の本社や支社と連絡を取る業務がある場合、時差に対応しなければならない場面があります。メールの返信にタイムラグがあって敏速なアクションができなかったり、逆に日本の就業終わり近くに次々とタスクが飛んでくることもあります。最もやっかいなのが海外とのオンライン会議で、APAC地域であればほぼ問題はありませんが、ヨーロッパやアメリカとのやり取りでは早朝や深夜の会議に出席を求められる可能性があります。上級職になるほどグローバルとの会議も多く発生する可能性があり、働き方に影響を与えることがありますので、工夫が必要です。

有給休暇が取りやすい 

外資系企業ではお互いにプライベートな時間を大切にする姿勢があるため、一定の成果を上げていれば有給休暇の取得について問題はありません。休暇についてチームでカバーし合う必要はあっても、遠慮しなければならない雰囲気もありません。ただし、それはあくまでも成果あってのことで、大きなプロジェクトの進行中や繁忙期など業務に集中しなければならない局面では、自らの判断で休みを返上するケースもあります。

福利厚生は日系企業と異なる場合もある 

外資系企業では、健康保険や年金制度・休暇制度などの福利厚生で日系企業と異なる部分もあります。

長期休暇や特別休暇、フレックスタイム、リモートワークなど柔軟な働き方を支援する制度が整っていることが多いのが外資系企業の特徴です。年初に定めた予算を大きく上回ったときの臨時ボーナスなど業績に応じたインセンティブも充実しており、ストックオプションやRSU(制限付き株式)が付与される企業も見られます。その一方で、日系企業のような退職金制度や住宅手当・社宅、社員旅行や慶弔見舞金はないというケースもあります。

ここまで、外資系企業のワークライフバランスの実態についていくつかご紹介しましたが、例え外資系であっても、企業の風土によって一般的な傾向と異なる可能性も大いにあります。気になっている企業がある方や、どのような企業が自分に合っているのかを知りたい方は、経験豊富な人材コンサルタントに相談してみることをお勧めします。

エイペックスでは、ホームページで公開されているものから非公開まで外資系企業の求人を幅広く扱っています。あなたのキャリアプランをベースに転職先の求人紹介やワークライフバランスの情報提供も可能ですので、ご興味がある方はぜひ一度ご相談ください。

外資系企業への転職に向けて面接サポートを受ける

知っておきたい外資系企業の働き方の注意点

目標達成のために協力し合うチームのイメージ画像

ワークライフバランスの実現を求めて外資系に転職するのであれば、外資系の働き方や評価の考え方について知っておくと良いでしょう。

勤務時間の長さよりも目標を達成したかが大事 

日系企業では、連日夜遅くまでオフィスで働く人について「頑張っている」と評価されることもありますが、外資系企業では勤務時間の長さは評価基準に含まれません。評価されるのは「目標をどの程度達成できたか」で、いくら時間をかけても目標をクリアできていなければ逆効果にもなりかねません。

KPIへのコミットが最も大切 

外資系企業では、多くの場合社員一人ひとりにKPI(主要業績評価指標)が設定されており、日々の業務がこの数値の達成に向けてコミットされたものなのかが問われます。目標達成に向けた行動を計画し、達成までのプロセスを可視化して上司に報告しなければなりません。

外資系企業は成果主義でありKPIは必ずコミットしなければいけない目標であるため、残業をしたり時間外にスキルアップに努めたりと働き方を変える必要性が出てくることも考えられます。

成果を出すための効率化が求められる

前述のように、成果主義の外資系企業ではKPIの達成や会社への貢献度によって評価や待遇が変わりますが、その重要な基準の1つに「効率的かどうか」が挙げられます。

かりに成果が同じでも、短時間で目標を達成した人材のほうが高く評価され、所要時間が長いと「非効率的」と見なされる可能性があるため、時間を意識した効率的なプランニングが必要です。

外資系企業は残業が多い?

外資系企業・日系企業にかかわらず、残業の多さは企業や職場により異なりますが、全体的な傾向として外資系企業では自らの裁量で残業を減らすことが可能です。

多くの場合、勤務時間のコントロールは個人に委ねられており、効率的に成果を出せば残業は少なくなる傾向ですが、一方で目標達成のために残業や休日出勤が必要になることもあるでしょう。

外資系企業と日系企業の残業に対する考え方の違い

残業に追われる日本人サラリーマン

外資系企業と日系企業では残業をどのように捉えるかという点が異なります。以下でくわしく見てみましょう。

外資系企業の場合 

外資系企業では就業時間内にタスクを終わらせることが基本と考えられており、残業が多い社員は優先順位の設定や時間配分ができていないとしてマイナスの印象を持たれる可能性があります。

ただし社員のワークライフバランスを尊重する意識が高いため、きちんと仕事を進めているにもかかわらず残業が多い場合は上司に相談や改善も可能であり、必要に応じた残業なら必ずしも低評価の理由になるとは限りません。

日系企業の場合 

多くの日系企業では就業時間内にタスクが完了しない場合、残業をしてでもタスクを終わらせる風潮があります。残業代の計算が分かりやすい月給制という背景もあって、長時間残業が常態化している企業も少なくありません。

近年は働き方改革などの取り組みにより、長時間労働を減らす方向に舵を切る企業が増えつつあります。それでも依然として「残業が多い人は仕事に対する情熱が高い」と捉えられる傾向は残っているのが現状です。

自分が外資系企業でワークライフバランスを実現できるか相談する

外資系企業の残業代の扱い方

年俸制で成果主義の外資系企業に対し、「どれだけ残業しても残業代は支払われないのか」と不安に思われる方もいるかもしれません。しかし外資系で年俸制や裁量労働制の場合でも、雇用契約による事前の取り決めがない限り原則残業代は支払われます。

年俸制でも残業代は支払われる

外資系企業で年俸制を取り入れている場合でも、労働基準法に基づき企業は残業代を支払う義務があります。

年俸に残業代を含めた契約をしている場合は残業代が出ない可能性がありますが、その場合でも、契約で定められている以上の残業を行えば、企業はその分の残業代を支払わなければなりません。

裁量労働制とは限らない 

外資系企業の中には、タスク完了までにかかる時間を労働者の裁量に任せ、働いた時間に関係なく一定の報酬が発生する「裁量労働制」を採用している会社もあります。裁量労働制でも企業には原則残業代を支払う義務がありますが、制度の仕組み上、残業時間があいまいになりやすい傾向があります。

企業が裁量労働制を取り入れる際には労働基準監督署への申請を含めた様々な手続きが必要ですが、正式な手続きを踏まずに裁量労働制を取り入れているケースもあります。もし企業から「みなし労働なので残業代は出ません」と言われたとしても、雇用契約による事前の取り決めがない限り企業には残業代の支払い義務があることを覚えておきましょう。いずれにしても、雇用条件を確認しておくことをおすすめします。

外資系企業におけるワークライフバランスの実例

ここからは、外資系企業におけるワークライフバランスの実例をみていきましょう。

中堅レベルの内資系企業から外資系企業に転職した例

Aさん(20代女性)は、出張が多くプライベートの時間が取れない中堅の内資系企業に勤務していました。ある日、同じ業界の外資系企業の採用担当者とのカジュアルディナーに出向き、その会社の将来性とキャリアアップの可能性に魅力を感じ、転職を決意しました。

エイペックスでの面談で、Aさんの経歴や転職理由、求める条件などを確認し、適した案件をいくつかご紹介。英語が不安なAさんのために英語面接対策のサポートも行った結果、みごとに前述の外資系企業の内定を獲得。外資系企業での英語での業務に戸惑いながらも、自分でも勉強しながら徐々に慣れていきました。都内勤務で残業も少なくスキルアップの機会も多い環境で、充実したオフィスライフを送っています。詳細は、こちらをご覧ください。

日系企業から外資系企業に転職した例

前谷優佳(科学技術チーム シニアコンサルタント):

次に、日系企業のセールスプロモーション& マーケティングマネージャーから、外資系企業のマーケティングスペシャリストポジションへの転職を行なった方です。

この方が外資系企業への転職を決めた理由は、以前勤めていた内資系企業が日本国内では大きな存在感を示していたものの、世界的にはそれほど大きなプレゼンスがなかったためです。国内外に認知されている製品ブランドを持ち、世界的なプレゼンスが大きいグローバル企業でマーケティング職に従事し、自分の専門性をさらに磨きたかったことが転職を決めた大きな理由です。

以前の日系企業では在宅勤務の柔軟性があまりなく、休日を取ることさえも難しい時がありました。現在の会社ではリモートワーク制度が充実しており、外資系であるため有給休暇の消化も積極的に奨励されており、比較的ワークライフバランスは取りやすいと感じているようです。

日系コンシューマー企業から外資系機器メーカーに転職した例

バーバラ・ミルチビ(ITチーム プリンシパルコンサルタント):

この方は、日系コンシューマー企業のITエンジニアから外資系機器メーカーのITマネージャーへの転職を成功させました。

外資系企業への転職を決意した理由は、以前勤めていた内資系企業では、オフィスツールの管理から新しいシステムの導入、外部のエンジニアの管理までIT周りの全てをこなさなければならず、かなりの残業を強いられており、業務量と成果に年収が見合っていないと考え、明確な給与基準がありプライベートの時間を確保できる外資系企業に転職したかったためです。

前職では入社以来毎月50時間以上の残業をしていましたが、現職では時に残業はあるものの、プライベートの時間も確保できるようになっています。IT部門で責任あるポジションに就いており、大きなプロジェクトを動かすやりがいも感じつつ、上手にワークライフバランスを取っているようです。

本転職者の方に関する詳しい情報は、ワークイフバランスに関するこちらの記事内の事例でご紹介しております。興味がある方はぜひご覧ください。

ワークライフバランスの実現には、ライフステージが変わっても働き続けられる環境と、自身の価値観に合致した職場環境を見つけることが大切です。

 エイペックスのコンサルタントにキャリア面談を申し込む

外資系企業のワークライフバランスに関するQ&A

外資系企業への転職にあたり、ワークライフバランスという観点からよく出る疑問についてお答えします。

Q. 外資系企業の働き方で知っておくべき注意点は何ですか? 

A. 外資系企業でワークライフバランスを実現させるためにもっとも意識しておきたいのが、外資系企業は「成果」を重要視するという点です。目標さえ達成できれば、労働時間や働く場所・休暇といった働き方は個人の裁量に任されコントロール可能な部分が多くなります。

一方でそれを実現するには、効率的な働き方や高いスキルが必要になることも多く、一定の成果が出せない場合は自らの判断で長時間労働せざるを得ないケースもあります。

Q. 外資系企業は残業が多いのですか? 

A. 外資系企業では一概に残業が多いとはいえません。成果主義を採用しているため、目標達成のために必要な場合は残業や休日出勤が発生するケースもありますが、効率的に成果を出せれば残業はむしろ日系企業より少なくなることが多いでしょう。

Q. そもそもワークライフバランスとは何ですか? 

A. ワークライフバランスとは、仕事とプライベートのバランスを共に充実させることで、生産性を高め、より幸福な生活を送ろうという考え方です。

従来の日本企業にしばしば見られる仕事中心でプライベートを犠牲にする働き方は、プライベートのみならず長期的に仕事のやりがいも失う可能性があります。仕事だけではなく、家族や友人とのコミュニケーションや趣味にも時間を費やすことができる状態が良いバランスだといえます。

日本政府の働き方改革などにより、ワークライフバランスが重視され積極的な取り組みを行う企業が増えてきていますが、日系企業では依然として労働時間や年功序列からなる慣習、勤務場所への融通性の欠如といった課題も残っています。

Q. 外資系企業にはどんな人が向いていますか?

A. 外資系企業に向いているのは、自律性が高く、効率的に成果を出せる人です。与えられた目標に対して自分で働き方を調整し、期限内に質の高い成果を出すことが求められます。

また、スピードの速い環境で変化に柔軟に適応できる力や、多様な文化背景を持つ人々とコミュニケーションを取る能力も重要です。高い英語力は必須ではありませんが、あると望ましいでしょう。外資系企業に向いている人の詳細はこちらの記事をご覧ください。

外資系企業への転職ならエイペックス

公園で笑顔で過ごす日本人家族

外資系企業では効率的に成果を出すことが求められる代わりに、本人の裁量で仕事を進め、柔軟な働き方も選べるのが魅力です。

それにより、家庭と仕事を両立してキャリアを構築したり、スキルアップに時間を使うことができ、ワークライフバランスが実現しやすいのが外資系企業の特徴といえるでしょう。

しかし、理想のワークライフバランスは人それぞれです。外資系企業への転職でワークライフバランスを叶えるには自身の希望する働き方は何なのか、理想のワークライフバランス像を明確に定義し、それが実現可能な企業を選ぶ必要があります。

理想的な外資系企業選びには、

  • えるぼし認定制度やくるみん認定制度など、厚生労働省に選定された企業から選ぶ

  • 企業の口コミを確認する

  • 知人に相談する

  • 転職エージェントに相談する

など様々な手法がありますが、中でもおすすめなのは転職エージェントを活用し、自分に合った外資系企業の情報を得ることです。

エイペックスの人材コンサルタントは、ワークライフバランスが実現しやすい外資系企業や業界・職種、ワークライフバランスを重視している企業の情報を豊富に持っており、あなたの最適な企業選びに貢献することができます。

また、コンサルタントは全員バイリンガルであるため、応募に向けた履歴書や職務経歴書の添削、面接練習や給与交渉まで一貫したサポートを日英で提供いたします。ワークライフバランスを重視した外資系企業への転職をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

 外資系企業への転職に向けて面接サポートを受ける

最新の転職市場の動向など、

転職・人材に関するブログ記事はこちら