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ITエンジニアの種類とキャリアアップとは?

​「ITエンジニア」といわれた場合、どのような仕事を想像できるでしょうか?

ITエンジニアとは情報処理関連の技術者の総称であり、その中には多くの種類が含まれます。システムエンジニアやプログラマといった呼ばれ方はよく耳にしますよね?ここで、ITエンジニアの分類とキャリアについてご紹介したいと思いますので、ぜひ転職の際に役立ててみてください。

ITエンジニアの種類とは?

「ITエンジニア」という言葉に定義はありません。その分類、種類もしっかりと定められているわけではありません。免許や必須の資格もありません。
しかし、取り扱う業務の範囲や所属する企業/組織の系統により、呼ばれ方が分かれているのも実情です。さらに詳細に分けて、プロフェッショナルなエンジニアを分類している場合もあります。もちろん、複数の範囲を担当することのできるスキルを持つエンジニアもおり、組織やプロジェクトが小さい場合などは複数兼務できるエンジニアが重宝される傾向があります。

転職の際にはその種類の傾向を捉え、スキルマッチングやアピールに繋げて行くことが大切です。

【業務範囲による分類】

※本分類では「システムエンジニア」は除外しています。複数の分類を含めた名称であるためです。

1.インフラエンジニア

IT技術を支える基盤(プラットフォーム)を構築するエンジニアを「インフラエンジニア」と呼びます。

1-1.サーバーエンジニア:オンプレミスのサーバーやクラウドの環境を選定、調整し、OSが動作する状態までのサーバー環境を構築します。

1-2.ネットワークエンジニア:サーバーやPC、事業所間を結ぶネットワークを構築するネットワークエンジニアなどに細分化されます。

2.アプリケーションエンジニア

コンピュータ上で動かすアプリケーション(プログラム、ソフトウェア)を構築するエンジニアを「アプリケーションエンジニア」といいます。システム全体の構成により複数の技術が必要となり、専門分野が分かれていることがあります。組み込み用のプログラムやパッケージ製品の作成もアプリケーションエンジニアに含まれます。

Webやクライアントサーバーシステムと呼ばれるシステムは、サーバーサイドとフロントサイド両方でソフトウェアが動作し、通信する仕組みです。両サイドで担当するエンジニアが分かれていることが多いです。

2-1.サーバーサイドエンジニア:サーバー上で動作するアプリケーションを設計、構築するエンジニアです。データを格納するDBへのアクセスや業務ロジックをプログラムに落とし込む論理的な能力が必要となります。


2-2.フロントサイドエンジニア:Webブラウザやスマホアプリ、PCで動作するクライアントアプリなど、ユーザが直接的に利用するアプリケーションを設計、構築するエンジニアです。ユーザインタフェースの構築や画面デザイン的な部分を作ることもあります。

2-3.プログラマ、コーダー:主に上流工程で作られた設計を元にプログラミングを行うエンジニアです。各現場により必要となるプログラミング言語やフレームワークなどが異なるため、特定の知見、技術を持つエンジニアのみが募集されることもあります。

3.システムアーキテクト

システム全体を通した方式、フレームワークといったアプリケーション基盤などを選定、構築するエンジニアを「システムアーキテクト」と呼びます。大型のプロジェクトを実施する場合に必要となることが多く、システム全体の統一感(標準)を決める重要な役割を担います。

4.セールスエンジニア

エンジニアとしての知見を有しつつ、主に営業担当者に同行しそのサポートを行うエンジニアを「セールスエンジニア」といいます。顧客のシステム担当者への技術的説明や、システムに理解の深くないユーザーにはわかりやすくシステムを解説する能力が求められます。

【企業/組織の系統による分類】

1.SIer

SIerとは、SI(システムインテグレーション)を行う企業の総称です。システムインテグレーションとは、顧客の業務を把握分析し、ニーズに合わせたシステムを構築することです。企画、構築、運用とトータルにシステム開発業務を行います。

2.ソフトハウス

エンドユーザ企業やSIerから依頼を受け、ソフトウェアの構築を行う企業です。設計、開発工程を主に扱い、特定の技術や言語、パッケージ製品に特化した企業も多いです。

3.情報システム部

情報系の業務とは関係なく、一般的にビジネスを行っている企業の社内および関連する企業向けのシステムを構築、運用するエンジニア部門です。社内で使用するPCの管理から業務部門向けのシステム企画、運用支援まで仕事の内容は幅広いです。

4.WEB制作会社

ITエンジニアを要する会社の中でも、Web系のシステム作成に特化した企業です。HPなどのデザイン性を重視するものから、ECサイト、企業のオウンドメディアなど基幹システムではないWebを利用したサイト作成を主に行います。

5.ベンチャー、スタートアップ企業系

ベンチャー、スタートアップの中にはIT技術を核とした企業も多く、スキルを持ったITエンジニアが常に求められている状態です。根幹となる基幹システム、業務システムや社内制度を扱うシステム、業務インフラの構築など、ベンチャーやスタートアップのITエンジニアは多くの裁量をもってITに取り組むことができます。

ITエンジニアの目指すべきキャリアとは?

ITエンジニアが目指していくキャリアは大きく分けて二つあります。

一つは、ITエンジニアを束ねシステム全体を構築する、プロジェクトマネージャーを目指すキャリアです。複数のエンジニアの仕事を管理することで、より仕事の範囲を大きくし、システム開発、プロジェクトといった単位で担えることが魅力です。


将来的にプロジェクトマネージャーを目指すのであれば、ITILなどのプロジェクト管理スキルの学習や習得を目指すと良いでしょう。また、責任ある立場となるプロジェクトや転職先で管理経験を積めれば、その先はより大きなプロジェクトやマルチベンダープロジェクトなどをリードする機会が得られる可能性が広がっていきます。(詳しい記事はこちら

そしてもう一つは、技術者としてスキルを高め続け、スペシャリストとなることです。専門家としての深い知見、高い生産性、高品質なシステム構築を行うことで、自己の価値を高めるキャリアです。


そのためには、フロントエンド、バックエンド問わず、常に幅広く最新の技術を習得するよう心掛けることが大切です。その上で、新たな技術の利用に挑んでいる転職先、プロジェクトを選ぶと良いでしょう。有名企業だけでなく、規模の小さい会社やベンチャー企業も転職先として視野に入れても良いと思います。


日本の企業においては、より大きな売り上げ、利益に貢献できるプロジェクトマネージャーの評価が高くなる傾向があります。
反対に、海外のエンジニアや外資系IT企業では、能力、成果主義が日本企業よりも強く、テクニカルなスペシャリストを厚遇しているところもあります。(詳しい記事はこちら

​また、そのあとのキャリアとしてエンジニアリングマネージャー(EM)テックリード、その先にはCTOVPoEなどがあります。IT業界はしっかりとキャリアプランを持ってキャリアを構築していけば、かなりの高年収を狙える職業です。ぜひ、IT業界専門の転職エージェントにキャリア構築のアドバイスをもらいましょう。

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終わりに

ITエンジニアとして働いていく上で、将来的な自分のキャリアを考えながらスキルを身に着けることが大変重要です。ITエンジニアという幅広い定義の中で、スキルとのマッチング、安定性、将来性などを考えながらキャリアを積んでいくことが求められるのです。

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