売り手市場といわれるIT業界の転職ですが、2025年はどんな傾向が予想されているのでしょうか?
日々IT企業やコンサルティングファームの採用担当者と協働し、業界に精通するエイペックスのITチームディレクター:カーティス・ジョーダンに、2025年のIT業界の転職市場について話を聞きました。
2025年の求人募集は増加傾向だが企業は採用に慎重姿勢
IT人材の転職市場はここ数年活況ですが、特に2024年後半から増加傾向が一段階上がった印象です。2025年もこの傾向が続くことが予想され、多くの求人募集が見込まれることから転職を考えている方にはチャンスの年となるでしょう。
各業界で慢性的なIT人材不足が問題となって久しいですが、特にここ最近はジェネレーティブAI、サイバーセキュリティ、DX化の拡大が要因として挙げられています。
各企業はこれらを解決するため自前のIT社員を増やすよりも外部にサービスを委託する傾向が強く、そのため総合系・IT系などのコンサルティング会社が伸長しており、多くのIT系コンサルタントポジションに対し募集をかけています。
IT企業もこの好機を逃すまいと大規模な営業チームを組織してセールスや様々なITエンジニア職を募集していますが、過去の過剰雇用の教訓から新規採用に対して慎重な姿勢を見せています。これまで転職者主導だったIT市場は企業主導型に徐々に移行しつつあり、求人募集は増加傾向であるものの企業は採用に対しより選別的になっています。決して売り手市場と過信せず、準備を怠らずに転職活動に臨みましょう。
採用面接は自動化・長期化の傾向
各IT企業・コンサルタントファームは優秀人材獲得のため、間口を広げ面接回数を増やし時間をかけて採用活動を行っています。そのため、書類選考の通過率は高めの傾向となっています。選考の初期段階ではAI面接などの自動化ツールを導入している企業も多く、一定の対策が必要です。 このように多くの企業が採用プロセスに時間をかけているため、内定が出るまでに予想よりも時間がかかることを念頭に置きましょう。
また、採用活動の負担増や作業効率化の傾向から人事や採用担当者とのコミュニケーションが以前よりも少なくなっているため、自分でも積極的に質問したり入念にリサーチしたりなど、応募先企業が本当に自分に合っているのか的確に判断していく必要があります。
※転職に向けたスケジュールの立て方についてはこちらの記事をご覧ください。
転職エージェントと二人三脚で進めることが大切
特に外資系企業にいえることですが、日本チームは内定を出したいと思っても海外本社の意向で決定が覆ったり、突然採用ストップの決定が下ったりと転職活動では予期せぬ事態に遭遇することもあります。 そのためまず大切なことは、適切に対処するために一人で転職活動を行わず、IT業界専門のコンサルタントが在籍する転職エージェントに登録して企業との間に入ってもらうことです。
エイペックスに在籍するIT業界専門コンサルタントは、世界的IT企業から日系・外資系スタートアップまで日々密接に企業と連携を取っており、多くの業界情報を有しています。 不測の事態の対応はもちろんですが、その企業・ポジションが求める人物像をしっかりと把握していますので、的確な応募で面接の通過率を上げることができます。
2025年も活況なIT転職市場ですが、求人募集が多いぶん応募者の数も多いことに留意してください。数多くのライバルのなかで採用担当者の目に留まるには、決して独りよがりではなく、いかに応募先企業が求めるスキルや経験を把握しそれを上手にアピールできるかがポイントです。
人材コンサルタントは候補者の市場価値の把握にも長けていますので、内定時には的確なアドバイスと交渉力で上限の年収が獲得できるようサポートもしてくれます。 ぜひ信頼できるコンサルタントを見つけ、しっかりと準備を行ったうえで転職活動に臨みましょう。
※本記事の採用担当者版は、HR業界誌「日本人材ニュース新年号」内「企業の人材採用動向News」に掲載されています。