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さまざまな国の同僚に囲まれている国際的な企業で働く日本人女性

【外資系製薬会社への転職を考えている方へ】企業の特徴や求められるスキルを紹介!

​製薬業界でキャリアアップを目指す方にとって、外資系製薬会社への転職は魅力的な選択肢の1つです。外資系製薬企業には日系企業とは異なる企業文化や働き方、高い給与水準や充実した福利厚生など多くの魅力があります。

しかし、外資系製薬会社への転職には専門知識や英語力などの高いスキルが求められることも多いため、転職活動を始める前に自分に合った企業やポジションを見極め、求められるスキルを身につけておく必要があります。

本記事では、

  • 外資系製薬会社の特徴や主な職種

  • 求められる人物像とスキル

  • やるべき転職対策

について詳しく解説します。外資系製薬企業への転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

目次

  • そもそも外資系製薬企業とは?

  • 外資系製薬企業への転職の魅力とは?

  • 外資系製薬企業の主な職種とその役割

  • 外資系製薬企業への転職で求められるスキル

  • 外資系製薬会社に転職するための対策

  • 外資系製薬企業における転職市場の現状と傾向

  • 日系製薬企業から外資系製薬企業へと転職した事例

  • 外資系製薬企業の求人情報

  • 外資系製薬会社への転職に関するQ&A

  • エージェントのサポートで外資系製薬会社への転職を成功させよう

そもそも外資系製薬企業とは?

外資系製薬企業とは、外国企業または外国人投資家が出資している製薬会社のことを指します。

さらに具体的にいうと、

  • 外国の製薬会社が日本に設立した100%子会社や日本支社

  • 外国人投資家または外国企業が一定の株式を所有する製薬会社

  • 日本企業と外国企業が共同出資で設立した製薬会社

などが該当します。

日本の製薬市場は世界第3位の規模を誇りますが、近年では外資系製薬会社の進出により、国内の医薬品市場でも外資系企業がシェアを伸ばしています。
外資系企業の詳細は下記記事で詳しく解説していますので、興味がある方はぜひご覧ください。外資系企業とは? 特徴やメリットデメリットを知って転職に生かそう

外資系製薬企業への転職の魅力とは?

スタイリッシュでおしゃれな外資系製薬企業のオフィス

同じ製薬会社でも、日系企業と外資系企業ではさまざまな違いがあります。外資系企業の方がメリットが大きい点や、外資系ならではの魅力とはどのような部分にあるのかをみていきましょう。

企業規模が大きい

外資系製薬会社はグローバルに事業展開している大企業が多く、製薬会社の売上高は世界ランキングでもアメリカ企業とヨーロッパ企業が1位から10位*に並びます。潤沢な予算で医薬品の研究や新薬開発に多額の費用をかけられるという強みがあり、世界中から優秀な人材も集まりやすいのが特徴です。大規模なM&Aや創薬を手掛けたベンチャー企業の買収などを積極的に実施し、流動的な医薬品市場にあって持続成長に向けて事業拡大を続けているのも、外資系製薬企業に多いのが特徴です。

*参考:AnswersNews【2023年版】製薬会社世界ランキングより

新薬開発に積極的でパイプラインが豊富

前述のように、外資系製薬会社は日系企業に比べて多額の資金を有するため、パイプライン強化のために既存の医薬品以外に新薬の研究開発にも積極的です。実際に、世界の研究開発費ランキングでも12位までが外資系企業が名を連ねています*。近年の医薬品市場は、低分子化合物から多額の開発コストを要するバイオ製剤に大きくシフトしており、巨額の開発費用や人材の確保、成功率向上のための新技術の導入が可能な外資系製薬企業が市場を大きくリードしています。新薬で得た利益を元に次の新薬を開発できるという好循環が生まれており、豊富なパイプラインや領域の強化・拡大につながっています。

実力主義で給与水準が高い 

外資系製薬会社は日系企業のような年功序列の給与体系ではなく、職務内容を明確に定義したジョブ型雇用の成果主義が一般的です。営業をはじめとした現場であっても専門職であっても、社員一人ひとりに数値目標であるKPIが課され、目標達成のための行動計画を提出することになります。若くても事業の利益につながる成果を上げればインセンティブが出たり、実績を積めば年収がアップしていく傾向にあるため、日系企業よりも高い収入が得られる可能性があります。

意思決定までが早い

日系企業では大勢の合意形成を得てから事業を進める傾向にあるのに対し、効率を重視する外資系製薬会社では上層部の決断がスピーディに下されることが多いため、業務が滞るストレスを感じることが少ないでしょう。常に効率を求めるため、改善点があればすぐに業務のプロセスややり方が変更されることも多く、また、ミーティングや会議を必要最低限に抑えるなど無駄を省く取り組みにも積極的です。

福利厚生が充実している

一般的に、外資系企業の福利厚生は内資系企業と比べて手厚くないと言われますが、外資系製薬会社は福利厚生を充実させている企業が多くあります。多くの企業が社員の働きやすい環境づくりに注力しており、リモートワークやフレックスタイム制を取り入れてワークライフバランスの実現をサポートしているほか、住宅補助や退職金制度、スタートアップであればストックオプションやRSUなども提供され、基本給やインセンティブに加えて収入アップのチャンスも多くあります。また、ダイバーシティの推進に力を入れている企業も多く、特に女性社員の働きやすさや育児のしやすさを意識した育休制度、時短勤務制度、育児補助などの施策を提供しています。

グローバルな環境で仕事ができる

外資系製薬企業の場合、日常の業務やグローバル、地域の拠点とのやり取りで英語を使用する機会が多く、メールやマニュアル、論文、管理ツールも英語であることも多いため、英語力の向上が期待できます。外国籍の社員が多く在籍していたり、職種によってはグローバル本社やAPAC地域のチームと頻繁にコミュニケーションを取る機会があり、グローバルに通用するビジネススキルを習得できるチャンスがあります。多国籍な就業環境は異文化理解やグローバルな視点を身に付けたグローバル人材へのキャリア成長の機会となり、自身の市場価値の向上にもつながるメリットがあります。 

外資系製薬企業の主な職種とその役割

実験室で新薬の実験をしている医療従事者

外資系製薬企業への転職を考えるにあたっては、どのようなポジションがあるのか、仕事内容は日系企業とどう違うのかを理解しておくことが欠かせません。ここでは、おもな職種について詳細を解説します。

臨床開発職

臨床開発職は、グローバルで開発された医薬品の臨床試験(治験)を行い、新薬の日本での有効性と安全性を立証して国から製造販売承認を得る仕事です。治験実施施設(病院など)で収集した患者の診療記録(臨床データ)を論文にして当局に提出し、問題がなければ承認を得てその後商業化していきます。医薬品開発の最終ステージとして重要な役割を担っており、CRA(臨床開発モニター)やプロジェクトマネージャー、開発企画・クリニカルサイエンティスト、統計解析者、メディカルライターなど様々な役割を果たすポジションが存在します。理系の学位や優れた科学的・医学的・分析的スキル、プロジェクト管理能力、治験実施責任医師や規制当局などとの関係構築能力、コミュニケーション能力などが求められます。

薬事職

特に医薬品の開発戦略において中心的な役割を果たす職種で、規制当局とのコミュニケーションをリードしながら医薬品の早期申請・承認を実現を目指す仕事が薬事です。臨床開発を成功に導く薬事戦略の策定や承認申請業務、規制遵守、最新の薬事情報の提供をはじめ、開発初期から販売中止まで医薬品のライフサイクル全般を薬事面からサポートします。理系の学位や科学的専門知識と薬事知識、対人能力、折衝能力、常にアンテナを張れる学習能力が求められます。

品質保証・品質管理職

品質保証職は、医薬品の原材料の調達から製造、出荷後にいたるまですべてのプロセスにおいて製剤の品質を維持し、安全性と有効性を保証する仕事です。品質システムの構築や運用推進業務、国際規格や各種規制・ガイドラインへの遵守、適切な文書管理、内部・外部の監査管理、製造委託先管理、出荷後の製品不良の対応・原因調査など幅広い業務を担当します。品質管理の場合は、製造施設において原料の入庫~出荷までの全製造工程で品質検査・管理を行う仕事です。理系の学位、品質の知識、コンプライアンスへの遵守力、交渉・調整能力などが求められます。

PV・安全性・PMS職

PV(ファーマコヴィジランス)・安全性情報監視職は、患者さんや医療従事者の医薬品の適正使用を推進する仕事です。有害事象など自社の医薬品の安全性に関する情報を収集・分析・評価し、規制当局やグローバルへ報告したり、医療機関へ安全性に関する情報提供を行ったりして副作用防止に努めます。PMSは医薬品の市販後調査を行う仕事で、調査票の回収、データ入力、報告書作成などを行います。理系の学位やPV規制関連の知識、優れたコミュニケーション能力、ベンダー管理スキルなどが求められます。

メディカルアフェアーズ職・MSL 

メディカルアフェアーズ職、MSL(メディカルサイエンスリエゾン)は、医学的・科学的コミュニケーション、メディカルエデュケーション、臨床研究のサポートなどを通じて、医薬品や治療法の価値の顕在化を目指す役割を担います。その領域のKOL(キーオピニオンリーダー)と科学的交流を促進しながら、医薬品の研究開発から市販後まで、製品のライフサイクル全般において科学的洞察を提供します。メディカル戦略の策定をはじめ新たな適応症の可能性の評価やエビデンスの創出、有益な研究プロジェクト・論文発表の機会の特定など、同社のメディカルリーダーとして企業の成長戦略に重要な役割を果たします。高度な理系学位が求められるほか、医学的原則、薬学の知識、医薬品開発や規制に関する理解、優れたコミュニケーションスキル、高度な科学的分析能力など幅広い能力が必要とされます。

マーケティング職

医薬品のマーケティング職には、プロダクトマネージャーやブランドマネージャーといった製品の商業的成功を担うポジションがあります。新製品の上市準備やマーケティング戦略の策定、マーケティングプログラムの開発、プロモーション資材の作成、営業へのトレーニング、市場分析などを担当し、製品の販売目標をサポートします。グローバルやリージョンとの協働が多いため、ビジネスレベル以上の英語力やビジネス志向、クロスファンクショナルなコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力などが求められます。

MR

MR(メディカルレプレゼンタティブ)は、医療関係者に対して医薬品情報を提供する営業職です。自社の医薬品の販売促進を目的とし、医療機関に訪問して製品や治療法の品質・安全性・有効性の情報を提供したり、ドクターなどから製品に関する情報を収集して自社にフィードバックするという役割も持っています。理系学位は求められませんが、営業能力や顧客志向、コミュニケーション能力、プレゼンテーションスキルが求められ、分析能力や問題解決能力、新しいアイデアの提案力なども歓迎される職種です。

外資系製薬企業のMR職経験者へのインタビュー内容はこちらにまとめていますので、ぜひご覧ください。

マーケットアクセス・プライシング職 

マーケットアクセス職は、医薬品の臨床的価値だけでなく経済的価値の最大化を実現し、製品を最適な状態で市場に出すための戦略とアプローチを定義する役割を担います。特にプライシングは、薬価に関わる戦略策定や交渉、申請、保険償還対応などを行う重要なポジションです。近年、薬価抑制への圧力が高まる中、マーケットアクセスの役割は年々増しており、各企業がその機能を強化しています。

主な職責は医薬品の価値創造のための最適なシナリオを作成することにあり、外部内部の様々な部署・関係者と連携しながら複数年に渡る市場アクセスの戦略・戦術を策定、実行、モニタリングすることが求められます。医薬品関連や薬価制度への深い理解、HEORやHTAの知識、戦略的・論理的思考、データ分析から導き出される洞察力やグローバルチームとの協働力も重要なスキルとなります。

マーケットアクセス・プライシングポジションの概要や採用動向に興味がある方は下記記事もあわせてご覧ください。製薬業界で注目が高まるマーケットアクセス・プライシングポジション

製薬業界に特化したバイリンガルのコンサルタントが多数在籍するエイペックスでは、あなたが興味を持っているポジションについての詳細な説明や業界動向、あなたの市場価値診断まで幅広く転職活動をサポートしています。まだ、転職するか悩んでいる段階の方もぜひ一度、お気軽にご相談ください。

製薬業界への転職について人材コンサルタントに話を聞く

外資系製薬企業への転職で求められるスキル

オフィスで外国人上司とコミュニケーションをとる日本人ビジネスウーマン

日系企業から日系企業への転職の場合と比べ、外資系企業への転職では特に次のようなスキルや能力が重視される傾向があります。どのような場面で必要なのかも、あわせてチェックしておきましょう。

専門知識・学歴

ほとんどの外資系製薬会社では、医療や医薬品に関する専門知識がどのポジションでも求められます。学歴としては、MRやマーケティング、一部のジュニアレベルの職種以外は理系学士号を求められることが多く、関連分野の修士号や博士号を取得していれば尚歓迎となるでしょう。メディカルや臨床開発、事業開発職の一部では、MD限定での求人募集があることもあります。

ただし、外資系企業の場合は即戦力人材を求められることが多いため、その分野での経験が求められる傾向にあります。

コミュニケーション能力 

外資系製薬会社では、営業職だけでなく全ての職種でコミュニケーション能力が重要視されます。様々な関連部署や社外のステークホルダー、医療従事者、当局、ベンダーなどと協働するポジションが多く、特にマネージャー以上のポジションになるほどそれが顕著になるため、良好な対人能力やコミュニケーション能力は必須のスキルとなります。一人で作業し、意思決定を行う職種はないため、チームワークや協働スキルも欠かせません。

また、外資系企業のため多国籍の従業員で構成される企業も多く、異なる文化や宗教に対する理解と、多様性を受け入れる姿勢も必要です。

英語力 

外資系製薬会社では共通語として英語を採用している場合や、本社とのやりとりが英語で行われる場合もあるため、基本的に一定レベル以上の語学力が求められます。社内メールや電話でのコミュニケーションに加え、専門用語や社内用語の習得も必要です。

目安としてはTOEIC700点台以上となり、ある程度のビジネスレベルの英語力が必要です。グローバルやリージョンとの協働が発生するポジションになると、オンライン会議などでディスカッションができる会話力が求められます。MRについては英語力は必ずしも求められませんが、外国籍のメンバーも交えた本社メンバーとの協働が求められる役職になると、ミーティングに参加できる英語力が必要になります。

学習俊敏性と柔軟性

医療業界は常に変化しているため、規制環境や政策の変化、テクノロジーの進歩、デジタル化などに対し常に知識をアップデートし、柔軟に対応していかなければならない業界です。そういった新しい知識に対する学習の素養と意欲が必要であり、それらを活かしてより事業に貢献できる方法を考えなければなりません。

また、開発費の高騰や薬価抑制などの厳しい経営環境により、M&Aや分社化、組織変更なども頻繁に発生します。グローバルからの様々な方針変更に対して対応していかなければならず、臨機応変にバランスの取れた対応ができる柔軟性が重要です。

高い倫理観とコンプライアンスへの意識

医薬品は人の生命や健康に直結する製品であり、製造元の従業員として高い倫理観を持ち医療従事者や関連ステークホルダーへの倫理的で誠実な関係性の構築が求められます。そうした従業員の日々の行動から所属する企業への信頼性が高まり、社会全体からの信頼獲得にもつながっていきます。業務に当たってもグローバルレベルでの規制・ガイドライン・企業の行動規範などに対するコンプライアンスへの意識が最も大切であり、そうした意識を常に持ちながら仕事を行うことが必要になります。

外資系製薬会社に転職するための対策

外国人面接官より対面でインタビューを受けている日本人ビジネスウーマン

外資系企業への転職には、おさえておきたいポイントがいくつかあります。製薬会社も基本的には他の外資系企業と同様に以下の点を重点的に対策しておきましょう。

企業が求める人物像を把握する 

外資系製薬会社は、できるだけ早く会社が求める実績を上げられる即戦力となる人材を求めています。転職成功率を上げるためには、希望する企業と応募するポジションがどのようなスキルを持つ人材を求めているのか、自身の経験がマッチするかをしっかりとリサーチしておくことが重要です。転職前の情報収集に関しては別記事をご覧ください。

履歴書や職務経歴書を充実させる

外資系製薬会社に提出する履歴書や職務経歴書は、専門領域や応募するポジションに関連する記述を要点をまとめて記載することが重要です。英語による履歴書や職務経歴書の提出を求められることが多いため、母国語が英語でない場合は第三者にチェックしてもらうことをおすすめします。英文履歴書では実績や成果を具体的な数字や事例を交えてアピールし、キャリア目標や志望動機を明確に記述します。加えて、キャリアシートの作成も行っておくと良いでしょう。

英語面接の対策を徹底する

外資系製薬会社の面接では、グローバルメンバー(外国人)との面接が設定されることがあり、特に管理職レベル以上のポジションで多く見られます。レポートラインに海外拠点の上司や同僚がいる場合には、最終面接などの段階でオンラインで外国人の面接を受けることになります。そうでない場合でも、面接のどこかで外国籍の社員による面接や英語の試験、簡単な自己紹介を求められることがほとんどです。英語面接の流れや質問例については別記事にまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。

面接では、英語・日本語とも、自身のことをはっきりと言葉にして伝える練習をし、得意分野だけでなく苦手な分野も含めて企業への貢献策を具体的に伝えることが重要です。また各分野の専門知識に加え、製薬業界の動向や最新のトレンドを知っておくことで、面接での対応力を高められるでしょう。

エイペックスでは、製薬業界に特化したバイリンガルの人材コンサルタントが、あなたの履歴書作成や面接練習を日英でサポートしています。製薬業界の最新動向も含めて詳しくお伝えできますので、ご興味がある方はぜひ一度下記から無料の面談にお申し込みください。

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外資系製薬企業における転職市場の現状と傾向

ホルヘ・エスコベド(製薬チーム シニアビジネスマネージャー)

「製薬業界は開発費の高騰や医療費抑制政策など厳しい経営環境が続いており、変革のためのトレンドがここ10数年で各分野において生まれています。成長分野は様々ありますが、特にRWE(リアルワールドエビデンス)やHEOR、疫学が成長しており、この分野に精通する人材を求める企業も増えてきています。
また、MPH(Master of Public Health:公衆衛生学修士)という比較的新しい専攻分野が注目されており、このフィールドでのキャリアを極めたい方のなかで人気が高まっています。上記のような医療データの分析・評価だけでなく、ヘルスケア環境の評価、医療・薬事環境に関する対外政策イニシアチブのリード、メディカル戦略の立案、安全性に関する調査・研究など、より効率的で質の高い医療の提供を目指す製薬企業のニーズと人材としての希少性から、大きなキャリアを実現できる研究分野と言えます。

また領域の面では、細胞治療や遺伝子治療に携わる企業がますます増加しており、過去5年間で世界的な大手製薬会社のほとんどがこの分野で独自の研究開発を開始するか、この領域を研究しているスタートアップを買収したりアカデミアから引き継ぐ、もしくは共同開発などによってパイプラインを強化しています。マーケットとしても非常に大きく、今後のヘルスケアの未来を形成するものの一つになると予想されますが、現在においてはまだ非常に高額な治療法と言え、課題も残ります。」

日系製薬企業から外資系製薬企業へと転職した事例

ここからは、日系製薬企業から外資系製薬企業へと転職した事例を確認していきましょう。

[例1] オンコロジー領域のMSLから免疫領域のMSL

転職前のポジション

内資系製薬企業のオンコロジー領域のMSL*

転職先のポジション

外資系製薬企業の免疫領域のMSL*
*いずれもMSLとメディカル戦略を兼任

転職を決意した理由

転職前は1社のみでキャリアを積んでおり、自身のキャリア成長にも限界を感じパイプラインの豊富な企業で新たな経験を積みたかったため。

コンサルタントが考える転職成功のポイント

免疫領域について経験がなかったことが最も心配されることでした。そのため、最終面接(プレゼンパネル)までに領域について徹底的に調べ、読み込み、かなりの時間をかけて対策を行ったことが成功の要因だと思います。採用面接では、とにかくリサーチ、準備、練習が内定獲得には最も大切なことです。

担当コンサルタント:ローダ・ラム(製薬チーム コンサルタント)

[例2] 臨床開発部門のシニアディレクターから臨床開発部門領域部長

転職前のポジション

内資系製薬企業の臨床開発部門のシニアディレクター

転職先のポジション

外資系製薬企業の臨床開発部門領域部長

転職を決意した理由

新卒で入社後55歳になるまでずっと同じ内資系企業に勤めていたが、残り少ないキャリアをさらに実りのあるものにしたかったため。

コンサルタントが考える転職成功のポイント

このようなレベルの高いポジションの場合、いつでも募集があるわけではありません。タイミングが非常に大切であるため、常日頃から転職エージェントの担当コンサルタントとつながっていることが良い転職を実現させるコツとなります。このケースでは、約18%の年収アップ+RSUという素晴らしい条件で転職を成功させることができました。加えて、内資系企業の場合役職定年があることがありますが、この外資系企業は実力主義のためそういった年齢による年収ダウンの可能性がないため、非常に満足のいく転職となりました。

担当コンサルタント:群司 千尋(製薬チーム プリンシパルコンサルタント)


外資系製薬企業の求人情報 

求人情報を探していることを想像させるJobsと書かれた英語の文字と虫眼鏡の画像

エイペックスでは、日本に進出している外資系製薬会社の求人を数多く取り扱っています。現在募集のある外資系製薬会社の求人情報に関しては、下記リンクからご確認いただけます。
https://www.apexkk.com/jobs/pharmaceutical

外資系製薬会社への転職に関するQ&A

外資系製薬会社への転職活動を検討している方からよく寄せられる疑問について、Q&A形式でご紹介します。

Q. 外資系製薬会社のMRの年収はいくらくらいですか?

A. 外資系製薬会社のMRの年収は、経験や能力によって幅がありますが、おおむね600万円から1,200万円程度です。管理職レベルになるとそれ以上で1,500万円前後になることもあり、他業界の営業職よりも高待遇の可能性のある職種です。また、日系の製薬会社と比較しても総じて外資系企業の方が年収が高い水準にあります。

外資系企業では成果主義の傾向が強いため、高い目標達成が求められる一方で達成した場合のインセンティブも高く設定されており、活躍次第では1,000万円を大きく上回る年収を得ることも可能です。

Q. 外資系製薬企業への転職に必要な英語力はTOEICでいうと何点くらいですか?

A. 外資系製薬企業への転職に必要な英語力は職種によって異なりますが、目安としてはTOEIC700点台以上となります。履歴書に記載する場合でも、700点以上が評価の対象となってくるでしょう。ただ、実際のビジネスの現場ではTOEICの点数よりも実際のコミュニケーションスキル、プレゼンテーションスキルが求められるため、面接対策としても入社後のスムーズな業務遂行のためにも日頃から会話力を伸ばしておく必要があります。

また、本社に勤務しないMRなど現場のポジションの場合は、英語力は歓迎されるもののそれほど求められないのが一般的です。今後管理職へのキャリアアップや他部署へのキャリアチェンジを考えている場合には、MRとしてのスキルとともに英語力の向上を目指すと良いでしょう。

Q. 英語にあまり自信がないのですが外資系製薬企業に応募することはできますか?

A. 英語に自信がなくても、外資系製薬企業に応募することは可能です。実際に英語力に不安を持ちつつも、面接対策をしっかりと行い希望の外資系製薬企業に転職できた方を数多く見てきました。職種やランクによって求められる英語力のレベルは異なり、必ずしも流暢な英語力が必要というわけではありませんので、一度転職エージェントに相談されることをおすすめします。英語力は大切ですが、専門知識や実務経験、コミュニケーション能力が重視されることが多く、入社後の語学研修でスキルアップが可能な場合もあります。

ただし、採用面接は十分な対策が必要です。英語で自己紹介や志望動機を含めたコミュニケーションスキルを判断される可能性があるため、基本的な自己表現ができるレベルの英語力は必要です。必ず聞かれる質問や模範解答の練習など、エイペックスでは外資系製薬企業への転職に関して手厚いサポートを提供していますので、英語に不安のある方はプロの力を借りることをおすすめします。

Q. 外資系製薬企業の大手はどこですか?

A. 前述のとおり、製薬会社の売上高は世界ランキングでもアメリカ企業とヨーロッパ企業が1位から10位*に並んでいます。以下のような企業が、売上高で世界的と言われる大手製薬企業です。※()内は本社所在地

  • ファイザー (Pfizer)(アメリカ)

  • ロシュ (Roche)(スイス)

  • メルク (Merck)(アメリカ)

  • アッヴィ (AbbVie)(アメリカ)

  • ジョンソン・エンド・ジョンソン (Johnson & Johnson)( アメリカ)

  • ノバルティス (Novartis)(スイス)

  • ブリストル マイヤーズ スクイブ (Bristol Myers Squibb)(スイス)

  • サノフィ (Sanofi)(フランス)

  • アストラゼネカ (AstraZeneca)(イギリス)

  • GSK (GSK)(イギリス)

Q. 外資系製薬会社に入社するのは難しいですか?

A. 外資系製薬会社では、医薬品や医療に関する深い専門知識が必須であり、理系の学位が求められることも多くあります。また英語力や迅速に成果を上げる即戦力としての能力が求められ、他の業界よりも転職や入社のハードルが高いと感じる人も多いかもしれません。

ただし、事前に企業の求める人材像を理解し、自分の強みや経験がそのポジションにマッチしていることをアピールできれば、外資系製薬会社への入社は十分可能です。

エージェントのサポートで外資系製薬会社への転職を成功させよう

スーツを着た2人が握手し互いを理解したかのように微笑んでいる画像

外資系製薬企業への転職には、高い専門知識や英語力などのスキルが求められますが、グローバルに事業を展開する大手企業が多く、実力主義による高い給与水準や早期のキャリアアップ、充実した福利厚生が魅力です。転職を成功させるには、企業が求める人材像を理解し、自分の強みをアピールすることが重要です。

また外資系製薬企業への転職では、英文履歴書の作成や英語面接など、特有の対策が必要です。これらの準備に不安がある方は、ぜひ外資系企業に強い転職エージェントを活用しましょう。

エイペックスでは、外資系製薬業界に特化したバイリンガルの人材コンサルタントが、あなたの転職活動を無料でサポートいたします。ご希望の条件に合った求人紹介や英文レジュメ添削、英語面接対策から給与交渉などまで一貫したサポートを提供しています。キャリア相談だけのご利用も可能ですので、外資系製薬企業への転職をお考えの場合は、ぜひ一度ご連絡ください。

参考サイト:医師免許でできる仕事は?臨床医以外の職種を解説|MRT

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