現在勤めている会社でこのまま働き続けることに対して、給与やキャリアアップ・働き方などさまざまな点で不安があり、転職を考えている人もいるかと思います。
今回はそんな方々に向け、転職時の面接を受ける前にチェックしておきたいポイントや不採用にならないための注意点、面接官の注目していること、面接時の適切な伝え方と好印象な言い換えなどを例文つきで紹介します。
目次
将来性のない会社とは?
将来性のない会社に留まることのデメリット
会社の将来性が不安な時にチェックして欲しい項目
転職理由として会社の将来性を話す際のポイント
転職理由として会社の将来性を話す際の注意点
そもそも面接官が転職理由から確認したいこと
将来性を転職理由とした場合に良い印象を与える回答例
その他の転職理由とその答え方
転職理由で悩んでいるなら転職エージェントを活用しよう!
将来性のない会社とは?
一言で「将来性がない」といっても、そう感じる要因は多岐にわたります。まずはどのような会社や職場が将来に不安を感じさせるのか、具体的に例を挙げてみましょう。
離職率が高くなっている
「離職率」とは、全従業員のうち、一定期間にどのくらいの割合で退職者がいたのかを表す指標です。
厚生労働省のデータによると、令和3年度の平均離職率は約14%です(参考:厚生労働省「-令和3年雇用動向調査結果の概況-」)。過去のデータをみてもおよそ14~15%ですが、これよりも明らかに離職率が高い場合、その職場は、社員教育やフォロー体制の不足・評価制度の不備・ハラスメントの横行など、仕事を続けていくことが難しいような何らかの問題を抱えている可能性があります。
有給が取りづらい
有給休暇は会社が任意で与えるものではなく、一定の基準を満たした従業員には労働基準法で有給休暇を付与するよう定められています。
さらに2019年の法改正により「年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させなければならない」と取得が義務化されました。
それにもかかわらず、上司や先輩社員が率先して有休を取得しない・常に人員が足りず休むと業務が回らない・取得しようとすると叱責されるといった職場では有給を取得しづらく、心身の健康やプライベートの充実が得られないため、長く働くことに不安を抱いてしまうでしょう。
長時間の残業やサービス残業が必要である
同じく労働基準法では、従業員の残業時間は原則として月45時間・年360時間以内と定められています。しかし、労働環境の悪さや給与の低さなどから人材が定着せず常に人手不足の職場では、残業が常態的になってしまっていることもあります。
現在では人事評価の基準も、限られた時間内で生産性高く働くことが重要視される世の中に変わりつつあります。その中で、旧態依然の長時間労働を是とする会社は将来性に乏しいと言えるでしょう。
時代に合わせて変化しようとしない
ある程度歴史のある企業では、過去の時代にうまくいったやり方を時代が変化しても変えようとしないことがあります。
しかし、IT化・DX化が進み、多様性や社員のワークライフバランスが重視される時代の中で、社会の変化に合わせて柔軟にビジネスモデルや働き方を変化させていくことができない会社は、顧客からも従業員からも見放され、いずれ業績を保つことができなくなっていくでしょう。
評価制度が適切に設定されていない
1つの会社で長く働いていこうとするなら、昇給や収入に直結する「人事評価」は非常に重要な制度です。この評価制度が不適切であれば、たとえ20代では大きな差が出なくとも、30~40代の昇給額は大きく変わってしまうことが予想されます。
したがって、努力や成果が評価に正当に反映されない会社では将来性は期待できないといえるでしょう。
リスクマネジメントに対する意識が低い
近年、財務や運用面をはじめ法や訴訟・市場為替・自然災害・サイバーセキュリティなど、企業をめぐるリスクは飛躍的に増え、2006年には株式会社に向けて「損失の危険の管理に関する体制」を求める会社法が施工されました。
こういった社会情勢の中でリスクマネジメントが昭和~平成のままという会社は、いずれ何かのきっかけで存続が危うくなる危険性を秘めています。
長期に渡り顧客数や売り上げが低迷している
従業員が将来性に不安を抱くもっとも顕著な理由の1つが業績の悪化です。
とはいえ、長期間のうちには一時的な業績悪化や売上の低迷は起こりうることで、見極めは必要です。中長期的にみてあきらかに業績が回復する見込みがない、市場自体が消えようとしている……といった場合は、早期の転職を視野に入れた方が良いかもしれません。
将来性がないと感じている会社から転職したい方は多いと思います。しかし、客観的に将来性がないと考える理由に妥当性があるのかを判断することで、面接官がより納得できる理由を伝えることができます。転職エージェントを活用することで、専門の人材コンサルタントからあなたの考えている内容の妥当性や理由の伝え方などについてアドバイスを受けることができるため、ぜひ一度相談してみてください。
将来性のない会社に留まることのデメリット
なかなか転職の決心がつかず、将来性がないと感じつつも会社にとどまっていた場合、以下のようなデメリットが想定されます。
スキルアップや経験のチャンスを逃す可能性がある
発展が見込まれる会社では、新規事業や新技術・新商品の開発などがさかんに行われ、その仕事に携わることで自分自身も成長していくことができます。
一方、既存事業や下請けのみの会社ではスキルアップの機会がなかなか与えられず、成長へのモチベーションも得られないでしょう。
給与や待遇が上がらない
業績が停滞している会社では人件費も限られてしまうため、昇給や賞与がのぞめない可能性があります。
同じく福利厚生を充実させる余裕もないため、同じ給与の他社と比較しても、住宅手当や家族手当がない、休日が少ないなど待遇が悪いままで働かなくてはなりません。
会社が続かない可能性がある
ボーナスや給与のカット・希望退職者を募る・極端なコスト削減などがみられる場合、会社自体が倒産や業務縮小に追い込まれている可能性があり、たとえ自分が会社を辞めなくても職を失ってしまうことにもなりかねません。
会社の将来性が不安な時にチェックして欲しい項目
「この会社にこのまま勤めていても大丈夫かな…」と、漠然と不安に思っていませんか?
今すぐ転職するほどではないけれど、本当に将来的に問題がないのか判断がつきかねる時は、次のような点をチェックしてみましょう。不安な要素が多いほど、転職も視野に入れて検討を始めた方が良いでしょう。
自身のキャリアゴールに合っているか?
企業の一員として働くとはいえ、自分自身のキャリアは常に描いておきたいものです。
もちろん100%希望通りの部署や業務で働けるわけではないにせよ、「この会社にいて、最終的に自分の思い描くゴールに到達できるのか」とシミュレーションした結果、明らかに実現できないと思われる場合は、仮に業績等に問題がなくとも自分にとっては「将来性がない」といえます。
会社の業績や成長率はどうなっているか?
一方、現在の職場には大きな問題はなくても年々業績が悪化してきていたり、会社全体に成長が見られない場合は将来性に不安が残ります。 特にIT化の影響などで業界全体が縮小している場合は要注意です。
新しい技術の導入や市場拡大を行っているか?
現在の業績に問題がない時でも、先見の明がある経営者や経営層は数手先を読んで新規開拓や事業拡大などを行っているものです。 他社がチャレンジを続ける中で、そのような戦略を持たず現状維持に甘んじている企業は相対的に衰退していく恐れがあります。
人材育成に力を入れているか?
今後、日本は空前の人手不足を迎えることが分かっていますが、そのような社会の中では、事業拡大や退職者の補充は昔のように簡単なことではありません。 将来を見据えている企業は今いる人材を大切にして育成や教育に力を入れますが、そこにリソースを割かない会社はかなり将来性に乏しいと言えるでしょう。
社員のモチベーションは高いか?
自分自身が会社の将来性に不安を感じているが、はたしてそれが自分の問題なのか、会社に懸念点があるのか迷ってしまう場合、周囲の社員のモチベーションも一つの判断材料になります。 モチベーションが低いということは、さまざまな不満や働く上での課題を改善していないことの表われでもあります。そのような状態が長く続いているとしたら、その会社は将来性の面でもあまり期待できないでしょう。
転職理由として会社の将来性を話す際のポイント
検討の結果やはり転職を決意した場合には、採用の面接で必ずといっていいほど「転職したい理由」を聞かれます。
その時に「現在の勤務先の将来性に不安がある」ということを正直に話してもよいものか、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。 もちろんそれは正当な理由ですので基本的には問題なく、先を見越して課題を発見する能力として評価される可能性もあります。
ただし話す前には一度、次のような点をクリアできているか確認してみましょう。
将来性への不安に妥当性があるか
自分が今感じている不安は、個人的な思い込みや、根拠の薄いものではないでしょうか。 面接官に「それはたしかに不安ですね」と納得してもらうには、業績が悪化している分野や期間、解決すべき課題などを、機密に問題のない範囲で具体的な数字をもとに説明すると良いでしょう。
自分のキャリアビジョンに合っているか
自分は「この会社にいては将来の成長が期待できない」と感じていても、立場の違う人から見ると「業績も悪くないし特に問題ないのでは?」と思われるかもしれません。 自分にとってのキャリアビジョンをしっかりと持ち、それに対して現在の職場が合っていないことを説明できるようにしておきましょう。このことは転職時のミスマッチ防止にも役立ちます。
転職を決意した理由が転職志望先にも当てはまっていないか
仮に転職したい理由が「海外での活躍の可能性がなく将来性を感じない」というものであれば、転職先では海外事業部を展開しているなど、状況が改善する見込みがあるか確認しておきましょう。
当てはまらない場合は、転職する意味がないばかりか採用も難しいものとなるでしょう。
具体的な経営状況や努力したポイントを踏まえて自分の理想を思い描いているか
転職する際には、新しい会社で自分の描く未来を実現していけることが理想的です。 そのためには、前職と転職先の経営状況や、前職でどのような努力や工夫をして成果を出してきたのかをしっかりと説明できた上で、より将来性の高い環境を求めて転職するというストーリーが伝わるように話しましょう。
面接で上手く転職理由を伝えるためには、繰り返し練習することや、客観的に自分の回答が妥当かを判断することが重要です。エイペックスでは、会社の将来性に不安を抱いており、転職を考えている人に向けて転職理由についてのアドバイスや模擬面接などを実施することで、転職活動をサポートしています。会社の将来性が不安で転職を考えているものの、面接官への伝え方が分からない人はぜひ一度お問い合わせください。
転職理由として会社の将来性を話す際の注意点
会社の将来性を理由に転職する際は、志望書や面接時には次のようなことをしてしまわないよう注意しましょう。
会社への不満だけで終わらない
将来性に限らず転職全般にいえることですが、前の会社に不満を持っている人も少なくないでしょう。しかし、感情的になったり、不満な点だけを述べたりするだけでは、採用すれば同じような思考で行動する人材だと思われてしまうかもしれません。 社内の環境や処遇についてはあくまでも客観的に説明し、より良い環境を求めて転職するとポジティブに結論付けましょう。
嘘はつかない
会社の将来性が不安だという理由がうまく言えない、心証が悪いのではないか…と考え、別の理由を言おうと考えている人もいるかもしれません。
しかし、嘘をついたり、本来の転職希望理由を隠したりするのはよくありません。 何百人・何千人と接している面接官には嘘はすぐ分かりますし、なぜ転職したいのかがぶれてしまうと結果も期待したものと違ってくる可能性もあるからです。
そもそも面接官が転職理由から確認したいこと
面接の際、面接官は転職理由で何をもっとも知りたいと考えているのでしょうか。ここでは、面接官が転職理由から確認したい項目をみていきましょう。
同じ理由で退職してしまわないか
面接官は、せっかく採用しても同じような問題点が自社で起こった場合、またすぐ退職・転職してしまうのではないか…という点を確認しています。 どこの職場にも起こりうるような小さなことを転職の理由にすると、不採用の判断をされてしまう可能性があります。
自分で環境を変えようとしたのか
前の会社の将来性が不安だったといっても、それが倒産の危機や業界全体の縮小といった理由であれば個人ではどうしようもないでしょう。
しかし、たとえば同僚との人間関係等であれば、自分でも改善を試みたのか、それでもダメだったのか……といった部分に納得感があるかが見られます。
客観的に見て転職理由は妥当か
転職したい理由や前の会社に将来性がないと感じる理由が、第三者から見て妥当であるかどうかも面接官はチェックしています。 「それは仕方ない」「転職すべきだ」と納得してもらうには、客観性・具体性のある状況説明が重要です。
将来性を転職理由とした場合に良い印象を与える回答例
転職理由を聞かれたとき、「会社の将来性が不安」という理由はややもするとネガティブな印象を与えてしまいがちです。そこで、以下のような点を盛り込んだ回答で、転職を前向きにとらえていることを理解してもらいましょう。
経験やスキルを活かしたいという点にフォーカスする
例文「前職においては、新事業に向けたシステム開発のチームに選ばれ、外部研修の受講や新技術の習得に力を注いでいました。しかし経営の縮小により事業の立ち上げが停止し、チームは解散となりました。その時に培ったスキルと知識を活かし、更なるキャリアの発展を望んでおり、同様の事業を手がけておられる貴社への入社を志望する強い動機となりました」
事業縮小そのものが転職の理由だと思われると、安定性だけを求めている印象を与える可能性がありますが、あくまでも「経験やスキルを活かして働きたい」という点を主題にしっかりと伝えていきましょう。
状況改善の努力や行動を伝える
例文「前職の飲食店では、時代や周辺環境、客層の変化による新メニューを考案し提案しましたが、リソース不足を理由に取り上げられませんでした。経営方針が固定されている企業の将来性に疑問を感じ、転職を決意しました。これまでに積んだ店舗運営や商品企画のスキルを生かし、今後はより消費者のニーズに対応した企画立案に挑戦していきたいと思います」
会社への不満だけで終わらせず、その中で自分がどのような取り組みをしてきたのか、転職先でどう生かせるのかを伝えていきましょう。
自分のキャリアパスや価値観を伝える
例文「新卒のときから営業職として日々お客様のニーズを耳にしているうち、それを生かして商品開発に進みたいという希望を持っております。しかし異動の希望が受け入れられず、社として新規の開発にあまり熱意が感じられません。他社が積極的に商品開発を進めている中で、経営方針や将来性に不安を感じ、転職を考えました。御社では顧客ニーズを反映した商品開発に注力していると伺っております。自分自身のキャリアの希望と合致した御社の方針のもと、ぜひ貢献したいと考えております」
自分自身のスタンスや価値観がはっきりしていれば、おのずと前の会社よりも転職先とのマッチング度が高いことが明らかになり、採用につながりやすくなるでしょう。
希望の働き方と現状に差があることを伝える
例文「私は一つの部署でスキルを磨いて力を発揮するタイプと自己分析しておりますが、前職では数年前の合併吸収後、親会社の方針で頻繁に部署異動が行われるようになり、本来のパフォーマンスが出せていない状況です。御社は安定した業績を誇るとともに、じっくりと腰を据えて業務に取り組む人事方針と伺い志望いたしました」
仕事内容もさることながら、働き方も重要なポイントです。自分の特性とマッチした方針の企業で働きたいという希望を明確にしていきましょう。
転職理由が会社の将来性である場合は、あなたが抱えている不安を面接官に納得してもらった上で、転職に対するポジティブな理由を伝えることが必要です。客観的に自分の考えが妥当なのかを判断することは難しく、友人や家族などの第三者に意見をもらうことは不可欠です。転職エージェントを活用すると、経験豊富な人材コンサルタントから、あなたの伝え方が客観的に妥当であるかの判断やそれに対するアドバイスを受けることができます。無料で登録できるため、まずは相談だけでもしてみてください。
将来への不安が理由で転職した人の成功例
ここでは、将来への不安が理由で転職した人の成功事例を見ていきましょう。
内資系製薬会社のMRから外資系製薬会社のMRに転職した女性の事例
転職理由(会社の将来性というより自分自身の将来性への不安) |
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転職先 |
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MRは女性の数が足りていないため、ダイバーシティ推進、女性活躍、女性の管理職推進などの要因から転職市場では売り手市場にあります。きちんと論理だてて話ができる方であり、営業としてもコミュニケーションスキルが高く、申し分のないソフトスキルの持ち主だったため、短期でオファー獲得に至りました。
大手内資系メーカーからスタートアップのヘルスケア企業に転職した財務職の男性の事例
転職理由(会社の将来性というより自分自身の将来性への不安) |
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転職先 |
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スタートアップということで奥様が会社の将来性を不安視しており、オファーの段階で奥様にも直接会社の展望や将来性、昇給・昇格制度やストックオプションの内容等を説明し、納得してもらうことができたため、転職を成功させることができました。
その他の転職理由とその答え方
最後に、会社の将来性のほかにもよくある理由と、面接での答え方の例を紹介します。
人間関係が理由となる場合
例文「飲食店の管理責任者として、店舗の売り上げ目標達成のために売り場の改善や広告などの施策を進めてきましたが、上司から低価格の団体予約を増やすよう急な指示を受けました。売上額には達する見込みであったため、利益を下げることに疑問を感じて話し合いましたが、残念ながら折り合いませんでした。目標達成や収益向上への施策を得意としておりますので、それを生かせる環境で働きたいと希望しております」
「人間関係がうまくいかない」という理由は、たとえ本当に相手に問題があったとしても、そのまま答えるのは避け「上司や社の考え方とギャップがあった」という形で伝えましょう。
社風が理由となる場合
例文「前職では伝統的な組織体系に基づき上層部の意志決定を忠実に実行するといった社風でしたが、私は部下の意見もフラットに聞きながら創造的なアイデアを生み出していく職場を理想としています。御社の自由な社風のもと、イノベーションが生まれるような働き方をしていきたいと考えています」
「社風が合わない」だけでは抽象的すぎて伝わらない可能性があるため、どのような社風だったのか、転職後はどのような環境を求めているのかを言語化して伝えましょう。
労働条件が理由となる場合
例文「スタートアップの一員として、過去3年間、仕事を最優先してきました。無事結果も出て事業が軌道に乗りましたが、その間、家族に大きな負担をかけてきたこともあり、今後はワークライフバランスを意識して働きたいと考えて転職を決意しました」
単に残業や休日出勤がイヤだという主張では、働く意欲がないと捉えられるかもしれません。家族も大切にしながら、必要に応じて仕事にも熱意があるということが伝わるように話しましょう。
ノルマに対する不満が理由となる場合
例文「前職では厳しいノルマが設定され、達成が第一目標となっていました。しかし、しだいに数字だけではなく顧客一人ひとりの課題と向き合い、時に数字を追わずにお付き合いすることで、思わぬ別の高額契約に結びついたり、紹介をいただけることが増えてきました。この経験から、ノルマ重視ではなく顧客を大切にする御社への転職を希望いたしました」
売上を作る仕事そのものがイヤなのではなく、お客様と向き合いたい・仕事の質を高めたいなど、別の価値を重視しているという表現がおすすめです。
やりたい仕事が社内になかった場合
例文「これまでマーケティング担当者としてキャンペーンの企画・実行を行ってきましたが、今期からマーケティングチームのリーダーを任されることになりました。チームリーダーを経験したことで、自分は単独で戦略を練るよりもチームを率いて成果を出すタイプであることに気づきました。今後は顧客との交渉やプロジェクトの統括など、より多くのステークホルダーと関わるポジションで、スキルセットを拡張していきたいと考え、転職を決意しました。」
やりがいも転職理由の一つになりえます。その場合は「やりたい仕事がない」というネガティブな表現よりも、経験をふまえてより強みを生かせる仕事や職種につきたいという伝え方がベターです。
家庭の事情や病気が原因の場合
例文「高齢の父が日常生活で支援を必要とするようになり、ケアのために一時的に職を離れました。家族との話し合いの結果、ケアマネジメントサービスを取り入れ、家族全員でサポート体制を整えることにしました。今後フルタイム勤務が可能となりましたが、週の何日かは自宅でのリモートワークを行いながら仕事を続けられる環境を望んでおり、そのための転職を考えています」
家庭の事情は可能な範囲で伝えておくと、企業の共感を得られ働きやすくなります。家族でのサポート体制や緊急時のフォローについても説明しておくとより安心感がありますね。
転職理由で悩んでいるなら転職エージェントを活用しよう!
今回は「会社の将来性」をはじめ、転職理由の伝え方についてご紹介してきましたが、実際の状況は人それぞれ異なり、単純に1つの理由だけではなくいくつか重なっている人もいるかと思います。
「自分の場合、どう伝えれば適切なのか?」
「これでネガティブな印象を与えないか不安……」
という場合は、転職エージェントに相談するのも良い方法です。数多くの転職者のサポートをしてきた転職エージェントのキャリアアドバイザーと対話することでヒントを得たり、考えを整理でき新たな価値観に気付けたりするため、転職理由で迷った時に利用してみてはいかがでしょうか。
エイペックスでは、転職理由についてのアドバイスだけでなく、キャリアプランの相談や、履歴書の添削、各業界の動向の説明など、幅広くあなたの転職活動をサポートできます。私たちが提供できるサポートについては、こちらの転職サービスページをご覧ください。在籍している人材コンサルタントは全員バイリンガルであるため、日本語だけでなく、英語の履歴書添削や面接練習も可能です。もし、転職関連でお困りでしたらぜひ一度ご連絡ください。