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退職のために段ボール箱を使ってデスク周りを整理するビジネスパーソン

退職後に必要な手続きチェックリスト【重要書類は5つ】

​人生でたくさんの退職を経験している人はそれほどいません。そのためいざ退職!となると、社会保険や税金などどのような手続きが必要なのかわかりませんよね。会社の担当者がベテランとも限らず、まして会社は手取り足取り退職者には時間をかけてくれません。万が一抜け漏れで損がないよう退職前にしっかりと必要な手続きについて情報収集しておきましょう!

目次:

  • 退職手続きの関わる重要書類は大きく分けて5つ

  • これ以外の税金関連も忘れずに

  • 円満に退職するために確認したいこと

退職手続きに関わる重要書類は大きく分けて5

テーブルの上の年金手帳

退職時に気をつけなければならない重要書類は5ありますので、詳しく見ていきましょう。

  1. 離職票

    これは次の転職先がまだ決まっていない場合に、ハローワークで必ず必要となる書類です。離職票の発行手続きに時間がかかる企業もありますが、雇用保険法で退職日の翌日から10日以内に発行しなければならないと決まっていますので、速やかに発行してもらいましょう。離職票の内容は失業保険の金額や給付期間に関わってきますので、発行後は内容に間違いがないかを必ず確認しましょう。

  2. 雇用保険被保険者証

    こちらは雇用保険の加入証です。転職先が決まっている、いないに関わらず必ず必要な書類となりますので、こちらも忘れずに発行してもらいましょう。

    転職先が決まっていない場合で失業保険を申請する場合は、ハローワークで申請時に必要な書類となります。ちなみに、失業保険の受給は原則退職日から1年間の間に終える必要があります。期間を過ぎると途中で受給は打ち切られますので、離職票と雇用保険被保険者証が揃ったら早めにハローワークで手続きするようにしましょう。

  3. 健康保険資格喪失証明書

    現在の健康保険組合から別の健康保険に切り替える際に必要な書類となります。手元の健康保険証は退職日まで使用が可能ですが、退職後は速やかに返却するよう求められますので、切り替えのためにも必ずもらっておくようにしましょう。

    次の転職先が決まっていればそちらの健康保険組合に加入することになりますが、もし未定の場合、どの健康保険に加入するかは次の3つから自分で決められます。

  • 国民健康保険に加入する:お住まいの自治体が保険者となって運営している健康保険で、保険料は各自治体により異なります。加入する場合は、離職後14日以内に市町村の役所に行って手続きする必要があります。

  • 任意継続制度を利用する:退職前2か月以上被保険者であれば、現在の勤務先の健康保険組合に任意加入という形で最大2年間継続して加入することが可能です。保険料は全額自己負担とはなりますが、例えば再就職までのつなぎとして加入していれば、1人分の保険料で扶養家族にも保険が適用されるなどのメリットがあります。その場合は退職後20日以内に加入が必要となりますので、会社や健康保険組合に手続き方法を確認しましょう。

  • 家族の扶養に入る:配偶者や親などが加入している健康保険組合に、扶養家族として加入することも可能です。家族により生計が成り立っている、年収が130万円未満であるなど諸条件がありますが、加入する場合は家族の勤務先に申請しましょう。

  1. 年金手帳

    企業によっては入社時に預けているケースがあります。手元にない場合は、必ず受け取っておくようにしましょう。

    次の転職先が決まっていない場合は、家族の扶養に入る以外は退職後14日以内に役所で国民年金への切り替えが必要です。その場合、年金手帳とともに離職票が必要となりますので忘れずに手続きしましょう。

  2. 源泉徴収票

    毎年12月または1月に発行される源泉徴収票ですが、退職時にもその時点での源泉徴収票が発行されます。転職後の会社に提出しなければなりませんので、必ず受け取りましょう。企業によっては発行までに時間がかかるケースがありますが、新しい勤務先での年末調整時に必要となりますので、忘れずに発行してもらいましょう。1231日までに再就職が決まらない場合は、自分で確定申告をする際にも必要になります。

これ以外の税金関連も忘れずに!

上記に加え、住民税と所得税についても確認を怠ってはいけません。特に、住民税は退職月によって徴収の仕方が変わります。詳しく見ていきましょう。

  1. 住民税

    住民税は、前年の収入に応じて課税額が決まる後払い方式です。会社員は決定した今年の住民税額を、6月から翌年5月にかけて毎月給与から天引きされるかたち(特別徴収)で支払っています。

    1月から5月に退職する場合】は、最後の給与で5月分までが一括徴収されます。そのため、最後の給与の振込額が通常よりも大きく減る可能性がありますので、あらかじめ毎月いくら住民税が引かれているのか確認しておきましょう。

    6月から12月に退職する場合】は、残りの住民税は自分で納付することになります。毎年6月、8月、10月、1月が納付時期になっていますので、分割か一括かを選択して支払いましょう。新しい転職先によっては、特別徴収という形で引き継いでくれる企業も多くありますので相談すると良いでしょう。

  2. 所得税

    所得税は、前年の1月から12月までの1年間の所得に対してかかる税金です。そのため、会社を退職する時期がいつであっても前年所得に応じた所得税を支払う必要があります。新しい転職先でこれまで通り給与から天引きしてくれますが、転職先がまだ決まっていない場合は自治体から納付書が届きますので、指定額に応じて支払いをしましょう。退職金にも所得税はかかりますが、退職所得控除という税金の優遇措置があり勤続年数によって優遇される金額が違います。

  3. 確定申告

    退職時期によっては、年末調整ができなかったためにご自身で確定申告に出向く必要があります。毎年のことではありませんから、必ず忘れずに処理するようにしましょう。

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さあ、手続き!の前に円満に退職するために確認したいこと

職場で転勤者に花束のギフトを贈る女性
  • 余裕を持ったタイミングで退職意思を示していますか?

    退職する会社が次の転職先でお客様になる可能性もあります。極力円満に退職するためにも、自分自身が抱えている業務の引継ぎ期間プラス2週間程度を考慮して上司に退職の意思を伝えるのが賢明です。後任の選定も含めると、4月転職であれば勤務先には2月上旬~中旬には伝えていることが望まれます。その際、有休休暇が残っていれば希望の最終出勤日をしっかりと伝えることも重要です。

  • 上司と相談して周囲に退職の意思を伝えるタイミングは決めましたか?

    多くの企業では後任が決まった際に情報公開となることが多いため、それまでは引継ぎ資料をまとめつつ日常業務に支障が出ないようしっかりと現職に従事しましょう。会社の機密情報等は退職の意思を伝えた時点でアクセスできなくなることもありますので、予め確認しておくことも重要です。

    後任の体調不良等で予定通り引継ぎが出来ないケースも想定し、余裕を持った引継ぎスケジュールを立てましょう。また有休消化を予定している場合、退職予定者には柔軟な対応が求められます。立つ鳥跡を濁さず、退職後も良好な関係を築いておくことはこれからの時代非常に重要なポイントにもなりますので、その点も意識しておきましょう。

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