「キャリアアップ」という言葉は昔から日常的によく使われており、ビジネスの場で活躍する人のなかでこの言葉を意識したことのない人はいないでしょう。
しかし「キャリアアップ」とは、実際には何を持って実現できるものなのでしょうか?この記事では「キャリアアップとは何か」を解説しつつ、「それぞれが目指す『キャリアアップ』に必要なこととは何か」を考えていきます。
■そもそも「キャリアアップ」とは何か?
私たちが日常的に使っている「キャリアアップ」という言葉の意味は、一言で言えば「自分自身の能力や経験、仕事内容をレベルアップさせていくことで、仕事上の経歴をより良いものにすること」となります。
非常に多くの意味を含む言葉であり、例えば
などはすべて「キャリアアップ」に含まれます。
キャリアアップは、自分のプロフェッショナルとしての人生そのものを左右するものです。「より良い働き方をして仕事人としての人生を成功させたい」と考えるのであればキャリアアップを意識することは当然ですし、そのためには自分が目指すキャリアアップとは何かを考え、それぞれの方向に応じた方法を考える必要があります。
■あなたはどの「キャリアアップ」を目指す?
上記で挙げた「キャリアアップ」を実現するための方法は、種類によって違います。一つずつ見ていきましょう。
仕事の幅を広げる:
現在携わっている仕事の幅を広げることもキャリアアップの一つであり、仕事を通した自己実現の近道になります。「チームリーダーになってプロジェクトの進行管理を担当する」、「営業から営業企画やビジネス開発などのポジションに就く」、「人材管理が仕事内容に付随するマネジメント職に就く」などは、すべてキャリアアップの一つです。
このように仕事の幅を広げていくためには、仕事そのものの効率を上げたり、より難易度の高い成果物を提供できるようになったり、自身だけでなく他者(チームメンバー)の生産性向上に貢献したりと、自身のスキルアップが必須となります。日々漫然と仕事をこなすのではなく仕事に対する目標設定が最も重要であり、目標達成のための過程の中で自身の仕事に対する取組みが改善され、能力開発へとつながっていくのです。使用するビジネスツールを有効活用できる方法を探ったり、関連する資格の取得や最新技術・語学の会得に努力したり、新しい企画を社内プレゼンでアピールしたりするなど様々な方法があり、すべて自身のスキルアップにつながっていきますので、具体的にどんな方法が有用なのか考えてみましょう。タイトル(役職)を上げる:
スタッフからアソシエイトマネージャー、アソシエイトマネージャーからマネージャー、マネージャーからシニアマネージャーのように、タイトル(役職)を上げることもキャリアアップの一つです。
タイトルを上げるには原則として、「人材管理者としての能力」が求められます。前述のようにチーム全体の効率性に気を配ったり、チームワーク向上のための提案ができたり、チーム全体で「実現可能かつ明確な目標」を共有してチームを鼓舞したりといった能力が発揮できることが求められます。そのためには、高いスキルと知識で日々の仕事の成果をあげていくことはもちろん、誠実でありコミュニケーション能力に優れ、情熱と明確なビジョンを持つ優れたリーダーとなることと同時に、社内でも協働者が増えていくポジションのため、優れたチームプレーヤーに徹することができるバランス感覚を養うことが大切になってきます。年収を上げる:
年収アップ=タイトルをあげることとは必ずしもイコールになりませんが、タイトルを上げることは年収アップのひとつの方法となります。そのため、同じ企業のなかで年収を上げていきたいと考えるのであれば、上記の「タイトルを上げる方法」を実行するべきでしょう。
ただ、年収を上げることを自身のキャリアの大きな目標と設定した場合、転職を視野に入れることが最も近道と言えます。この場合はタイトルアップ=年収アップとは限らないことが多く、外資内資、企業規模、企業の特性によって年収のばらつきが大きいため、転職エージェントから情報を得ながら戦略的に転職活動を進めることをお勧めします。転職・独立で上記を実現する:
「現在の企業では仕事の幅を広げられない」「上がつまっていて当分役職が上がることはない」「会社の業績が悪く、頑張っても年収が上がらない」ということであれば、ぜひ転職をして一日も早くキャリアアップを実現させましょう。転職市場では年齢が若いほどチャンスが広がるのも現実であるため、自己実現のためには時間を無駄にしないことも大切です。
転職の場合、企業規模によってタイトルが下がってもマネジメント人数が増えたり、年収が下がっても戦略・企画ポジションに就けたり、大企業から中小企業に転職してタイトルが上がったりと様々なケースがありますので、自分の優先順位を明確にしておくことが大切です。「企業規模が下がってもより裁量のある仕事がキャリアアップ」と考える人もいれば、「タイトルが下がっても世界的に有名でブランド力のある企業へ転職することがキャリアアップ」と考える人もいますので、ここがはっきりしていないと転職活動で取捨選択がうまくできず時間を浪費してしまうことにもつながります。また、能力と資金があるのならば独立に踏み切るのもひとつの手ですので、選択肢として残しておくのも良いでしょう。
■まとめ
このように「キャリアアップ」を実現する人には、「目標とするキャリアビジョン」があり、「それを実現するための優先順位(仕事内容、年収、タイトル、企業規模やブランド)を理解している」、という共通点があります。また転職では、自分自身の求めるキャリアアップはどれかを正しく選定したうえで、自身の強み・弱みを把握しプロフェッショナルとしての価値の最大化を目指すセルフブランディングも有用です。ぜひ、自身のキャリアについてじっくりと考える時間を設けて、仕事人としての成功を目指していきましょう!転職するか悩んでいる方は別記事も併せてご覧ください。