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オフィスで新入社員に仕事を教える先輩社員

【新年度向け】新入社員の指導のコツを知りたい!今求めらる先輩像とは

新年度になり新入社員を迎え、上司や先輩社員として新人教育を行う方も多いのではないでしょうか。昔と今とでは新入社員の考え方や職場に対する期待も変わってきており、指導する側にもこのような変化を踏まえた姿勢がないと、今後の新入社員の成長に影響がでてしまいます。そこで本記事では、令和の時代の新入社員の指導のコツを解説していきますので、ぜひ参考にされてみてください。

統計から見る「新入社員の求める指導」とは?

リクルートマネジメントソリューションズが、2023年の3月~4月に509名の新入社員研修受講者に「新入社員意識調査2023」として、「どのような職場や指導が良いと思うか」のアンケートを取りました。

「どんな職場で働きたいか」の1位は、「互いに助けあえる職場」でした。そして2位には「お互いに個性を尊重する職場」、3位に「遠慮をせずに意見を言いあえる職場」が入っています。次に続く「アットホームな職場」、「皆が一つの目標を共有している職場」、「活気がある職場」は上位であるものの、2022年・2018年・2013年と比べて大きく下降しています。

また、「働くうえで大切にしたいこと」の1位は「仕事に必要なスキルや知識を身につけること」であり、「上司に期待すること」が「相手の意見や考え方に耳を傾けること」、「一人ひとりに対して丁寧に指導すること」が1位、2位という結果になっています。

このことから、現在の新入社員は「互いに助け合いたいとは思うが、暑苦しい付き合い方や昔のような厳しい指導は望んでいない」ということが分かります。新入社員の中で、組織への帰属やロイヤリティよりも「個」への意識が高まる中、上司に対しては「傾聴姿勢」や「心理的安全性(組織の中で自分の意見を安心して発言できること)」を求めていると言えるでしょう。(出典:リクルートマネジメントソリューションズ;「新入社員意識調査2023」の分析結果を発表

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新入社員の指導のコツとは?

デスクで部下に指示を出すビジネスパーソン

上記を踏まえたうえで、「新入社員に対し、実際にどのような指導をしていけばいいのか」のコツについて考えていきましょう。

  1. 仕事の目的や全体像の説明をする:新入社員に新しい仕事を教えるときにやりがちな間違いが、タスクの手順ややり方だけを教えることです。新入社員はなぜその仕事を頼まれたのか、プロジェクト全体の中でどのような部分を担うのか、いつまでに完成させなければならないのか、その成果がどのように使用されるのかなど、仕事の全体像を知らずにいます。その説明抜きにやり方だけを教えてしまうと、自分なりに効率を求めたり気づきの機会が失われたりして、新入社員にとっても成長につながりません。新人に指導する際には、仕事の目的や意義を認識してもらいながら進められるよう、全体像を説明してから業務に取り掛かってもらいましょう。

  2. 指示内容は明確に:新入社員は、長年同じ仕事をしている同僚と違い阿吽の呼吸が理解できません。そのため、指示を出す際には指示内容の明確化が大切です。「やる気を出して」や「ここがなんとなくしっくりこないから、自分で直してみて」などのような言い方はせず、「申し送りがあるから、明日は今日よりも30分早くミーティングを始めよう」や「ここの書き方が間違っているから、このお手本を参考にして書き直してみて」などのように、具体的な指示を出します。また、定型がある書類などは誰が書いても同じ品質を保てるように、マニュアルを作っておくのも一つの手です。

  3. 良い結果のフィードバックを積極的に行い、若手の質問に寄り添う:新入社員に対してはついできない部分にばかり目が行きがちですが、満足している点や良い点があればどんどん本人にフィードバックしていくべきです。「良い点をきちんと見ていること」「たとえ失敗をしても、その失敗によって以前積み上げた成功事例はゼロにならないこと」を積極的に伝えるようにし、新入社員が安心して仕事ができる環境を構築しましょう。このような「良い点のフィードバック」は、新入社員への「迎合」を意味するものではありません。むしろ褒めるべき点をしっかりと伝えることで、欠点なども伝えやすくなります。そうして信頼関係が構築できれば、新入社員も分からない点を積極的に質問するようになり、トラブルなどが起きたときもすぐに報告できるようになるため、組織全体の利益につながっていきます。

  4. 注意や指摘にプライベートを絡めない:ミスが起きたときにはしっかりと注意・指摘をし、なぜ間違ってしまったのか一緒に考えて解決していくことが必要です。ただこの時には、プライベートや社員の人格とは絡めないように注意しましょう。たとえば、「結婚したばかりだから気が緩んでいるのでは?」「文化部出身だから理解できないと思うけれど」などの表現は避けるべきです。これは一歩間違えれば、(同性同士であっても)セクハラになります。またすでに述べたように、現在の新入社員はアットホームな職場を求める傾向にありません。親しみを込めたつもりでも反感を買い、誤解を招いてしまう恐れもあります。注意・指摘をする場合は、あくまでそのミスにのみに着目し、プライベートや人格に踏み込んだ表現はしないように心がけましょう。

まとめ

ここまで見てきた通り、先輩であれ上司であれ新入社員を指導する際には頭に入れておかなければならないポイントがあります。自分が新人の頃に教わったことを思い出しながら、この機会を自分自身に対する新しい気づきや成長の機会と捉え、ぜひ新入社員のオンボーディング(入社プロセス)の手助けをしましょう。

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