海外駐在の経験があり、最近転職を検討しはじめた方は、以下のような点について迷ったり、どのようにアピールすればいいか分からず困ったりしていないでしょうか？
海外駐在経験を持っているが、どんな点を転職時にアピールすればいいのか
海外駐在経験者は、年収を含めて転職先の企業でどの程度の評価を得られるのか
どんな企業が、海外駐在経験者を高く評価してくれるのか
海外駐在経験者が過去にどのような形で転職を成功させたのか
本記事では、海外での勤務経験によって得られるアピールポイントや、駐在経験のある求職者の市場価値、海外駐在を経験した方が帰国後に転職を成功させた事例など、海外駐在経験者の転職活動に活かせる情報をご紹介します。有利に転職活動を進め、自身の価値を最も活かせる転職を実現させるため、ぜひ最後までお読みください。
※海外駐在中に日本への転職をお考えの方は、下記記事もあわせてご覧ください。 海外から日本に転職するには？必要な準備や注意点をまとめてご紹介
目次
海外駐在の経験は転職で有利に働くの？
海外駐在経験者が転職市場で高く評価される理由
海外駐在から帰国後のキャリアの選択肢とは？
海外駐在を経験した後にアピールできるスキル
海外駐在から帰国後に転職先を探す方法
コンサルタントが語る海外駐在経験者が転職する際の注意点
海外駐在中に日本への転職で成功した事例
海外駐在から帰国した後の転職で成功した事例
海外駐在の経験を転職市場で有利に働かせるためのQ＆A
海外駐在後の転職活動で困っていませんか？エイペックスにご相談下さい
海外駐在の経験は転職で有利に働くの？
現在、 海外駐在経験は転職市場で高く評価される傾向にあるといえます。その背景には以下のような事情があると考えられます。
グローバル人材の需要が高まっている
需要を満たすグローバル人材の数が少ない
海外生活で培われるスキルの価値が高い
海外駐在経験が有利に働くもっとも大きな理由としては、グローバル人材の需要が高まっていることがあげられます。日本経済の縮小に伴い、多くの国内企業が海外市場への進出を目指しており、そのために語学力や現地の商習慣に精通した人材を求めています。反対に、外資や外国人労働者の日本市場進出に伴い、外国籍の同僚や上司、ステークホルダーと協働する機会も増えています。
加えて、そのグローバル人材の供給が需要に追いついていないことも理由の1つです。需給ギャップにより、海外駐在経験者の市場価値が自然と高まっています。
海外駐在で培われるスキルが転職市場で高く評価されることも見逃せません。マネジメント力・環境適応能力・語学力などのポータブルスキルはどのような業界や職種でも重宝されます。
これらの理由により、海外駐在経験は転職において大きなアドバンテージとなり、キャリアアップの可能性を広げてくれるでしょう。
海外駐在経験者が転職市場で高く評価される理由
海外駐在の経験者は、その経験から次のようなスキルや能力を身につけていると見なされ、転職先の企業から高く評価される傾向にあります。
グローバルなビジネス感覚
海外での事業展開には、国民性や商習慣、宗教や文化の違いなど、実際にその環境で経験しなければ理解できない特有の課題が多く存在します。
海外駐在経験者は、現地ならではの課題に直接向き合い、実践的な知識やノウハウを蓄積しています。その経験はテキストだけでは得られない「感覚的な判断力」を養い、海外ビジネスを成功に導く重要な要素となります。そのため企業は海外事業の即戦力として、駐在経験者を高く評価するのです。
プロジェクトマネジメント能力
海外駐在では少数精鋭のチームを指揮するケースが多く、多様性豊かなチームを率いた実績が高く評価されます。文化の壁を乗り越えながら、日本や他国とのリモートチームも同時に管理してプロジェクトを進めた経験や実績があれば、リーダーシップや問題解決能力を持つより希少性の高い人材として評価されるでしょう。
環境適応力
海外駐在経験者は、異文化の中で生活や仕事をすることで身に付いた柔軟な思考と行動力でどのような環境でも迅速に適応し、高いパフォーマンスを発揮できる人材であると見なされます。
困難な状況下でも冷静に対応できる力や、異なる環境への適応能力は、グローバル化が進む現代のビジネス環境において非常に価値が高く、転職市場で高評価につながるでしょう。
語学力とコミュニケーション能力・交渉力
海外駐在経験者は単なる語学力だけでなく、実践的なコミュニケーション能力を持っている点を評価されます。「生きた英語」を使いこなし、外国人との意思疎通や心の通った交流、文化や背景の異なるステークホルダーでも物怖じしない交渉能力は、TOEICのような試験のスコアだけでは測れない、実際のビジネスシーンで求められる重要なスキルです。海外で市場を開拓する企業にとって、このような実践的な語学力と異文化でのコミュニケーション能力・説得力を持つ人材は非常に貴重であり、採用の決め手となっています。
即戦力になるグローバル人材の希少性
グローバル人材の需要が高まる一方で、その人数はまだ限られています。海外事業を展開する企業や多国籍の企業にとって、国際的に活躍できる人材の育成には時間とコストがかかるため、既に海外駐在経験を持つ人材を即戦力として非常に高く評価する傾向にあります。
特に40代以上の経験豊富な人材は、事業部長や本部長、幹部候補として求められることも少なくありません。この需給バランスの歪みが、海外駐在経験者の市場価値を高め、転職市場での優位性につながっているのです。
海外駐在から帰国後のキャリアの選択肢とは？
海外駐在から帰国した後には、大きく分けて次の2通りのキャリアの選択肢が考えられます。
他社へ転職する
今の会社に残る
上記の選択肢にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
転職する場合、おもな選択肢は外資系企業と日系グローバル企業になります。外資系では海外経験を直接活かせる環境で高待遇を得られる可能性が高く、多様な価値観の中で働けます。ただし評価は厳しく、常に自己研鑽が求められます。日系グローバル企業では、再び海外駐在の機会を得られる可能性があり、海外法人責任者などの重要ポジションに就ける可能性もあります。
今の会社に残る場合は、慣れた環境で働けるメリットがありますが、海外経験を十分に活かせない、挑戦的でない仕事を割り当てられる……といったリスクもあります。キャリアの方向性・家族の事情・待遇面などを総合的に考慮して決断しましょう。
※海外駐在から帰国後に転職を検討している方は、以下の記事もあわせて参考にして下さい。 海外駐在からの帰国後転職で悩んでいる方へ！注意点やアピールポイントをご紹介
海外駐在を経験した後にアピールできるスキル
海外駐在経験を通じて身に付くのは以下のようなスキルが代表的で、いずれも転職時に大きな強みとしてアピールできます。
コミュニケーション能力などのソフトスキル
英語力・外国語力
グローバルマーケットの知識と理解
異文化背景を持つ人々との協働経験から、多様性への対応力や柔軟な思考、コミュニケーション能力が身につきます。また海外のカウンターパートに堂々と意見を述べられる交渉力やディベート力も磨かれます。現地の少ないリソースを活用しながらプロジェクトを率いる責任者となることが多いため、主体性やチャレンジ精神、機転などもアピールできるソフトスキルとなるでしょう。
英語力や語学力の面では、駐在中にビジネスシーンでの実践的な会話力が向上するため、交渉やプレゼンテーションなどで即戦力として活躍できます。駐在先エリアの市場トレンドや商習慣・競合企業の動向などの知識は、グローバル展開を目指す企業にとって貴重な資産と見なされます。
※海外駐在帰国後の転職についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧下さい。 海外駐在からの帰国後転職で悩んでいる方へ！注意点やアピールポイントをご紹介
海外駐在から帰国後に転職先を探す方法
海外駐在経験を活かした転職先を見つけるには、おもに3つの方法があります。
転職サイトから自分で探す
転職サイトは、豊富な求人情報から、空き時間を利用して自分のペースで転職先を探せる利便性があります。ただし、応募書類作成や条件交渉は自分で行わなくてはならず、数多い求人から自分に合った転職先を見つけ出すため、情報の整理やリサーチを十分に行う必要があります。また、企業の上級職は非公開であることが多く、転職サイトには掲載されていないことも考慮しなくてはなりません。中間管理職以下のレベルで時間に比較的余裕があり、自己管理能力が高く、積極的に情報収集できる人に適した方法です。
転職エージェントからサポートを受ける
転職エージェントでは専門的なアドバイスと個別サポートが無料で受けられ、マネージャー以上の秘匿性の高い求人情報を得られるのがメリットです。応募書類の作成支援、日本語や英語の面接対策、求人とのマッチング分析など幅広いサービス無料で受けられ、非公開求人へのアクセスや求人票に記載されていない情報の入手も可能です。条件交渉も代行可能なため、転職活動を効率的に進められます。
エイペックスは外資系企業への転職を強みとする転職エージェントです。経験豊富なバイリンガルのコンサルタントが、海外駐在から帰国した方の転職活動がスムーズに進むよう幅広くサポートしています。
自身のネットワークを活用する
海外駐在経験で築いた人脈は、転職活動においても貴重な財産となります。LinkedIn等のSNSも活用し、元同僚や取引先との繋がりを維持・拡大することで、非公開求人や内部情報にアクセスできる可能性が高まります。日本での業界イベントやセミナーへの参加も新たな機会を見出す良い方法です。外部に頼らず自身のネットワークを通じた転職は、リーチできる範囲は狭くなるものの、お互いの背景や能力をよく理解した上での採用につながりやすいのがメリットです。
コンサルタントが語る海外駐在経験者が転職する際のポイント
海外駐在経験者が転職する場合のおもなポイントは以下の3つです。
①基本的な職務遂行スキルをアピールする：例えばマーケティング職に応募する場合には、市場調査・製品ポジショニング・ブランディングなど普遍的なマーケティングの基礎スキルを強調したうえで、自分の能力と海外での貴重な経験をアピールしましょう。
②海外駐在経験で身につけたソフトスキルをアピールする：海外市場での異文化経験やビジネス慣習の習得は大変貴重な強みです。
異文化環境への適応力
日本では経験できない予期せぬ問題に対処した問題解決スキル
少ないリソースでプロジェクトを完遂したプロジェクトマネジメント能力
異文化コミュニケーション能力
など、海外でソフトスキルをどのように身につけたかをアピールできるように、しっかりと準備しておきましょう。
③オンライン・リソースの活用力や熱意をアピールする：例えばヘルスケア従事者であれば、医療関係の業界紙やブログをフォローする、最新のトレンドやベストプラクティスを学ぶためにオンラインイベントやオンラインセミナーに参加するなど、常日頃から自己研鑽やスキルアップ、知識のアップデートに努めていることをアピールすると、仕事に対しての真剣な姿勢を示すことができるでしょう。
また、海外駐在経験者が転職する場合の注意点として、一部企業では海外経験がマイナスに捉えられる可能性もあることを心に留めておきましょう。ただし、正しい対策を取って転職活動に臨めば、海外経験をプラスの要素として生かせます。
ジェイフェス・ワーズィー（医療機器チーム アソシエイトディレクター）
もしも現在、海外駐在経験を活かして転職活動を行いたいと考えているものの、自分の成果や強みをどのようにアピールしたら良いか分からない方は、ぜひ一度エイペックスにご相談ください。
海外駐在中に日本への転職で成功した事例
転職事例①
米国のヘルスケア企業に勤務していたAさんは、キャリアアップの限界を感じ転職を決意しました。家族の希望と日本の製薬業界で働きたいという自身の願望から、日本の外資系製薬会社のコーポレートストラテジー部門に応募。エイペックスのサポートを受けながら、応募から約3か月で内定を獲得し、その4か月後の入社で調整しました。エイペックスが入社日や米国でのリモートワークの可能性などを交渉したことで、不安なく転職プロセスを進めることができました。
転職事例②
大手日系メーカーのHR部門出身のBさんは、米国でMBA取得のため退職後、日本での再就職を目指し転職活動を開始しました。エイペックスのサポートを受け、トップダウンでない企業風土の大手企業に応募。最初のキャリア面談から約2ヵ月で内定を獲得しました。最大の懸念だったMBA卒業のタイミングと入社日の調整も、エイペックスの交渉により希望通りに実現。結果、国内大手メーカーのHRBP（Human Resource Business Partner）ポジションに理想的なタイミングで就くことができました。
※海外駐在中に日本への転職で成功した方に関する具体的な内容は、以下の記事で詳しく解説しています。 海外から日本に転職するには？必要な準備や注意点をまとめてご紹介
海外駐在から帰国した後の転職で成功した事例
ヨーロッパに20年駐在していた女性のCさんは、日本への帰国を検討する際、日本の男性中心のビジネス社会への適応に不安を感じていました。しかし、実際には日本の社会や文化も変化しており、長期海外滞在者の中には古いイメージにとらわれ過ぎている場合もあります。海外帰国後の転職に詳しいエイペックスのエージェントに相談することで、最新の日本のビジネス慣行について正確な情報を得ることができます。Cさんも海外との違いを踏まえた適切なアドバイスを受け、安心して転職活動に取り組んだ結果、希望の会社へ転職成功しました。
※海外駐在後の転職に不安がある方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみて下さい。海外駐在からの帰国後転職で悩んでいる方へ！注意点やアピールポイントをご紹介
海外駐在の経験を転職市場で有利に働かせるためのQ＆A
最後に、海外駐在の経験を転職市場で有利に働かせるためのQ＆Aをみていきましょう。
Q. 海外赴任の経験をどのように履歴書や職務経歴書に記載すれば良いですか？
A. 海外赴任の経験は、具体的な成果や習得したスキルを中心に記載しましょう。たとえば現地での目標達成率・マネジメントした部下の人数・新規プロジェクトの立ち上げなどの実績を数値化して示すと効果的です。具体的にどんな環境でどんな課題があり、それをどう成功に導いたのかがわかると、あなたのストーリーに説得力が増します。また語学力や異文化理解の向上など、ソフトスキルの成長も具体的に記述することで、グローバル人材としての価値をアピールできます。
Q. 海外赴任経験を面接でどのようにアピールすれば良いですか？
A. 面接では、海外赴任で得た具体的な経験や成果を応募先企業のニーズに合わせてアピールしましょう。異文化環境での問題解決能力・グローバルチームでのリーダーシップ経験・現地市場に関する深い知識などを具体的なエピソードを交えて説明します。またその経験が応募先での役割にどう活かせるかを明確に伝えることで、自身の付加価値を効果的にアピールできます。
Q. 海外赴任がない業界や職種への転職を考えている場合、経験をどう生かせますか？
A. 海外赴任で培った能力はどの業界や職種でも価値があります。たとえば異文化コミュニケーション能力は多様な背景を持つ同僚との協働に活かせますし、問題解決能力や適応力は新しい環境や課題への対応に役立ちます。グローバルな視点は国内市場でも新たな機会やリスクの発見に繋がります。これらのスキルを活かして、応募先でどのように貢献できるのかを具体的に説明しましょう。
Q. 海外赴任を経て転職した場合に年収は上がりますか？
A. 海外赴任経験後の年収は、個人のスキル・経験・転職先の業界や企業によって大きく異なります。一般的にグローバルな経験や語学力は高く評価され、年収アップにつながる可能性が高いと考えられます。特に海外市場展開を目指す企業や外資系企業では直接的に評価されやすく、高年収や年収アップで採用されるケースも多くあります。ただし、最終的な年収は転職時の交渉力や市場価値にも左右されます。
海外駐在後の転職活動で困っていませんか？エイペックスにご相談下さい
海外駐在の経験は、語学力だけでなく多文化理解やコミュニケーション能力・問題解決能力・人脈形成などさまざまなスキルや実績が身に付き、キャリアプランにおいて大きなアドバンテージとなります。
しかし、そのスキルや経験を活かしたキャリアアップや転職を行うには、短期間で多くの情報収集や判断・交渉などを行う必要があり、海外駐在からの帰国という大きな変化の中では負担が大きいのも事実です。
そのような場合には転職エージェントのサポートを受けるのも有効な方法です。
エイペックスでは、海外駐在・滞在経験者の転職に対して、各業界に精通したバイリンガルコンサルタントが、貴重な海外経験を最大限に活かせる転職先を提案します。一般の求人サイトには掲載されない非公開求人を含む多数の外資系求人を取り扱っているため、転職者一人ひとりのニーズに合った理想の転職を実現できます。
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