高齢化社会に突入する現在、世の中の医薬品や医療機器に対するニーズがこれまで以上に高まっています。その恩恵を受けるように、医療機器業界は近年驚異的なスピードで成長しています。業界としては、魅力的な市場をさらに発掘して顧客を増やすことで、成功を持続的なものにしていきたいと考えています。そして製品開発レベルを高めること、流通を促進することを目標としています。
これらの長期的な目標やビジョンを達成するためには、戦略的なマーケティングがもはや欠かせません。多くの医療機器企業がそのように考え、動き出しているようです。
注目されるマーケティング戦略1:アップストリーム・マーケティング
医療機器業界が近年積極的に取り入れようとしているマーケティング戦略の一つが、アップストリーム・マーケティングです。アップストリーム・マーケティングとは「顧客は誰であるかを正確に把握し、顧客のニーズに応えるため、どのような商品、サービスを提供すればよいかを決める売上拡大の重要な基礎である」と米国コンサルタントのRam Charan博士が提唱している方法です。徹底的に顧客のニーズを分析するところからスタートし、それから洞察力、アイデンティティ、イノベーションを発揮して製品開発・販売ルートの選定をしていくことで、持続的に業界を進化・拡大させていきたいというのが狙いです。上流からスタートして、後から下流である基礎を固めていくことで強力なブランドを構築できるこの戦略は、向かうべきゴールがはっきりしているため企業の方向性がブレないという利点があります。この近代的なやり方を取り入れれば、長期的な成長、魅力的な新製品の開発、顧客満足度の向上が叶えられると考えられています。
医療機器業界でのアップストリーム・マーケティングの仕事とは?
アップストリーム・マーケティングを積極活用したい医療機器業界では、より多くのマーケティング経験者が求められています。アップストリーム・マーケティングのスキルは多くの医療機器企業が今最も欲しがっている、非常に魅力的なスキルの一つなのです。アップストリーム・マーケターは、CEOを直に支える大変重要なポジションとみなされます。仕事内容としては、企業の目的を明確化して正しく伝達すること、組織が常に目的に沿っているかを確認すること、持続的イノベーションに必要な予算を確保することなどが役割として任されることが多くあります。
注目されるマーケティング戦略2:デジタルマーケティング
最近ではどの業界・企業もデジタル化を進めていますが、医療機器業界もやはり例外ではありません。デジタルマーケティングを医療機器業界に取り入れれば、自社製品を効率的にイメージアップできるのと共に、オンライン上で強力な企業ブランド力を構築することが可能になると考えられています。良いイメージを世間に広めること、そして長期的に企業を成長させることが任務であるデジタルマーケターには、戦略的スキルと確かな職務経験が求められます。
医療機器業界でのデジタルマーケティングの仕事とは?
業界未経験で医療機器業界にチャレンジし、デジタルマーケターとしての経験を積みたいと考えている方には絶好のチャンスです!もしあなたがデジタルマーケティングの豊富な経験を持っており、それが医療機器企業に役立てられると証明できるならば、たとえ他業界出身者でも企業は喜んでドアを開けてくれるでしょう。創造力をフルに発揮し、医療機器業界のデジタル化を促進し、オンラインでの存在感やイメージを高められる人材は確実に求められます。消費財、製薬、ITなどの業界で就労経験があり、長年のデジタルマーケティング経験を持ち、医療機器業界もしくはヘルスケア業界に挑戦するチャンスを狙っている方には、チャンスは大いにあるのでぜひ挑戦することをお勧めします!