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オフィスで携帯で商談する日本人ビジネスマンとテクノロジーの概念としてのインターフェイス

【セールスエンジニアとは】営業との違いや仕事内容、年収、求められるスキル、転職のコツなどをわかりやすく解説!

​「セールス(営業)」と「エンジニア(技術者)」両方の要素を兼ね備えた「セールスエンジニア」。
ITの専門知識を活かしながら営業活動ができるやりがいのあるポジションですが、近年増加するDX化により多くの外資系IT企業が高年収でセールスエンジニアを採用しています。需要は拡大傾向で、営業職でも技術職でも目指せる職種のため、IT業界で転職を考えている方には大きなチャンスとなっています。

そこで本記事では、セールスエンジニアの仕事内容や平均年収、求められるスキル・資格、キャリアパス、転職のコツなどについてわかりやすく解説します。ご自身がセールスエンジニアの適性があるのか、最後まで読んで今後のキャリア形成の参考にされてみてください。

目次

  • セールスエンジニアとは?

  • セールスエンジニアと営業と違い

  • セールスエンジニアとシステムエンジニア(SE)の違い

  • セールスエンジニアの仕事内容

  • セールスエンジニアの平均年収

  • セールスエンジニアに求められるスキル4選

  • セールスエンジニアの転職・仕事で役立つ資格

  • セールスエンジニアになるにはどうしたらよい?

  • セールスエンジニアのキャリアパス

  • セールスエンジニアは「やめておけ」と言われる理由

  • セールスエンジニアに関するQ&A

  • セールスエンジニアのやりがいと転職成功のコツ

セールスエンジニアとは?

オフィスで話し合う日本人ビジネスマンたちとITネットワークの概念としてのインターフェイス

セールスエンジニアとは、顧客先である企業に対し自社製品を提案・説明したり、導入後のアフターフォローを行ったりする営業兼エンジニアのような仕事です。
深い専門知識に基づいて顧客のニーズや課題をヒアリングし、自社製品導入のメリットを伝えたり、ときには製品の使い方を実演したりすることで営業活動を技術的にサポートするのが大きな役割となっています。
営業とともに売上に責任を持つこともあるため営業活動が仕事の大きな比重を占めますが、顧客の技術的な窓口となって開発チームとの橋渡し役になるようなエンジニアの仕事もあります。

また外資系のIT企業では、セールスエンジニアを「プリセールスエンジニア」、「ポストセールスエンジニア」の二つに分けて、契約前と契約後で役割を分けることがあります。

  • プリセールスエンジニア:Pre(~の前)の意味のとおり、主に「契約前」のセールスエンジニアの仕事を担当する。商談のための顧客への提案・案件獲得に特化した職種。

  • ポストセールスエンジニア:Post(~の後ろ)の意味のとおり、主に「契約後」のセールスエンジニアの仕事を担当する。製品の導入支援やトラブルシューティングなど顧客へのアフターフォローに特化し、アップセルやクロスセルにつなげる職種。

セールスエンジニアと営業と違い

IT企業の営業職は、エンジニアほどの高いレベルでのIT知識は持ち合わせていないのが一般的です。営業は新規顧客の獲得やアカウントマネジメント(顧客との関係構築)、契約交渉、売上目標の達成など営業活動に特化した職業ですが、その際顧客からの技術的な問い合わせなどに対応するのがセールスエンジニアです。
つまり、営業が持っていない豊富なIT知見を営業活動に活かし、営業をサポートしながら案件獲得・ビジネス拡大を目指すのがセールスエンジニアで、この点が営業職との違いです。

セールスエンジニアとシステムエンジニア(SE)の違い

セールスエンジニアの目的が製品導入であるのに対し、システムエンジニアはシステムの開発に特化したITエンジニア職です。顧客に必要なシステムについてのヒアリングを行うことはありますが、それは営業活動の一環としてではなく、あくまで顧客の要求に対応するシステムを開発するための業務になります。

セールスエンジニアの仕事内容

それでは、セールスエンジニアの具体的な仕事内容を見ていきましょう。

①商談同行・クライアントへの提案

セールスエンジニアの最も大きな仕事の一つとして、クライアントとの商談への出席があります。商談や交渉を行うのはあくまで営業ですが、同行して製品の使い方を説明したり、技術的な質問に答えたりと、エンジニアとしての知見を活かした提案やサポートを行うのがセールスエンジニアの大きな役割になります。

セールスエンジニアには、顧客のニーズを直接聞いてそれを技術面に落とし込み、開発するシステムの内容や製品導入のメリットを顧客にわかりやすく説明することが求められます。

具体的には、提案の場で以下の役割を担います。

  • クライアントが抱える技術的な問題のヒアリング

  • クライアントからの技術的な質問への回答・アドバイスの提供

  • 営業職が説明した自社製品・サービスについての技術的な補足

  • 製品サンプルの作成、デモの実施、運用方法の説明

またセールスエンジニアが提案に同席することで、商談のスピードが速まるというメリットがあります。営業のみではクライアントからの質問を一旦自社に持ち帰ることになり、回答がワンテンポ遅れて契約時期が遅れる、最悪の場合は機を逸してしまう可能性がでてきます。

これから契約しようという顧客にとって、専門知識のない営業の説明だけでは安心して導入を検討することができません。交渉の場では顧客からさまざまな質問が挙がります。セールスエンジニアが専門家の立場から直接説明・レクチャーすることで、クライアントが納得・信頼して導入を決定することができるため、スムーズな契約締結のためにもセールスエンジニアは商談に欠かせない存在です。

②契約成立後の営業と技術者との橋渡し

契約が成立したあとは、セールスエンジニアが窓口となって開発部門と打合せをします。セールスエンジニアは顧客のニーズにも社内の開発事情にも精通しているため、両者の橋渡し役として大いに活躍します。

両者の仲介役としての主な役割は以下のとおりです。

  • クライアントがシステムに求める仕様・要件を社内のエンジニアと共有する

  • エンジニア側で発生した疑問や確認事項を取りまとめクライアントに確認する

  • クライアントからの追加要望についての協議・対処

実際にシステムを開発してみると、より良い改善案や新たなアイデアがエンジニア側から提案されるケースもあります。開発現場からの意見を顧客に伝え、より洗練されたシステム開発につなげるのもセールスエンジニアの役割です。

反対に、開発途中でクライアント側から新たな要望や仕様変更の依頼がくることもあります。費用やリソース状況からみて現実的な要望でない場合、顧客の要求に最大限応じながら上手く対処しなければなりません。双方の橋渡しとなるセールスエンジニアが、両者の落としどころを探りながら着地点を見定める必要があり、セールスエンジニアの腕の見せ所となっています。

③サービス導入時のデモ・トレーニングの提供

製品・サービスの導入時は、実際にサービスが作動しているところをクライアントにデモとして見てもらい、顧客の要求とシステムの仕様に齟齬がないかを確認します。デモに問題が起きるとクライアントの不安を煽るため、実演するのが営業職の場合であっても、デモが成功するようセールスエンジニアが確実にサポートします。

またシステムが本番稼働する前に、セールスエンジニアがクライアントに運用方法をレクシャーします。マニュアルを読むだけでは顧客がシステムを使いこなすのは難しいため、本番で動かせるように直接担当者にトレーニングしたり、質問に答えたりします。

セールスエンジニアがクライアントのトレーニングに力を入れるのは、最終的な工数削減のためです。納品後の問い合わせ対応はセールスエンジニアの仕事になるため、顧客へのトレーニングに時間をかけることで稼働後の問い合わせを減らせ、トータルの負担が軽減されます。

④納品後のフォロー・不具合対応

無事に本番環境でシステムが稼働し納品した後も、アフターフォローや不具合対応もセールスエンジニアの仕事になります。

納品後のフォローとして代表的な仕事は、運用状況のチェックです。定期的に顧客を訪問し、使い方での困りごとや運用でのアドバイスがあれば対応します。
システムの不具合や設定の誤りが発覚した場合もセールスエンジニアが初期対応し、原因を探りながらエンジニアに橋渡しします。迅速に不具合を解消できるかも、セールスエンジニアの能力を発揮できる場面になります。

こうした納品後のフォローや密なコミュニケーションが顧客満足度を高め、良い口コミや追加開発の依頼、アップセルやクロスセルへの機会につながるため重要な仕事といえるでしょう。

セールスエンジニアの仕事内容についてさらに詳しく聞く

セールスエンジニアの平均年収

手から来るドルマークを持つビジネスマン

外資系IT企業の場合、多くのエンジニアのポジションが1,000万円~で求人を募集しています。そのなかでもセールスエンジニアは高い年収が期待できるポジションで、求人募集のほとんどが1,000万円以上、場合によっては2,000万円までの求人もあります。

求人例:

  • A社シニアプリセールスエンジニア(スタッフレベル):1,000万円~2,000万円

  • B社プリセールスエンジニア(スタッフレベル):~1,100万円

  • C社プリセールスコンサルタント(スタッフレベル):1,000万円~1,900万円

  • D社セールスエンジニア(スタッフレベル):~1,400万円

  • E社シニアプリセールスエンジニア(スタッフレベル):1,000万円~2,000万円

管理職レベルになるとさらに高い年収での求人募集がありますので、キャリアアップを狙う方はしっかりとプランを練ってキャリアを形成していきましょう。

セールスエンジニアの求人について詳しく聞く

セールスエンジニアに求められるスキル4選

木製の積み木で表したスキルアップのコンセプト

それでは、セールスエンジニアにはどんなスキルが求められているのか、以下の4つのポイントを見てみましょう。

①顧客目線に立ったプレゼン能力

セールスエンジニアにとって自身の能力が最も評価されやすい仕事は、顧客への提案による案件獲得です。
そのためには、自身よりもITリテラシーの低いクライアントの目線に立ち、わかりやすくシステムの特徴や導入のメリットを伝えられるプレゼンテーションスキルが欠かせません。複雑でわかりずらいシステムについて専門用語を多用せず説明しなければならず、高いプレゼン能力が求められます。

具体的には以下のスキルが求められます。

  • 聞き手の反応を見ながら伝え方を変えられる

  • クライアントの課題をシステムでどう解決できるかを端的に伝えられる

  • 視覚的でわかりやすい資料作りができる

契約前の商談でプレゼン能力が大切なのはもちろん、契約後のポストセールスでもシステムの運用方法や活用方法の提案の機会があり、高いプレゼンスキルが求められます。

②コミュニケーション能力

セールスエンジニアは顧客対応が多いため、営業同様高いコミュニケーション能力が求められます。

たとえば、商談の場でシステム導入のキーマンと話す場合には、より論理的な話し方・明解な説明を行って導入を決断してもらう必要があります。一方で、現場にいる顧客向けにシステムの使い方を説明する場合には、専門用語を使わずに丁寧に説明を行って理解してもらう必要がなります。

このように、セールスエンジニアは相手の理解度や立場に合わせて対応を変えられる柔軟なコミュニケーションが求められますが、もう一つ大切なのが傾聴力です。
クライアントに寄り添って悩みやニーズを引き出し、それらを正確に理解したうえで提案を行わないと契約には結びつきません。高いヒアリング力はセールスエンジニアにとって非常に重要なスキルであり、物静かなタイプで成果を上げているセールスエンジニアの方も少なくありません。

③幅広いIT知識・自社製品への深い理解

クライアントへの提案や技術的なアドバイスを行うには、開発部門のエンジニアと同等の豊富なIT知識と自社製品への深い理解が必要です。

具体的には、以下の知識が必要です。

  • ハードウェアやネットワークなど基礎的なIT知識

  • 自社システムの構造

  • 自社システムの機能群と仕様

  • 業界の最新情報

  • ITのトレンド

  • 同業他社のシステム

豊富なIT知識を持っていることで、幅広い選択肢からクライアントの課題解決につながるベストなソリューションを提案できます。

提案時以外にも、このような場面でIT知識を有効に活用できます。

  • トラブル発生時に原因を推測することができ、解消の糸口をすぐに掴める

  • システムの使い方を難易度の低~高まで幅広くレクチャーできる

  • クライアント側のエンジニアとコミュニケーションが取れる

最終的に自社製品を提案する場合も、強み・弱みを含めたトータルな提案ができ説得力を持たせることが可能です。そのためには、急速に変化するIT環境下でも知識のアップデートに努めなければいけません。

④社内チームとの調整能力

クライアントと社内のエンジニアとの橋渡し役となる職種のため、セールスエンジニアは双方の板挟みになりやすいポジションです。

そのため調整能力に欠けると、顧客からの要望が止まらない一方社内からは協力が得にくい状況になるなど、業務が立ちいかなくなるリスクがあります。納期やスケジュールを厳守しつつ、複雑化しやすい両者の要望を受け止めてプロジェクトを進めなければならない立場のため、調整能力は非常に大切です。

セールスエンジニアの転職・仕事で役立つ資格

セールスエンジニアになるために特定の資格は必要はなく、上記のスキルを実務や自己研鑽で磨いていくことが大切です。

しかし、資格取得のための試験勉強は自身の知見を深めるきかっけとなり、顧客との商談の場で能力のアピールにもつながります。
今後セールスエンジニアを目指される方は、ぜひ下記のような有効な試験の取得を検討しましょう。

  • 基本情報技術者試験独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催するIT系の国家試験で、レベル2に当たる。ITエンジニアの登竜門といわれ、近年は受験者のおよそ40%~50%が合格しており、まずは取得したい資格のひとつ。

  • 応用技術情報者試験:IPAが主催するレベル3のIT系国家試験。技術から管理・経営までITエンジニアとしての幅広い知識と応用力が証明でき、システム開発、IT基盤構築などで高いパフォーマンスの発揮が期待される資格。合格率はおおよそ20%強と比較的難易度が高く、レベルの高いITエンジニアとしての証明になる。

  • ITストラテジスト試験:IPAが主催するレベル4のIT系国家試験。経営戦略に基づいてIT戦略を策定し、ITを高度に活用した事業革新、業務改革、及び競争優位を獲得する製品・サービスの創出の企画・推進を行う人向け。セールスエンジニアやITコンサルタント等のビジネス系のIT職や、上級IT職を目指す人向け

もう一歩上を目指すのであれば、業務に関係のある資格を持っているとさらに的を得た提案ができるようになります。

たとえば会計システムを製造販売している企業であれば、BS/PLの見方や会計の流れが一通りわかるため、日商簿記2級を有しているとより自信を持って商談に臨めたりします。担当する領域やクライアントに関連する資格取得を検討しても良いでしょう。

セールスエンジニアになるにはどうしたらよい?

では、現在IT業界に従事している方がセールスエンジニアを目指す場合、どんなキャリアのルートをたどるのが一般的なのでしょうか。

①IT技術者からセールスエンジニアになる

セールスエンジニアを目指す出発点となるのが、ITエンジニアとしての実務です。エンジニアからセールスエンジニアにキャリアチェンジされるケースが、最も多いルートでしょう。

セールスエンジニアは顧客との対人折衝スキルが必要になるため、エンジニアとして下流工程ではなく、上流工程でのキャリア・経験を積んでおく必要があります。上流工程に携わっているうちに以下のスキルが身につくようになると、セールスエンジニアへのキャリアチェンジがスムーズにいきます。

  • 顧客目線で説明できる力

  • クライアントの課題や悩みを引き出す傾聴力

  • 相手の反応をみながら話す力

未経験者の場合、転職をして別の企業でセールスエンジニアにキャリアチェンジする方もいれば、適性がある場合社内の役割として自然とセールスエンジニアの立ち位置になる方もいます。ITが好きでエンジニアだけれども人と関わるのが好き、もっとビジネスの世界で活躍したいと思われている方は、セールスエンジニアは理想のキャリアの一つかもしれません。

②IT営業からセールスエンジニアになる

もう一つ代表的なルートとして、IT営業からセールスエンジニアを目指す場合があります。ただ、その場合は技術面で学ぶことが多くなるため、エンジニアからのキャリアチェンジよりも数としては少なくなります。

営業経験から対人スキルやプレゼンスキルが身についている方は多いため、セールスエンジニアになるにはIT系のスキルを身につけるとよいでしょう。

具体的には以下の知識・能力が必要になります。

  • ハードウェアやネットワークなど基礎的なIT知識

  • システムの構造

  • 業界の最新情報やトレンド

基本的なIT知識は、上記で挙げた基本情報技術者試験での勉強を通じて身につけられます。システムの構造は、クライアントサーバー系やWebシステムなどある程度は“形”は決まっており、基本情報技術者試験で学ぶことが可能です。知識として頭に入っておけば、転職時にも理解がしやすくなるでしょう。
業界の最新情報やトレンドはSNSやブログ、専門サイトで特集しているため、ぜひ活用してキャッチアップしていきましょう。

セールスエンジニアのキャリアパス

黒板に置かれた方位磁石と左右を指す矢印とCAREERのカラフルな木製のアルファベット

IT業界は多岐にわたるポジションが存在し、セールスエンジニアの仕事に就くとさまざまな経験が積めるため、将来の選択肢が多くなるのが特徴です。セールス寄りの仕事に特化していくことも、技術者として別のキャリアを選択することも可能でしょう。

セールスエンジニアとしてのキャリアをスタートさせた場合、現場で実務経験を積んでいくことで将来的に部下を持つマネージャーを目指しても良いでしょう。セールスマネージャーとして、営業組織を管理するポジションに就くことも可能です。

もしくは、特定の分野に特化してキャリアを積んでいくことも可能です。
将来的にCCOなどのポジションを視野に入れ、セールスエンジニアとして顧客対応やカスタマーエンゲージメントの経験をしっかりと積んでいくのも選択肢です。
プロジェクトマネジメントに特化して、複数のプロジェクトを統括するプロジェクトマネージャーを目指すこともできます。システムエンジニアや、事業会社での社内SEを目指しても良いでしょう。
また、顧客へのコンサルテーション能力や実装後のテクニカルな相談役としてのメンター能力を活かして、ITコンサルタントとしてのキャリアを考えることもできます。

いずれにしても、対人能力と技術者としての能力が強調される職種のため、自身の志向に合わせてさまざまなキャリアチャンスを掴めるのがセールスエンジニアとなります。エイペックスをはじめとした転職エージェントには豊富な求人情報がありますので、ぜひ問い合わせてみましょう。

IT業界の求人情報について詳しく聞く

セールスエンジニアは「やめておけ」と言われる理由

セールスエンジニアはやりがいのある仕事ですが、ネットを見ると「やめておけ」「きつい」という声も聞かれます。セールスエンジニアの仕事のどんな点が、ネガティブなイメージにつながるのでしょうか。

①クライアントとエンジニアの板挟み

セールスエンジニアはクライアントと社内のエンジニアとの間に立ち、双方からの異なる意見や要望を取りまとめる立場にあるため苦しい立ち位置になることがあります。

たとえば、売上アップのためにクライアントからの現実的でない要求を通す場合、社内のエンジニアからの反発は免れません。反対に、エンジニアからの要求をクライアントに伝える場合には、クライアントからの不満をぶつけられるケースもあります。

両者からの反発や不満を受け止める損な役回りと考える人や、それによってストレスを溜めてしまう人もいるため、「やめておけ」「きつい」という声があるのかもしれません。

②仕事のペースが掴めない

セールスエンジニアは、クライアントへの対応と自分の抱える仕事の“二刀流”となるケースが少なくありません。

システムに問題が発生した場合、顧客がまず連絡するのがセールスエンジニアであるため、問い合わせが来れば仕事を中断して対応する必要があります。結果として、仕事の効率や品質の低下などの影響が出てくることから、セールスエンジニアをおすすめしないという人もいるでしょう

自分で仕事のペースをつかんで作業に集中したい人や、顧客対応に不満を感じる場合は、セールスエンジニアに向いていないかもしれません。

セールスエンジニアに関するQ&A

オフィスのテーブルに座って白いクエスチョンマークを持つビジネスマン

Q. 営業職とセールスエンジニアどちらにするか迷う場合は、どう決めたらいいですか?

まず、自身のキャリア設計を考えてから決めることをおすすめします。「自分は何に秀でているのか?」「どんな仕事をしているときに一番喜びを感じるのか?」「5年後、10年後にどんな自分でいたいのか?」などを突き詰めて考えてみましょう。その際には、キャリアの棚卸しをしてみると効果的です。

もし新規顧客の獲得方法や長期的な関係構築の仕方、効果的な提案方法などを突き詰めて考えるのが好きという場合には、セールスに特化できる営業職を選んでみてはいかがでしょうか。
反対に、ITへの知見をさらに深めていきたい、技術職の上級ポジションを目指したいとう場合には、セールスエンジニアが良い選択肢になるかもしれません。

いずれにしても、転職時にはしっかりとした志望動機が書けるよう自分にとっての大切な要素は何かを考えましょう。

Q. セールスエンジニアに向いている人はどんな特性がありますか?

営業職とエンジニア職の両方の資質を備えていると、セールスエンジニアとして適性とやりがいを持って仕事ができる可能性が高まります。

具体的には以下の資質を持っていると、セールスエンジニアとして活躍できるチャンスが広がるでしょう。

  • コミュニケーション能力が高い

  • 相手の立場で物事を考え発言したり、提案ができる

  • 論理的思考力が高い

  • 異なるステークホルダーの間に立ちプロジェクトを完遂できる

  • IT系の知見が深く最新技術を追うことが好き

Q. 転職の際にはどんなスキルをアピールすれば良いですか?

営業職からセールスエンジニアへのキャリアチェンジを目指す場合には、営業で培ってきたスキルや実績をアピールしつつ、ITスキルや経験をアピールすると良いでしょう。

具体的には、

以下のように、セールスエンジニアの業務に近いスキル・経験を持っていればアピールポイントになります。

  • プログラミングの経験

  • システム障害を解消した経験

  • クライアントのシステムに関する相談に関係した経験

エンジニア職からセールスエンジニアへのキャリアチェンジを目指す場合には、上流工程での経験や対人折衝の経験をアピールしましょう。クライアントへ最適な提案ができることや、社内調整ができることをイメージさせるようにアピールすることが大切です。

いずれにしても、求人情報の募集要件をしっかりと読みこむか転職エージェントに相談し、応募先企業の求める人物像にマッチしたスキルや経験をアピールしましょう。

Q. セールスエンジニアに英語力は必要ですか?

外資系のIT企業に転職する場合、英語力は必須になります。ただし、企業によって同僚と会話ができる日常会話レベルを求めるところと、本社のステークホルダーとやりとりができるビジネスレベルの英語力を求めているところがあります。

各企業がどの程度の英語力を求めているのか、ご自身の英語レベルの正しい判断とともに詳しく知りたい方は、転職エージェントに聞いてみることをおすすめします。

IT業界で必要とされる英語レベルについて聞いてみる

Q. 未経験でもチャレンジできますか?

IT業界での営業職もしくはエンジニア職の経験があれば、未経験でもセールスエンジニアへのキャリアチェンジは可能です。

一方でどちらの職も経験がない場合には、未経験でのキャリアチェンジは難しいでしょう。一度どちらかの職に就き、経験を積んでからチャレンジすることをおすすめします。セールスエンジニアを最短で目指す場合には、エンジニア職がおすすめです。

セールスエンジニアのやりがいと転職成功のコツ

セールスエンジニアは、IT分野の専門家としての知見をビジネスに役立てられる大変やりがいのある仕事です。技術的な知識を活かしてクライアントの課題解決に貢献できるところが他のエンジニアと大きく違う点であり、自身の提案が顧客のビジネス成果に直結する充実感を得られるのが魅力です。

技術+ビジネス両面で営業を支えるという難易度の高さから将来性も非常にあり、特に技術進化が続く分野でキャリアアップが期待されます。クライアントからの信頼を獲得して売上拡大や長期的な関係構築に貢献できれば、さらに上のポジションや高年収を狙いやすい職種です。

現在非公開求人も含めて、実際に多くのセールスエンジニアの求人募集が出ている状態です。エイペックスでも希望以上の好条件で転職に成功された方も多くいらっしゃり、セールスエンジニアへの転職を考えている方にとっては非常に多くのチャンスがあるといえるでしょう。

エイペックスでは、IT業界に特化したチームがIT人材の転職活動をサポートしており、セールスエンジニアをはじめ1,000万円以上の高年収の求人を数多くご紹介しています。志望動機の作成から履歴書・職務経歴書の添削、面接のサポートなど、一人ひとりに寄り添った丁寧なサポートを提供しています。

今すぐの転職を考えていなくても、今後のキャリアについてのご相談や業界情報の共有だけでも歓迎ですので、ご興味のある方は下記よりキャリア相談会にお申込みください。

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